田宮模型の仕事

2005-09-22 | 
    田宮俊作著

子供の頃、プラモデルにラジコンにといろいろと

田宮模型には、お世話になった。

あの頃は、実物に対する忠実度(精巧さ)がやっぱり

他のメーカーとはチョット違うなぁと思っていた。


この本は2代目社長の田宮俊作氏が戦後、先代の小さな

木製模型会社から世界の田宮模型に育てあげるまでの

ドキュメンタリー。


端から見ていると順風満帆に見えた田宮模型も、いろいろ

波乱万丈があったようだ。


木製模型会社の焼失で大きな借金を抱えたり、外国から

プラモデルがどんどん入ってきて、木製模型の需要が

激減、もう後がないところから物語は始まる。


生き残るために試行錯誤を繰り返してして、やっとの

思いでプラモデルに転向。


もともと「大和」などの戦艦の木製模型を作っていた

ため、プラモデル第1号は「戦艦武蔵」だった。


だが、他メーカーに先を越され結果は惨敗、大赤字。

なかなか苦労が報われない日々が続いたのだった。


その後、考えた挙句人気イラストレーターにパッケージ

の絵を描いて貰った戦車「パンサー」のプラモデルが

大当たりし、起死回生を図る。


そしてスロットカー、ジオラマ、ラジコンカー、ミニ4駆

などのブームを次々と巻き起こし、会社も大きくなっていく。


ただ、どの時代でも根底には「取材こそ模型作りの基本」という

信念が流れており、ポルシェなどは実車を購入しバラバラにして

採寸し正確に再現していったという。


この辺が他のメーカーと一線を画すところなのだろう。




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