プロコフィエフの日本滞在日記

1918年、ロシアの若き天才作曲家が、大正期のニッポンで過ごした日々

世界は喜び

1918-07-14 | 日本滞在記
1918年7月14日(旧暦7月1日)

 私の人生はずっと待ちぼうけ。いつになったら次に進めるのか。そのせいでイライラした気分で、何もする気が起きず、それゆえに退屈だ。この事態を哲学的にとらえるよう努力しており、それは驚くほど気分に影響を与える。どのみちいくら泣き言を言ったところで電報が早く届くわけじゃない。

『意志と表象としての世界』を読み終わった。ショーペンハウエルはもちろん私の人生における一大事であるが、この本にはまったく賛同できない。彼の思想を否定しないし、逆に魅了されてもいるが、私は世界は苦しみではなく、喜びだととらえている。
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