お盆最終日の8月16日朝、私は都内某所から千葉は柏駅へと移動しました。
柏駅のはるか北方、柏たなか駅から出ている「野田梅郷住宅循環」という路線に乗るためです。この路線は利根川河岸にあったたばこや大豆を運ぶ船の荷揚げ場と、野田町・柏駅を結ぶべく野田町~柏駅間で運行していた一大バス路線の成れの果ての姿。2005年つくばエキスプレス開通と同時に、梅郷住宅と柏たなか駅間に路線長が短縮されたらしいが、途中の『灰毛』始発や『灰毛』止まりを交えつつ、今日まで命脈を保ち続けているのです。
2年前東武バスよりついに廃止の告知がなされたにもかかわらず下記のような形で消滅の危機を脱しております。
2014/06/20
〇8/1[柏13]柏たなか駅~野田梅郷住宅循環線運行継続について
「柏13 柏たなか駅~野田梅郷住宅循環線」につきましては、平成26年7月31日(木)の運行をもって廃止予定でしたが、ご利用状況を鑑み、再度関係機関と種々協議いたしました結果、比較的ご利用いただいております朝・夕各一便を継続運行することといたします。詳しくはPCサイトをご覧下さい。(東武バスモバイルサイトより)
昭和58年の正月明けくらいに野田市駅前にプロゴルファーの青木功の笑顔とともに「電建住宅分譲受付中」と書かれた大きな看板が作られました。柏駅西口行き乗り場には「○月○日から『梅郷電建第一住宅経由』運行開始します。停留所は以下のとおりです」というような告知が掲示されていました。わたしはその後中学生になり部活で忙しくバス乗りつぶしから離れたので結局乗ることなくずっと後の2001年に一度だけ乗ったきりですね。
ただちに柏たなかに向かうべきですが、柏駅東口にある閉店間近いそごうを拝んでから行くこととしました。昭和の昔、われわれ野田のガキ共にとって愛宕のヨーカドーと柏の高島屋とそごうはガンプラだのファミコンだの買うために足蹴しくかよう定番スポットだったのです。
『緑の街にお城のような百貨店 お買い物は柏そごう 木曜定休 柏駅東口』と読める。昭和50年代の野田営業所にて。
閉店セールをPRする柏そごう。
閉店するそごうの下で発車を待つ、開店したばかりのセブンパークアリオ柏を経由する沼南車庫行き。(いすゞ エルガ)
警備員まで置いてるので、多客路線かもしれません。
警備員まで置いてるので、多客路線かもしれません。
消える百貨店あれば生き残るバス路線あり。柏駅西口5番のりばから9時25分発、柏03 柏市立高校行きに乗車します。
昭和の頃は1、2、3番とバスのりばが3つあり野田市方面は3番から出ていて、現在の4番、5番は降車ポールが置いてあっただけと記憶してます
昭和の頃は1、2、3番とバスのりばが3つあり野田市方面は3番から出ていて、現在の4番、5番は降車ポールが置いてあっただけと記憶してます
9時55分に柏たなか駅に到着。
エルガのワンステップ仕様に乗りちょうど30分かかりました。
『柏たなか駅西口発着バス路線案内図』。わざわざ”西口”と書いてあります。
東口にもシェルター付のバス乗り場らしきものが設置されてましたが東口からも発着路線をつくるのでしょうか。
併記の地図には野田梅郷住宅循環のルートが茶色の線で記されてますがなかなかの距離路線だなと思いますね。
往時は下部に描かれた柏駅から地図に描ききれないほど上にある野田市駅まで行っていて、交通事情にも左右されますが野田→柏間を乗りつぶそうとすると1時間半は見なければなりませんでした。その代わり逆方向は野田市域に入れば乗降客が激減してスイスイといけたのでそれほどの時間ではありませんでした。
わたしがバス乗りつぶししていたのは昭和56、57年ごろ、小学生だったので子供料金で乗れましたがそれでも始発・終点間で250円ないし300円は取られました。
現在の「柏市立高校入口」は当時は「水堰橋」(すいせきばし)という停留所名で現在よりもさらに北方、大雨のときには利根運河の水面がかいま見えるほどのところにありました。
柏駅西口~柏市立高校線は当時もありましたが、県道我孫子関宿線を通らず、朝方に国道16号を経由するもののみが1本きり。今も1本だけのようですね。
野田出張所の車内掲示の路線図に水堰橋ではなく「六軒町」から分岐していく細一点鎖線か二点鎖線で描画されており、極めてマニア心をくすぐる標記で「乗りたいなあ」とは思いましたが登校日の朝のみの運行で、高校生に対する恐怖もあいまって乗車の機会はありませんでした。
柏駅西口~柏市立高校線は当時もありましたが、県道我孫子関宿線を通らず、朝方に国道16号を経由するもののみが1本きり。今も1本だけのようですね。
野田出張所の車内掲示の路線図に水堰橋ではなく「六軒町」から分岐していく細一点鎖線か二点鎖線で描画されており、極めてマニア心をくすぐる標記で「乗りたいなあ」とは思いましたが登校日の朝のみの運行で、高校生に対する恐怖もあいまって乗車の機会はありませんでした。
8月16日は休日ダイヤなので10時15分発、灰毛先廻りが運行されますので乗りましょう。
まだ時間あるしなあ、と周辺をぶらぶらしている間に定刻より5分以上も早くローソン
ラッピングの白いエルガが乗り場に止まりました。
カラーリングだけを見て最初は京成タウンバスかなにかが来たのかと勘違いしました。
ラッピングの白いエルガが乗り場に止まりました。
カラーリングだけを見て最初は京成タウンバスかなにかが来たのかと勘違いしました。
isoいじってもなかなか上手いことLEDが撮れてませんが、野田梅郷住宅循環でした。
出発し、県道を船戸入口に向かって北上しているところ。
東武バスが公式で『比較的ご利用いただいております』と豪語するわりには乗客はわたし一人。
ま、一人でもご利用はご利用なので。
利根運河を越えていよいよ野田市へ。少年時代と変わらない風景。
異なるのはただバスの本数のみ。
「次は・・・大利根温泉チサンセンター」という昔と変わらない音声案内を聞きながら
大利根温泉で突如まめバスを目撃。
北上を続けて木野崎を左折する。
鹿野橋を通過。昔はこんな名前のバス停無かった。
いよいよ梅郷電建住宅に入る。
「かわた」というスーパーを右手に見る。
二ツ塚を通過。
ちなみに野田市には三ツ堀という土地もある。
一ツあるいは四ツが付く土地があるかどうかは寡聞にして知らない。
酒屋「東屋支店」のある角を大きく頭を振って左折し
梅郷八号公園を通過。一体全体このあたりの公園は何号まであるのであろうか?
そして、果たしてこのバスの乗客はわたし一人で終わってしまうのであろうかっ!?
梅郷十二号緑地。ここで初めてわたし以外のお客様が1名ご乗車。
言い知れぬ感動がわたしの心を包みます。
梅郷十二号緑地からのお客様はてっきり柏たなか駅まで行くものと思いきや途中、瀬戸で降りられました。帰りは19時まで待つのかな?などと余計な詮索をしてしまいます。
わたしは柏市立高校入口で下車し柏市立高校へ徒歩で向かいました。2001年、平成13年野田出張所が廃止される直前柏市立高校の周辺で写真を何枚か撮っており現在どうなっているのか見たいと思ったからです。当時の話はまた次回にしたいと思います。
乗車時の車内。かなり三半規管にきますので視聴注意!!