夜と夜明け前、自宅でε-130D望遠鏡で二つのZTF彗星(C/2020 V2とC/2022 E3)を撮影しました。
12月20日夜、快晴。21日夜明け前、晴れ。寒い中で思い切ってZTF彗星を撮影することにしました。
現在、20V2彗星は北極星の近くにいて周極星になっています。地平高度の高くなる21時以降に撮影しました。
北極星に近いため、望遠鏡による導入が難しいかなと思いましたが、鏡筒は普通に彗星の方角へ向きました。
撮影時、20V2彗星は北極星の右上にいました。
カメラモニターで彗星像をチェックしますと、淡い丸状に写っていました。
撮影終了後、翌朝夜明け前の22E3彗星撮影のため、望遠鏡は庭へ出したままビニール袋をかぶせて縛っておきました。
目覚まし5時前に掛けて早めに就寝しました。
朝、目覚ましで起床して空を確認しました。薄雲のある晴れでしたので、撮影することにしました。
望遠鏡のビニール袋を取り外しました。霜が少し降りていました。温度計で気温を測定しますと、-0.5℃でした。寒いはずです。
体と足先は使い捨てカイロを使って防寒対策をしっかりやっています。もちろん冬コート・防寒ズボンと手袋も着用しています。
22E3彗星は、うしかい座アークトゥルスを基準星にして導入しました。
試写してカメラモニターをチェックしました。彗星像がハッキリと確認できました。
タイマーリモートコントローラを使って連写撮影しました。
撮影中は自宅内で待機しました。この方法は寒い時の撮影に便利です。
撮影完了を確認して、片付けしました。
東天は薄明が始まっていました。
家の中へ入り、再度就寝しました。
朝、遅めに起床して、午前中にソフト現像処理しました。
撮影した写真2コマを添付します。
彗星光度はステライメージ9ソフトで自動測定しますと、次の通りです。
20V2彗星は10.3±0.3等(大体予報通りです)
22E3彗星は9.3±0.2等(予報8.0等より暗めです)
22E3彗星は他の人の写真ではイオンの尾が右上へ伸びていますが、光害の自宅では写りませんでした。
扇状に広がったダストの尾は淡く写っています。
来年(2023年)1月~2月、どんな姿を見せてくれるか期待せずに待ちましょう。
①ZTF(C/2020 V2)彗星
2022年12月20日22時30分00秒~35分39秒
露出25秒×15コマ ε-130D F3.3 QBPフィルター
トリミング ISO1600 自宅 気温2℃ ※上が北
②ZTF(C/2022 E3)彗星
2022年12月21日05時42分40秒~48分44秒
露出25秒×15コマ ε-130D F3.3 QBPフィルター
トリミング ISO3200 自宅 気温-0.5℃ ※上が北