山で地球へ最接近間近のレナード彗星(C/2021 A1)を撮影してきました。
12月9日夜明け前、快晴。目覚ましを掛けて午前1時前に起床して、段戸山へレナード彗星の撮影に行ってきました。
天気予報と彗星の地平高度から12/9が最適と考えて、思い切って撮影に行きました。
現地へは午前3時前に到着しました。空は快晴でした。オリオン座と大犬座が南西の空にいました。
現地には自分以外に星仲間は誰も来ませんでした。いつもの場所へε-130D望遠鏡を準備しました。
午前5時までの時間待ちにメシエ天体3個を撮影しました。
時間になり彗星撮影準備しました。
うしかい座アークトゥルスを目印にして28mm広角レンズで固定撮影して彗星を確認しました。
山が邪魔して地平高度20度以上の位置に昇ってきた頃の彗星を固定撮影しました。固定撮影で彗星が尾を引いて写りました。
アークトゥルスを基準星にして彗星を導入しました。一発導入です。
試写してカメラモニターをチェックしますと、彗星の核とコマがハッキリ写っています。尾も自宅よりもはるかに長く写っています。
一眼デジカメを横構図で撮影しますと、尾がはみ出してしまいます。横構図は5コマでやめて縦構図へ切り替えました。
縦構図の段取りに時間が掛かり、薄明が始まってからの撮影になってしまいました。(初めから縦構図にしておけば良かったと反省です)
縦構図で連写撮影を繰り返しました。夜が明けてしまい終了しました。
本日(12/9)撮影後の気温を車の温度計でチェックしますと、4℃でした。
意外と温度が下がりませんでした。天気予報では1℃でしたから。
今回の主鏡の露防止は、電気カイロと昔の白金カイロを併用しました。露は付きませんでした。(ファインダーは露が付いて拭いて使用)
撮影終了後、機材を片付けてお茶を少し飲んで帰宅の途に着きました。
帰宅後は朝食を済ませ、彗星がどのくらい写っているかパソコンで確認しました。
また、現地で撮影した写真のカメラモニター画像の端に赤色の変な光の塊が写っていて、気になって確認しました。
カメラが壊れたのかと思っていましたが、ノイズ除去機能「ON」の時は発生しないことを確かめました。ノイズ除去機能「OFF」の時発生しており、ノイズだと判りました。
ダークフレームを使ってダーク処理しますと、赤色の変な光が消えた写真になりました。一安心です。(いつから赤色の変な光が写るようになったか不思議です)
午前中就寝して、午後からソフト現像処理しました。
撮影した写真5コマ(反転写真含む)を添付します。
(12/10夜、写真①、②変更しました)
彗星光度はステライメージ9ソフトでで自動測定しますと、6.8±0.2等です。予報光度4.8等よりも暗いです。それほどは明るくならなかったようです。
尾の長さはカメラの写野からはみ出すぐらいです。2度以上あるでしょう。
自宅では1度未満の尾の長さしか写りませんでしたから、山へ来た甲斐がありました。
尚、彗星頭部の形状は丸っぽくなってきました。彗星の核に加わる力が均一になってきたようです。
次回のレナード彗星の撮影は夕方の西空で撮影しようと思います。
①レナード彗星(C/2021 A1)
2021年12月9日05時23分46秒~25分24秒
露出30秒×4コマ ε-130D F3.3 LPR-Nフィルター
メトカーフコンポジット トリミングISO6400 設楽町段戸山
気温4℃ ※上が北
②レナード彗星の反転写真(C/2021 A1)
データは①と同じ
③薄明のレナード彗星(C/2021 A1)
2021年12月9日05時41分35秒~46分44秒
露出13秒×22コマ ε-130D F3.3 LPR-Nフィルター
トリミング無 ISO6400 設楽町段戸山 ※上が北
④薄明のレナード彗星の反転写真(C/2021 A1)
データは③と同じ
⑤アークトゥルス・かんむり座とレナード彗星(C/2021 A1)
2021年12月9日05時24分28秒~25分46秒 露出13秒×3コマ 28㎜ F2.8(絞り3.2)
固定撮影 トリミングISO6400 設楽町段戸山