久しぶりに重星のさそり座ν(ニュー)星・うしかい座μ星・りゅう座μ星を観察・撮影しました。
8月20日晴れ。連日の猛暑です。夕食後、自宅庭へ20cmドブソニアン望遠鏡を出して、今夏観察・撮影したかった重星に挑戦することにしました。
梅雨明け後、惑星のテスト撮影に時間を取られ重星まで撮影できませんでした。
当日は三つの重星に絞りました。
星の地平高度からみて、撮影順番をさそり座ν星、うしかい座μ星、りゅう座μ星の順にしました。
各重星のデータは次の通りです。
①さそり座ν星(ダブルダブル重星)
ν1-ν2 光度6.3-4.0等、 角距離41.4秒
ν1 6.3-7.8等、 2.1秒
ν2 4.4-6.4等、 1.0秒
②うしかい座μ1・2星 4.3-6.5等、 108.8秒(双眼鏡重星)
μ2(連星) 7.2-7.8等、 2.0秒、 公転周期260年
③りゅう座 μ星(連星) 5.6-5.7等、 1.9秒、 〃 482年
観察結果を次に示します。
さそり座ν星は×120倍でν1(角距離2.1秒)とν2星(角距離1秒)がそれぞれ分離して観察できました。
20cmドブソニアン望遠鏡で角距離1秒の星が分離観察できたのは初めてです。シーイングが非常に良い条件にあったと思われます。
うしかい座μ2星(角距離2秒)も×120倍で分離できました。
りゅう座μ星(角距離1.9秒)は×200倍で分離できました。(×120倍では観察しませんでした)
撮影した写真3コマを添付します。
(写真①、②の角距離2秒以下の星は拡大しますと、よく判ります)
角距離1秒が分離観察・撮影できたことは感動ものでした。重星観察の面白い所であり、醍醐味でもあります。
①さそり座ν星(ダブルダブル重星)
2020年8月20日20時09分40秒
露出1/8秒×6コマ 20㎝ドブソニアン望遠鏡 F6
アイピースSP25㎜ 35㎜ F4.5 コリメート撮影 トリミング
ISO1600 自宅 気温29℃
②うしかい座μ1・2星(重星・連星)
2020年8月20日20時27分00秒
露出1/6秒×3コマ 20㎝ドブソニアン望遠鏡 F6
アイピースSP25㎜ 35㎜ F4.5 コリメート撮影 トリミング
ISO1600 自宅
③りゅう座 μ星(連星)
2020年8月20日21時08分20秒
露出1/6秒×3コマ 20㎝ドブソニアン望遠鏡 F6
アイピースNPL6㎜ 35㎜ F4.5 コリメート撮影 トリミング
ISO6400 自宅