1:タイトル ワールドクラスサッカー戦術の軌跡
2:サブタイトル
3:筆者 西部謙司
4:発行 大和書房
5:サイズ 18.5cm
6:説明(目次)
はじめに
Chapter1 ブラジル 王国は一日にして成らず
1970 W杯史上初の完全優勝・・・ブラジル流4-3-3でつかんだ栄光
南米のライバル対決 /モダンなシステム /広角なスペースを作ったトスタン /王様ペレの独壇場/
爆走するジャイルジーニョ /パスの出し手と受け手の補完性 /最強ブラジルの機能性と弱点
1982 テレ・サンターナの最高傑作・・・中盤の名手たちを共演させての敗退
フッチボウル・アルテの復権 /超攻撃的な4-4-2 /左右非対称のバランス /バイタルエリアへの長駆/
ジーコのスルーパス /なぜ、❝黄金の5人❞は敗れたのか
1994 プラグマティズムの世界制覇・・・攻守のバランスを重視した ❝負けないサッカー❞
攻撃サッカーの激突 /4バック+2ボランチの共通ベース /可変式のディフェンスライン/
鉄壁の守備と2トップの破壊力 /正確なパス&ムーブ /伝家のFK
1998 ザガロが目指した王道のスタイル・・・ブラジル本来の攻撃的チームへの回帰
より攻撃的に /オーソドックな4-4-2 /ダイレクトプレーの威力 /堅守速攻モードへのシフト/
フィジカルエリートの台頭
2002 3Rとペンタ・カンペオン・・・堅守をベースにインスピレーションを注入
カーンを破ったロナウド /流動的なポジショニング /個人能力なポジショニング /個人能力を発揮させた戦術/
パッチワークのディフェンス
Chapter2 アルゼンチン エンガチェへの揺るがぬ信頼
1978 メノッティのイメージチェンジ・・・技術を生かした❝突っかける力❞で初制覇
ストライカーを中盤で起用 /ドリブル突破でのチャンスメイク /押された攻撃的4-3-3/
スモールサッカー /背番号10のヒーロー
1986 マラドーナの絶頂・・・守備型へのシフトも攻撃性は消えず
戦術はマラドーナ /ウイング不要のフォーメーション /伝説となった2ゴール /結果的に絶妙だったバランス
2006 失われたミスティカを求めて・・・トップ下の才能をさらに発揮させる新編成
ペケルマン・ボーイズの挑戦 /リケルメの起用法 /サイド対決を制する配置 /隠しエンガチェ/
アルゼンチンの❝逃げ切れない❞伝統
Chapter3 イタリア カルチョが秘める堅守速攻の脅威
1970 カテナチオ独特の美学・・・最少失点での勝利を目指した布陣
5-2-1-2の構造 /プレーメーカーは1人だけ /同点ゴールの代償 /カルチョの負けパターン
1982 雌伏期間を脱した黄金の目覚め・・・電光石火のお家芸に鋭さを加えた芸術家たち
覚醒したエースのロッシ /ブラジル対策の特殊守備 /それでもフリーになったファルカン/
伝統のカウンターアタックを分析
1994 ゾーンディフェンスの台頭・・・酷暑の大会を乗り切った新戦術の部分的導入
ACミランのプレッシングスタイル /天才バレージのオフサイドトラップ /ロマーリオの狡猾なポジションどり/
フラットラインに潜む盲点
2006 進化したカウンターアタック・・・伝統のマンマークから完全ゾーンへの移行
アウェーでの4-2-3-1 /シンプルな❝タッチダウンパス❞ /エース不在「1-0の美学」
Chapter4 ドイツ 不滅の勝負強さを担うタクティクス
1974 黄金世代の到来・・・圧倒的なテクニックを誇ったスペシャリストたち
雨中の激戦 /ビンマーとボンボフの違い /マンマークとトータルフットボールの融合 /ダイナミズムの源/
ダブル司令塔の機能性 /ミュラーへの集約 /❝水を運ぶ人❞と❝マイスター❞
1982 シルバー世代の蹉跌・・・谷間の世代を悩ませたマイスター不足
ラッキーだった勝ち上がり /1対1の戦い /選手交代での失策 /致命傷となったタレントの少なさ
1990 皇帝ベッケンバウアーの集大成・・・3度目の栄光を手操り寄せた盤石な集団
攻撃的なマーキング /ワンサイドゲーム /制空権の掌握
Chapter5 イングランド 母国が威信をかけたシステム
1966 待望の初栄冠・・・現代サッカーにつながる組織力
革新的な4-1-3-2 /司令塔対決を制したチャールトン /守備専門のサイドバック/
正確なハイクロス /先進性の象徴だったスタイルズ
2006 立ちはだかる準々決勝の壁・・・機能しなかったタレント軍団の構成
アンカーと1トップの関係 /生かせなかった攻撃力 /カペッロの改革
Chapter6 フランス 2人の将軍がもたらした栄光
1982 プラティニと四銃士のパスワーク・・・ベスト4に泣き続けた華麗な中盤
ウイング化するセンターフォワード /ゼロトップvsダブルリベロ /シャンパン・フットボールの底力
黒人選手との融合
1998 ジダンとW杯史上最強の守備力・・・華麗さの代わりに強靭さを擁してより高みへ
7人の守備ブロック /決定力不足の補い方 /敵を凍りつかせる威力
Chapter7 オランダ クロック・オランジの進化
1974 トータルフットボールの脅威・・・サッカー界の革命となった超攻撃的守備
果敢なボール狩り /ディフェンスラインの消滅 /オフサイドトラップの多様 /リベリーノの❝挑発❞/
勝負を決めたクライフの鬼才 /オールラウンダー軍団のチームプレー
1998 伝統とオリジナリティの融合・・・さらなる攻守一体のチームへ
4-4-2の導入 /ウイングのいあにオランダ /パスワークが行く着く先 /ヒディング采配とマルチプレーヤー/
ベルカンプの美技
Chapter8 スペイン 無敵艦隊が撃沈し続ける理由
1998 伝統国のグループリーグ敗退・・・スタイルとアイデンティティの模索期
勝負弱いシード国 /守備的なチームのパスワーク /雑なフィニッシュとFW不足
2006 ヨーロッパ制覇への布陣・・・惨敗するも流麗なパス回しに活路を見出す
なぜフランスに勝てないのか /フィジカルコンタクトの圧力 /センチメートル単位のサッカー
Chapter9 東欧&アフリカ 記憶の中で輝くアウトサイダー
1990 オシムが率いた最後のユーゴスラビア・・・強豪国と互角以上に戦った東欧のブラジル
中央を固めた3-6-1 /秀逸な切り替え /2人のエキストラキッカー+α /強豪国を欺くトリック/
1994 現代サッカーの先駆となったルーマニア・・・ハジが操ったカウンターアタック
珍しかった3-4-2-1 /3ラインのオートマティズム /サイドのプレーメーカー /メルハリの効いたリズム
1990 番狂わせ代名詞となったカメルーン・・・世界に衝撃を与えた先駆者の秘密
洗練されたアフリカ /神々しいロジェ・ミラ /ポジティブな❝数的不利❞ /躍進を妨げるピッチ外の騒動
2002 初出場でベスト4に肉薄したセネガル・・・知られざるアフリカン旋風の舞台裏
ジャイアンキリングの起こし方 /タックルの網 /サイドバックの裏のスペース /失うものがない強さ/
弓がなかったチャンピオン
おわりに
7:価格 定価(本体1700円+税)
8:発売日 2010(平成22)年5月1日 1刷
9:ISBN ISBN978-4-479-39202-6 c0075 ¥1700E
10:ページ 278ページ
11:星 ☆☆☆