テラハ報道に違和感

人気リアリティ番組「テラスハウス」で死亡者を出してしまった件で、メディアは
わかり易い,ネットでの誹謗中傷者という「仮想敵」を断定的に祭り上げ、
番組自体を問題視する論調はほぼ皆無だった。

　そんな中、フジの不人気報道番組「Live News α」の中でミタパンこと三田友梨佳アナは

「SNSだけに全ての原因があるとはいえない。テレビをつくる身として、どうしたら防げたのか、番組とはどうあるべきなのか、しっかり考えていきたい。」

とはじめて制作側の責任について言及した。

ところがこの発言にネットニュースは

「フジテレビを救った夜」

という見出しをつけた。

なんだこのメディアスクラムは？
「問題提起」を「一段落」と解釈して、バラエティの神、山里亮太を守りたかったのだろうか？

さすが「責任を感じている」とは言っても決して責任をとらないリーダーが治める国のメデイアよ。
さすが、法律も四次元の解釈をしていくらでも真実や正義をねじまげる国の民よ。

　フジテレビがテラハの制作中止を発表するとミタパンはまた
「これで終わりにせずに検証すべき」

と発言した。

が
きっと検証はしないだろう。
テラハが真っ黒だったということがパレるから。
そもそもがテラハのヒットは出演者に感情移入させ
ネットでもりあがる
つまりSNSだのみの炎上ビジネスだった。

めんどうくさいキャラを中心とした演出でエピソードを仕上げていた。
出演者の多くは「●●の卵」みたいな純粋なシロウトとはいえない立ち位置だったが、それがなんでもありの免罪符にされたのだろうか。

山里亮太の持ち味は「リア充へのねたみ」だったはずだが
テラハではもっぱら「ズレてしまったやつ」をみつけだし
ひたすらいじるという
時にそれは単なる弱い者いじめの様相ですらあった。
炎上を面白がるやつがよく使う「香ばしい」などという下品な用語も

燃えやすい「おもちゃ」がここ最近のテラハの主燃料だったようだ。

ゲストの永野芽郁が
その時点ではまだボロのかけらも見せてなかった社長というキャラにたいして
「社長がだめになっていくところが見たいです」と発言したのを見たときは
今のテラハはこんなことになってしまっているのかとうすら寒かった。
（常に攻撃対象を待望しているみたいだ）

炎上がつらくて卒業を宣言したある女子に対して
未届け芸能人たちは
「このままやめたらダメ」と口をそろえ
「覚悟が足りなかった、出るべきじゃなかった」という本人の後悔の談に対しても
ゲストの船越英一郎は
「それは真逆、テラハのおかげで自分を知ることができた」

と

テラハがあたかもフェアで道徳的な番組といわんばかり。

匿名の誹謗中傷が卑劣とかなんとかいうけど、
芸能人が自分をいじり倒している番組を逐次見せられる出演者にとっては
有名人のいじりは匿名一般人の攻撃と同レベルかそれ以上の破壊力があるんぢゃないか？

だって放送されちゃうわ、反論の機会はないわ
そして芸能人の発言は多くの視聴者も支持しているであろうという前提があれば猶更だ。

というか時に芸能人によるイジリが
炎上の方向性にお墨付きを与えている場合もあるんぢゃないか？

ブースターにもなってるんぢゃないか？

炎上参加するネットバカは元からいたんぢゃなくって
むしろ番組が養成したんんぢゃないか？

それこそ「見届け芸能人くん」たちに
「今言ったセリフ、本人前にしても言える？」
と問うてみたい。

映画評論家の町山智浩氏は海外でもリアリティショー出演者の自殺が問題視されていて
ある番組では精神科医のケアなどもするようにしたとか

日本はSNSに対する対策が世界的に遅れているとも

Twitterで使用されている言語は
ここしばらくの間、英語に続いてずっと日本語が2番目だ
言語自体のポピュラリティは13番目だというのに
言い換えれば日本人のつぶやきの量が尋常ぢゃないということだ

つまり
つぶやき依存度が恐ろしく高い
それが世界的に野放し状態
精神疾患へのケアはもともと未発達

そもそも日本は
SNSだのみのリアリティショーをいちばんやっちいけない
バックグラウンドがあったのだ。

な～んか、凡百の誹謗中傷案件と同じような顔をして
番組自体の問題点はぼかして

いや無視して報道してる

そんなブレた姿勢だと
それこそ政府に利用される
停波発言の高市早苗さんのお出ましのようだ。