特別なRB10

昭和の東武バス野田の思い出や東京北東部周辺の乗りバスの記録等。小学生時代に野田市内バス全線走破。東武系・京成系を特に好む

幼稚園と路線バスの思い出

2019年11月11日 00時46分12秒 | 旅行

バスマニア界にまた一人恐ろしい神童が現れました。

 
「バス停表示ミスを6歳児が次々指摘 路線図すっかり覚えたバスマニア。北九州市内を走る西鉄バスの停留所の表示ミスを次々と指摘し、修正につなげている幼稚園児がいる。同市小倉北区の安元誠志郎ちゃん(6)は、字を覚える前から運転手ごっこをしたり、運行表を書き写したりしてきたバスマニア。今では西鉄バスの市内路線図をすっかり覚え、指摘したミスは7件に上る。(中略)西鉄バスの市内路線図を与えると、たちまち夢中に。読めない地名を両親に教わりながら見入ったり、洗面器をハンドル代わりに運転手になりきってシミュレーションしたり。字を覚えると模造紙に路線図や運行表を書き写し、好きな路線を抜き出したり、乗り換え図を書き込んだりして、その数は100枚を超えた」。

 

 

 

 

 

今朝起きてヤフーのトップページでこのニュースを見まして驚倒のあまりしばらく呆然といたしました。
以前から申しましたようにわたくしも小学生時代に同じことをしておりました。しかし彼はなんと幼稚園児ですぞ! 「嵐を呼ぶ園児」ことクレヨンしんちゃんを更に上回る神か悪魔が地上に舞い降りてきたようで背筋の凍る思いがいたします。

ところでわたくしは自分の幼稚園時代を今ふつふつと思い出しました。

 

 

通っていた幼稚園は「野田市立野田幼稚園」といって現在もわたくしの通園時から変わらぬ場所にあります。

崙書房発行「東葛事始め事典」によればわが母校というのか「わが母園」というべきなのかわかりませんが、ここは千葉県東葛地方で2番目に古い幼稚園なのだそうです。ちなみに最古の幼稚園もやはり野田市のものでアメリカの宣教師が大正10年4月に開設した「野田清愛幼稚園」というミッション系の私立幼稚園なんだそうですが、こちらは戦前に閉園しています。

 

わたくしの幼稚園時代、関宿町へいく路線と境営業所の路線以外、野田市駅を出た東武バスは必ずこの幼稚園前を走りぬけておりました。幼稚園は野田市駅を出て2つ目の「学校裏」というバス停と次の愛宕駅バス停の中間にあるのです。今茨城急行に移管されて確か茨急バスの路線図に「学校うら」と書かれていたと思いますが東武時代は「学校裏」と漢字3文字でした。「学校うら」のままでは安元誠志郎ちゃんにバス停の間違いを指摘されてしまいます。ところで当時のわたくしは聡明な安元誠志郎ちゃんと異なりひどく低能な幼稚園児であったためバスを見ても「デカくて青い色した長い車がやたらと幼稚園の前を通る」くらいしか思いませんでした。幼稚園時代に夢中になっていたのはバスではなく、たまに車で送り迎えしてもらった時に見かけた野田線のキッコーマンの貨物列車の方でした。

ある日、園児みんなで「芋掘り」に遠出するイベントがあって、何かマイクロバス的な車をチャーターして市内のどっかの芋畑に行ったことがあります。
出発のさい園の入口付近で「なんとか組はこっち、なんとか組はむこうよ」などと先生に言われて組ごとに集団を組んでバスの到着を待ちました。

 

 

 

すると轟音を上げて青いバスが2台連続して野田市駅方面から幼稚園へ向かってやってきました。
「アー、来たぁー」などと騒ぐ園児もいましたが2台とも速度を緩めずスーッと通過していきました。
その2台が幼稚園児が一人では乗れないただの路線バスであることは幼稚園児でも察することができましたが、その2台は塗装が異なっており、先を往く1台は妙に白っぽくて青味の少ない、幼稚園の庭からはあまり見かけないカラーリングのバスでした。

で、この後何かあったのか?と期待して読んでいただいた諸氏にはまことに申し訳ないのですが話はここでおしまいです。
わたくしが路線バスに情熱を傾けるようになるまではあと数年の年月を要しました。

 

しかし後年、小学校高学年となってアイボリーとブルーの2色構成の東武バスに乗っていますと時折「幼稚園の頃までうちのそばには赤と青の縞模様のバスがいたなぁ」と子供心に往時を回顧したものです。

 

 

さらに高校生になると東武バスは青色の全くない塗装になってしまいました。
初めて目の当たりにしたとき「一般路線用ではなく空港リムジン専用なのか?」とひとしきり思案にくれたものですが今ではこの色が当たり前になってしまいました。
しかしおそらくは安元誠志郎ちゃんがそうであるように、わたくしの心の中では今なお幼き日幼稚園で見たあの塗装のバスがわたくしの心を乗せて走り続けているのです。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。