東京は花粉が舞っていますね・・・
花粉症の私としては、辛い季節がやって参りました。
毎日の目薬点眼と就寝前の薬の服用が手放せません。
しかし、花粉の季節が近づいたということは、春が近づいている証拠。
毎年、春が近づくと無限リピートしてしまう曲があります。
スピッツの「春の歌」です。
2005年に発売されたアクエリアスのCMソングです。
当時は、アクエリアスのCMで水泳選手がガチで泳いでいる映像と
スピッツの柔らかい歌声とが合っていないように見えて、違和感がありました。
ただ、CM放映が終わっても曲のサビがずっと頭に残っていて
発売から1年経った2006年の春になってCDを買いました。
そして、当時持っていたCDウォークマン(!)で無限リピート再生しながら通勤していました。
歌詞の内容は、曲名とスピッツから連想されるようなふわっとした印象とは違って
かなり骨太でして、どちらかというとB'zの世界観に近いです。
重い足でぬかるむ道を来た
トゲのある藪をかき分けてきた
食べられそうな全てを食べた
冒頭のこの歌詞は、自然を歌っているあたりはまだスピッツっぽいですが
それにしても「ワイルドでいろんな難局を乗り越えてきた主人公」という
あんまりスピッツらしくないイメージが思い浮かびます。
長いトンネルをくぐり抜けた時
見慣れない色に包まれていった
実はまだ始まったとこだった
・・・この辺から、世界観がかなりB'zっぽくなります。
やっと辛い時期を乗り越えたと思ったら、そこはスタート地点に過ぎなかった。
「兵、走る」など、B'zの曲でよくあるパターンの歌詞です。
「どうでもいい」とか そんな言葉で汚れた
心 今放て
・・・うぉっ。やはり稲葉節っぽい。
どっかで見たようなB'zっぽい歌詞・・・。
スピッツって、こんなベタなロック歌詞を書くんだね。意外・・・。
・・・しかし、そう思わせておいて、
続くサビで突然、草野マサムネの草食男子ワールドが炸裂します。
春の歌 愛と希望より前に響く
聞こえるか? 遠い空に映る君にも
なるほど・・・
苦しい時期=トンネルを抜けて新しいステージが始まることと、
「春」という季節とをかけていたんですね。
しかもこの「愛と希望より前に響く」という表現。
これは稲葉さんの歌詞には無い世界観です。
「愛」や「希望」は、苦しい時期を乗り越えるために
よく使われる言葉です。
苦しい時期を乗り越えたら、そこには愛と希望がある。
そういうモチーフで作詞されている歌は枚挙に遑がありません。
しかし、草野マサムネ的にはそんなありきたりな世界観では物足りません。
そんなことストレートに言うのは、恥ずかしいんです。
だから、見事に照れ隠ししています。
この短い歌詞、主人公的にはおそらくこんなこんなことが言いたんだと思います↓
・・・あのさ、春はさ、
「愛」とか「希望」とかしゃらくさいこと言う前に
そこに来てんだよ
そういうもんなんだよ。愛しい君よ。
君はもう俺の側にはいないけどな。
俺の春の歌、君には聞こえてるかい?
・・・こうやって書いてみると、
草野マサムネさんでもいいですが、むしろキムタクっぽいですね笑
どっちにしても強烈な照れ隠しと強がりが滲み出ていて、
本当に可愛らしい男の子の像が思い浮かんで、
思わず微笑んじゃう歌詞です。
そんな価値観は2番の歌詞でも続きます・・・。
・・・と、続きも書きたいのですが、長くなったのでいったんこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。