プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

作家性

1918-06-25 | 日本滞在記
1918年6月25日(旧暦6月12日)

 自分の作家性をどう思うか? とにもかくにも言えることは、文章を書くことは、単純にとても好きだ。この答えだけで十分だろう。もしもそれに加えて、かなりいい線をいっているとしたら(困ったことに、単にいいものを書くのはまっぴらなのだが)私のしていることは極めて正しいことになる。作曲のための時間と労力を奪われることに関しては、率直にこう言える。最近私は数多くの曲をつくったし、今は小休止するとしても、それは有益な気分転換になるし、そのあとの仕事はもっとはかどるだろう、と。

 自分の作家性がそう優れたものではないことは認めるが、今はまだ、どこがどう悪いのか自分ではまるでわからない。

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