T3研究所

貨物輸送(Transport)、旅客輸送(Travel)、観光(Tourism)の国内外の動向を、独自の視点で発信

全日空が格安航空事業参入

2010-09-10 09:36:08 | 日記
全日空はこのほど香港の投資グループ、ファーストイースタンとの
共同事業として格安航空会社の設立を決定した。
2010年内には新会社を設立し、2011年下期からの関西国際空港を拠点
として、国内線と国際線を運航する計画だ。
新たな顧客層を開拓するために、全日空ブランドを出さず、運賃に
ついては、日系2社など大手航空会社に比べ半額程度に設定、 路線に
ついては中韓・東アジアなど4時間圏内で運航可能なエリアを想定する。

 思うに、ジェットスター、チェジュ航空、春秋航空などアジアの各国
から格安航空会社が既に飛来しており、秋以降にはエアアジアも羽田に
就航を予定するなど、格安航空会社とのレジャーを中心とした旅客の
争奪合戦は避けられない状況下、全日空の参入決定は時代の流れだろう。

 格安航空は、飛行機を安全に定時に飛ばす運航費と、予約・発券及び
後方事務などの販管費をいかに低コストで抑えられるかが、鍵となる。
 単一機材による整備費・乗員費の削減はもちろんのこと、直販による
販売手数料の削減、小さな本社機構による管理費の削減など、取り組む
べき課題は多い。
 特に全日空の売上高販管比率は、近年の決算では18-19%程度と高く、
同比率を5%以下に抑えている格安航空会社とは大きな差がある。
日の丸格安航空会社の実現に向けて頑張って欲しい。