偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

●「それでもボクはやってない」と裁判員制度

2007年01月17日 05時32分27秒 | ◎ツッコミ思案1
フジテレビの「男おばさん」で監督の周防正行をゲストに迎え「それでもボクはやってない」とりあげていた。
笠井信輔がうれしそうにというか浮かれた笑顔

「面白かった!、裁判のトリビア満載!!」

とのたまった。

ゲストの周防監督は思わず苦笑い。

監督は
「ボクは別に面白いものを作ろうとは思わなかった」と控えめに返したが
その返答の意図は全く汲み取られなかったとみえ、アホ局アナたちは
「またまた謙遜してぇ、フツーに作っても面白くなっちゃいます…ってかぁ?」みたいなノリであいかわらずおちゃらけていた。

番組半ばにして監督もあきらめてしまったようだった。

周防監督は別の特集番組インタビューで

「この映画の場合は作りたいではなく、作らなきゃいけないテーマだと感じた」

といっていた。

また

“10人の真犯人を逃しても一人の無辜を罰するなかれ”
なのか、
それとも
“いまの社会制度の中ではひとりくらい無実の人が捕まっても仕方ない”
なのか、でもその場合その無実の人が貴方自身になったとしても受け入れることができるのか?

それを問いたかったと言っていた。

 冤罪を作り出してしまう日本の刑事裁判の現状を描くために綿密な取材のもと積み重ねていったディテールを“裁判トリビア”のひとことで片づけてしまうとは…

 別に映画をどう見ようと個人の自由だが、報道に携わる人間が、こういったテーマを「ああ面白かった」と笑顔で片づけてしまうのはこわいと思った。
 なんか生身の人間に殺し合いをさせてそれを見物している悪趣味な金持ちを見ているようだった。

 鈴木蘭々なんてテレフォンショッキングだっていうのに深刻な口調で語っていたぞ。(民事と刑事まちがいてたけど…)

 報道に携わるものでさえがこんなノリの今の日本で、裁判員制度なんてやって大丈夫だろうか?
とふと考え込んでしまった…。

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2 コメント

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難しいですね・・・ (mayu7)
2007-01-20 02:06:41
すいません、お正月に
お立ち寄り頂き、ありがとうございました(^^ゞ。
私もやっと少し心理的ゆとりが出てきました。

この映画は、とっても興味があります。

トリビア的知識は、自分が実際事件に出くわして、初めて知ることの出来る事ってありますよね。

ちょっと次元が違いますが、

パスネットの上手な使い方というか、

パスネットをずっと使っていると、
最後に端数の額が出て、
でも、その端数を使わずに、新しいのを
買ってしまうと、どんどん、
その端数だけのパスネットが溜まって…

どうしたら良いのかを駅員さんに聞きに行って、
侃々諤々20分以上の体感時間でやり取りしたところ、
駅員さんの出した答えは、
パスネットを買わない時、駅で切符を買う時に、
その端数のパスネットを一旦入れて、消化する事が出来ます、という事でした。

それで、仕方なく納得したのですが、

先日たまたま、「試し」に買ったばかりの
パスネットと一緒に端数のパスネットを入れてみた。
すると、おや!
新しいパスネットに「引継ぎ30円」という内容の表示があるではないですか!!
なるほど、買ったばかりのパスネットなら
引継ぎ出来るんですね?!って
分かったのは、そんな体験からで、

教えて下さった駅員さんが、たまたま知らなかっただけなのかも知れないんですが、

結局、それも必ずしも全員が知っている知識ではない、っていう事が考えられ…

裁判のトリビア的知識が、少しでも、
一般市民に知れ渡る事って大事ですよね。

今働いている会社でも、
上司によって、アドバイス違うし、
実際お客様にやってもらってみないと
分からない事もあるし…。

この映画はちょっと本当に見に行くかどうかは
別として、監督の主張にはとっても興味があります。

ひと言で片付ける人は、
あんまり興味が無いのか、
日頃から、言葉勝負の社会で、
仕事慣れか、変な一言のインパクト勝負の癖が
付いてしまったか、っていう所はあるかも知れないですね。

時間の枠制限もあるのかな…??

それにしても、もう少し、
奥深いニュアンスのコメントがあっても
良いんでしょうけどね。

表面的な表現に走る薄い芸能人は、
きっとどこかで限界が出てくるかもですね。
後は、自分で、先にその限界に気付くか、でしょうか…。

SuperBowlさんの思いとずれた事書いていたら
ごめんなさい(^_^;)m(__)m。

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>mayu7さん (管理人)
2007-01-21 02:12:56
コメントありがとうございます
笠井信輔は芸能人ではありません
フジテレビのアナウンサーです
文末に「報道に携わるものでさえが」としたことで彼を知らない人がいてもなんとなくは伝わると思ったのですが、“笠井アナ”という表記にすべきだったでしょうか。
トリビアとはとるに足りない“ムダ知識”のことだと笠井信輔自身が所属する放送局の番組で説明していたと思います
たとえ冤罪問題でなくても私たちは来るべき裁判員制度にむけて“罪と罰”の意味について深く考える必要があるのです
事件を伝えるマスコミの人間が裁判を現実のものとして受け止めていないのにその受け手の私たちがどうして理解を深められるでしょうか?
いまのままの浅い認識でどうして極刑の裁きを下せましょうか
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