副題: ネットを活用してシニア個人旅行を楽しく
■プロローグ
2013/5/6 関空を朝出立し、ルフトハンザ機でフランクフルト空港へ到着する。
今回の旅の主目的は「オランダでチューリップを見ること」「ブルージュで中世の街並みを実感すること」である。その他「ブリュッセルでバンクーバー留学の学友と会うこと」「現代美術を見ること」「音楽会に行くこと」「ドイツ、ベルギービールを飲み比べること」などなど盛り沢山である。この目的を縦軸とすると横軸はインターネットの積極的活用であろう。
今回の旅は今まで以上にインターネットを活用して旅の計画、実行サポートを行い、大変便利だったのでそのことについても述べて行きたい。
今回の現地での交通機関は「鉄道」を主に使うこととした。フランクフルトを出発し、反時計回りに概ね一筆書きで回るのであるが、狭い地域なので飛行機に乗るほどのものでもないし、ヨーロッパは鉄道が発達しており、またユーレール地域パス(ベネルクス+ドイツ)も安く気軽に利用出来、また大変便利だ。
■インターネットなどの活用
個別の話の中でも触れるがインターネットは日々進化しており、特にシニアはおっくうがらずに使うと「これぞシニアの為に作られたシステムだ」と思うほど進化を遂げている。(以下、『』内の文字で検索サイトで調べるとURLが示され、それをもとにネットへ接続出来る。)
・概略の計画立案
インターネットで各国観光ガイドが豊富に利用出来る。旅行ガイドブック、特に「地球の歩き方」などの書籍も参考に広く情報を集めつつ、旅の目的をどこに置くかを明確化することが大切である。
・実施計画の策定
具体的な計画を立てていく段階である。(なお、後・先になるが立てた実施計画はエクセルなどに日付順に表にして旅行に持っていくと大変便利である。)
□往復の航空券を押さえる。(日本語サイト)
航空会社や旅行会社のホームページを検索し調べる。私は今回は迷わず『ルフトハンザ航空』を使うこととした。(関西空港発、フランクフルトまで直行便、スターアライアンスメンバー(私にとってはマイレージが貯まり、ラウンジが使えるから)と言うことで決定した。)ルフトハンザのホームページでチケットを往復とも予約し、クレジットカードで決済を済ますとメールでe-チケット控えが送られてくる。後は念のためコピーを持って当日空港カウンターに行けば全てOK。大変便利!
もう少し選択範囲を広げるなら、例えば周遊ルート、オープンジョールートを予約する場合、もしくはアジア、中東航空会社をも検討する場合、団体チケットの余り分のゲットを狙う場合は『HIS』『JTB』『abroad』、その他の旅行代理店などのホームページ、電話相談などで選んだほうがいい。値段、所要時間、到着時刻などは選択の大きな要素だが、結局自分は何を優先するかをはっきり持っておくことが大事だ。直行便が少々割高に見えても、所要時間、乗り換えロスも含めて比較するとトータルでは得な場合も多いと思う。
□ホテルを予約する(日本語サイト)
最近World-wideなホテル予約システムが次々と誕生している。『agoda』『hotels.com』『booking.com』『エクスペディア』『verene.com』などなど。微妙に得意地域、分野が違うのでいろいろ試されては?予約方法はどれも似たり寄ったりで
ア、泊まりたい都市、地域、月日、人数などを入力する。
イ、ずらりと候補ホテルが表示される。
・ ウ、これをどうソートするかが「肝」だ。私はお客の評価順にソートする。ただし評価数は10件以上あったほうが誤差は少ないかもしれない。
エ、その中で目ぼしいホテルの具体的内容を表示、検討して予約するホテルを決める。ただし、その際「キャンセル不可」は少し値段は安いが止めたほうが言い。いろいろな都合で変更、キャンセルは良くあるものだから。
オ、あとは予約ボタンを押し、所定項目を記入し、クレジットカードでデポジット、もしくは仮支払いし予約完了となる。航空券の場合と同じように予約書はコピーして持参した方が良い。
カ、後々の予約参照、予約変更、キャンセルのためにも会員になっていたほうがベターである。
キ、ホテル予約システムに出ていないホテルも当然多い。今回のライン川沿いの古城ホテルは「地球の歩き方」に載っていて、発見した。ネットで検索して直接そのホテルのホームページへ。英語バージョンにして内容をチェックして予約のページで予約すると、翌日メールで予約確定のメールが届いた。同種の他のホテルでもほぼ同様。
ク、個人旅行だと旅程を変更したりして、ホテル予約変更も何回も起こる。当然チェックするが今回も宿泊予約が次の日になっており、チェックイン時に指摘され初めて気づき、あわててキャンセルと予約し直しをした。予約し直しは予約したホテル予約システムにアクセスして対応せねばならず、wifiがなかったので無料ではあるが電話をしてその手続きをし終わったときには大汗が出ていた。事前に別の人も入れてクロスチェックが必要である。
□鉄道パスを買う(日本語サイト)・鉄道、バスの(おおよその)乗る列車、バスの選定と時刻を確認する。(一部日本語サイトあり、詳細情報のサイトは現地語がメインであるが、必ずホームページ冒頭に言語選択欄があり、英語は必ずあるので英語表示で見ること。補助的にはインターネットの翻訳機能を使ってもいいが、この翻訳能力はいまだ不十分なためごかいが生じる恐れもあるのでメインとしては使わないほうが賢明。)
ア、鉄道パスについては販売元は結局「ユーレイル」一つなので、課題はバラエティーある中で何を選ぶか、代理店としてどこから実際に買うのか(これは値段もサービスもほとんど変わらない。送料程度の差か) である。結論的には広くヨーロッパを回るわけではないので ベネルクス3国+ドイツ 8日間(実際に使う日数を選択) 1等(荷物を持っての移動となるので空いていて、広い1等が良い。) セーバーパス(2人以上では割引となる。) を購入した。私は『HIS』サイトから購入したが『ユーレイル』サイトなどからも購入できる。
イ、ユーレイルパスはほとんどの列車にパスだけで乗れるが、新幹線(タリス、TGVなど)は全席指定なので座席指定券が別途必要なので予定が決まっていればユーロパス購入時に同時に日本で購入しておいた方がベターである。
イ、列車の時刻表の確認は『ユーレイル』の時刻表がヨーロッパ全体をカバーして便利だ。日本の「乗り換え案内」などと同じように 乗車駅、下車駅、乗車日時を指定すると乗り換えも含め数件が表示される。これをプリントアウトして持参する。(但し、この後実際に乗る場合には、乗車時点でいろいろ確認すべき点があるので後ほど述べる。)
なお各国の鉄道会社にも同様のシステムがあり、より詳しく、例えばオーストリアの場合はバスも含めて時刻の検索できるなどの特徴がある。
□音楽会等のチケット予約(一部日本語サイトあり、詳細情報のサイトは現地語がメインであるが、前述と同様英語表示で見ること。インターネットの翻訳機能の注意も同様)
まず自分の旅行日程と有名なコンサートホール、もしくはコンテスト、フェスティバルのイベント情報を見比べ目星をつける。今回はアムステルダムに3泊だったのでその期間でのコンツエルトヘボーのイベントをホームページ『Het ConcertGebouw』で調べ、ベルリンフィルのコンサートがあったので、チケットはまだあるのか、どんな席が空いているかを調べ(座席表が出て、選べる場合が多い)、その後は予約、クレジットカードでの支払いで予約は完了する。
チケット受け取りは3つのケースがあり ア、(今回のアムステルダムの場合)「予約番号など詳細事項がメールで送られそれを念のためプリントアウトして、当日コンサートホールのboxofficeでチケット現物を受け取る。」イ、(今回のブリュッセルのコンテストの場合)「バーコード付きチケットがメールの添付ファイルで送られ、それをプリントアウトして持参して入場する。」ウ、最後はオーソドックスに「airmailで郵送してくる」
と言うことで当日無事に時刻までに会場に着き必要な場合はチケットを受取り、席に座ってようやくほっと出来る。(案外、会場が分かりにくいとか、とかくトラブルはつきもの。早めの行動が何より)
□i-pad(などのタブレット端末)を旅行に持参し、活用する。
ア、ヨーロッパのホテルにはほとんどwifiサービスがある。(有料、無料の場合とあるが)チェックインの時申し出てID、PWなどを貰う。
イ、日本出発前:全体の旅行計画書、先ほど述べたe-チケット控え、ホテルバウチャー、ホテルの所在地などの地図、打ち出した時刻表、音楽会などの予約チケット、その他必要な情報はペーパーで持っていく以外に、安全、利便性を考えPDF化してi-padにも入れておくと便利である。
ウ、ホテルで落ち着いてから明日の時刻表の確認、天気の確認、メールのチェック(メールはhotmail,gmailなどネット系に加入しておいた方が便利。プロバイダー系はi-padでチェックできない場合も多いし、i-padを持っていなくともホテルのPCでもチェック出来る。)日本のニュースのチェックなど出来て便利である。
■旅行編
□オーバーベーゼルの古城ホテルに泊まる(Oberwesel)
フランクフルト空港駅の駅窓口でユーレイルパスの有効化(バリテーション)を行う。相当待たされたがバリテーションをしないと使えないのだからしょうがない。この地下駅から快速列車(DB ドイツ鉄道)に乗りオーバーベーゼルに向かう。30分ほど走るとマインツ、ここからは車窓右側にライン川を見ながら走る。(ライン川左岸) 夕刻、都合1時間でオーバーベーゼル駅到着。タクシーに乗り10分もかからず「古城ホテル シュルンベルグ」に到着。Burghotel 'Auf Schönburg' (1泊2食付1人 ?160)ホテルホームページで予約可
いや~参りました。素晴らしい!城(ホテル)が素晴らしい、11世紀ごろに建てられたと言う古式ゆかしき城。書斎、ダイニングルーム、部屋、廊下、階段、迷路のように続いている。外の庭、そこから眺める城。そして部屋はと言うと天蓋付きのベッド、古風なバスタブ。なんとフラスコの中にはなみなみとシェリー酒が!そして眺めがこれまた素晴らしい。眼下には悠然と流れるライン川、両岸には鉄道線が通っており、列車が行き来している。勿論ディナーも最高。メインディッシュは鳩の胸肉、白ワインも美味しく素晴らしい旅のスタートを切った。是非とも一泊を、また泊りたい!
・ライン川と鉄道
ライン川は観光客から見ると、「ローレライ」「古城」など勿論観光の目で見るが、ドイツから見ると「産業の大動脈」でもある。まず川を通る船の半分以上は貨物船で、石炭、土砂などを積んで行き来している。また観光においてもホテル付きの観光船が相当行き来している。(勿論川なのでTVにある馬鹿でかい豪華客船ではないが)ドイツの旗だけではなくフランスを始めヨーロッパの国の旗の客船が行き来している。多分ライン川巡りのみでなく、ヨーロッパ運河巡りをしているのであろう。鉄道はライン川両岸にあり、ここもひっきりなしに列車が走っているが、右岸側は昼でも貨物が多く、夜は両岸とも貨物列車が夜通し走っていた。鉄道の線路の継ぎ目音が川の形状からかよく響き何度も目覚めさせられたほどである。
春眠やラインの汽笛近く聞き 京都
・ライン川船下り
翌日古城ホテルを出て歩道をオーバーベーゼル船着場へ下る。これが急なハイキング道でスーツケースを転がしながらの下りは難儀した。途中で小学生高学年と思しき一団に追い越される。ユース施設に泊まっていたのだろう。日本人と見て「こんにちは」と合掌して挨拶されたのには驚いた。「グーデンモルゲン」と返した!
船着場に着くと小雨が降り出した。旅行中この小雨に祟られる事になる。この観光船にはユーレール地域パスで乗れる。20年ほど前に見た「ローレライの岩」も「古城」の数々も雨に煙っている。
コブレンツで船を下り、列車でボンに向かう。ボンは西ドイツの時の首都、こじんまりした町である。ここでベートーベンが生まれた。ベートーベンハウスに向かう。クラッシック音楽古典派の巨匠ベートーベン。22歳までここに暮らし、後ウイーンに移り住む。ボンに着いたのが遅く1時間ほどしか時間が取れなかったので妻は不満顔。
ボンから再び列車に乗りケルン到着。
□ケルンkoln
・ケルンのビール
宿の近くの居酒屋で乾杯と食事. ケルンのご当地ビールはケルッシュと言うピルスナー系のビール。ウェイターが写真のように小さなジョッキを沢山入れて席を回り、飲み干している客には新たなビールを置いて行く。まさ「わんこそば形式」のビールである。なお、断る時は飲み干したジョッキの口の上に、コースターを乗せるとよい。
☆ウェイターのあり方
ところでここの居酒屋だけではなくヨーロッパのレストラン、居酒屋ではウェイターの役割が非常に大きい。考えてみれば当たり前のことでお客と直に接するのはウェイターであり、店の印象はほとんどウェイターで決まると言っても過言ではない。ウェイターは通常自分のテリトリーの席、客を持っておりその客への注文取り、配膳、追加、勘定など全て取り仕切っている。他のウェイターを呼んでも該当のウェイターに取り次ぐこととなる。味はどうか、飲み物のお代わりは、満足かなどを聞いてくる。冗談も言いながら。店の印象の良し悪しは相当ウェイターが担っている。従って気持ちのいいウェイターには気持ちのチップもあげていい。日本のウェイターでヨーロッパの水準を行くような人にほとんどお目にかかったことがない。良いことはどんどんまねすべきだ。
バイツエンにアルト、ドラフト尽きぬ夏 京都
(Lindner Hotel City Plaza 1stay)
・ ケルン大聖堂とルートビッヒ美術館
朝、ケルン中央駅のまん前に聳えるケルン大聖堂に行く。バロックの巨大な教会である。これから後も各都市で大聖堂を訪れるがどこもカトリックの威信をかけた、金と時間と贅を尽くした、これでもかと言う建物群である。
ケルン大聖堂の真横に「ルートビッヒ美術館」がある。ここは現代美術を集めており、素晴らしいコレクションを持っている。
ケルン大聖堂から鉄道沿いに歩いていくとライン川に架かる大きな橋に出る。遠くから見ると写る赤っぽい壁みたいなものがあるが、これは実は南京錠がいっぱい付いたもの。そういえば日本にもあったなー!2人の結びつきを証する物とか。分かれるときはどうするんだろう、合鍵が必要かも?
□デュッセルドルフDusseldorf
午後、ケルンから列車でデュッセルドルフに至る。行き先を間違えて乗ってしまい、2時間のロスタイム。
☆ヨーロッパでの列車の乗り方必携
①インターネットであらかじめ時刻表をプリントアウトしておく。(ユーレイル時刻表もしくは各国鉄道会社時刻表)②ホームなどにはその駅発着の詳細の時刻表が張ってあるので、これで行き先確認と停車駅を確認。しかし、これでは何番線から発着するかは分からない。③駅の電光掲示板で時刻と番線を確認。④一番確実なのは駅の案内所で「〇〇に今行きたいが?」と聞くとプリンターで何番ホームか、乗り換えはどこでするのか何時何分発着かなどなど打ち出し、くれる。難点はいつも混んでいること、待っていると係員が休憩でいなくなることもあるが。⑤打ち出しを貰っても安心は禁物、ホームに行くと乗るべき車両の位置の確認が必要。これも勿論張ってある。なぜなら途中で切り離しがある場合もあり、また1等車に乗る場合離れている場合は走らなければならないから。もっと大事なことはホームの前と後ろで全然別の列車が発着するので違う位置で待っていると乗りそこね、乗り間違いが生じる。列車に乗るのも知らないとちょっと大変なんです。
さて閑話休題、デュッセルドルフのオペラハウスの前にメンデルスゾ-ンの銅像が。メンデルスゾーンは1933年から35年までここの音楽監督に就任していたと言う縁であろう。
オペラハウスの近くに現代美術を集めたK20美術館がある。少し離れたところにK21美術館があり、ここも現代美術の素晴らしいコレクションがあるそうだが時間切れで断念。K20美術館にはパウルクレーの豊富なコレクションがある。
☆小中学校生徒に対する美術教育
ヨーロッパではどこの美術館でも先生が小中学生を引率し連れてきて、主要な美術品の前では生徒を座り込ませて学芸員が解説し、また生徒に感想を言わせている。これは素晴らしい。美術を見る目、感じる心、好奇心が植え付けられる。このような情景 日本では一度も見たことがない!何故なんだろうか?小さな頃に美術、芸術の見方、考え方を教えておくことはその後のその子の豊かさを育てることに役立つのみならず、国民、国のレベル向上に大きく役立つと思うのだが。
ここのご当地ビールはアルトビール(上面醗酵)。アルコール度数が9度と高く、これがまたなんともコクがあり美味い!宿への帰りは地下鉄を利用した。(Hotel Bismarck 1stay)
□アーネムArnhem
5/9朝 デュセルドルフ駅からICEに乗り、オランダ アーネムに向かう。ホテルに荷物を置いてから乗り合いバスに乗り、途中で乗り換えて40分ぐらいのところにあるオランダ最大の「デ フォーフェ フェルウエ国立公園」そして、その中に「クロ-ラーミューラー美術館」に向かう。クロ-ラーミューラー夫妻の素晴らしい美術コレクションが展示されており、最大のものはゴッホのコレクションである。しかし美術館屋外の、国立公園内にゆったりと屋外展示された現代彫刻はもっと素晴らしい。 Kröller-Müller Museum
・ハンドブレーキのない自転車
国立公園内には自由に乗れる白い自転車が置いてある、但し「ハンドブレーキがない!」ノーブレイキかと言うと勿論そうではなく、「ペダルを逆に回すとブレーキがかかる。」しかしなれないと急ブレーキがかかりそうで怖い。後でよく観察するとオランダではこの方式の自転車が結構多い。製造コストが安いためか、メンテナンス費用が安いためなのか?当然普通に乗りこなしているようだが。
ホテルに戻る。ここからのライン川の眺めもゆったりとしていい。ライン川を見渡せるレストランでディナー。やはりヨーロッパの春の味覚はホワイトアスパラガスですね。ゆでたてにマヨネーズをかけて食べると絶品。旅行中都合4回頂きました。
アスパラの白きを食みて旅最中 京都
(Nh Rijnhotel 1stay)
□アルクマール、キューケンフォフ公園Alkmaar, kuekenhof
5/10朝 アーネムからICに乗り、アムステルダムを通り越してアルクマールに至る。
オランダの列車に表示される「到着駅時刻表示システム」は良いシステムだ。次の駅以降の駅名、到着予想時刻」が表示され外国人の旅人にも親切だ。
アルクマールでは週1度(金曜日)行われる「チーズ市」を見ることが出来た。作られたチーズを計量し、また抜き取りで味を確認した後取引を行うもので勿論今はショーであるが面白い。2人が大きな大きなチーズを8枚乗せて計量器へ運んではまた持って戻るという作業を繰り返しており結構重そうであった。従って調子をつけてとっとと走らないといけないのが、その運ぶ様子が軽快でコミカルだった。
後ろに古い大きな建物があり、チーズ取引場。計量、検査などを行う。今はチーズ博物館になっている。
チーズはゴーダチーズであるが、それぞれ熟成度などで味が違うと共に、ハーブなどを混ぜるとまた味が変わり、奥の深さが感じられた。
昼過ぎ、アルクマールからICに乗り、ライデンに至る。ここから直行バスに乗りキューケンホフKuekenhof公園に着いた。凄い、素晴らしい!!!!チューリップだけで何十万株はあろうかと言う規模である。その他水仙、ヒヤシンスなどなど。オランダはチューリップ球根の最大生産国であり、畑で広く栽培している。しかし、商品として栽培するためには開花して程なく花を落とさないとならないのでキューケンホフ公園を作り、世界各国からの観光客びチューリップを堪能してもらうことにしたと言うことだ。4月中旬から5月中旬開いているが、一本のチューリップが1ヶ月も綺麗に咲いているはずはないので多分数回は植え替えているはずだ。相当に金と人を掛けているのは明らかである。しかしこのことで世界各地から、相当数の観光客を集め、相当数の球根を販売しオランダの名前を高めている。オランダの観光戦略の勝利である。
雨上がり顔幾万のチューリップ 京都
またインドアには百合の素晴らしいデコレーションが。百合の匂いでむせ返るようであった。
アムステルダムの宿に落ち着く。近くのレストランでディナー(Hotel Roemer Amsterdam 3 stays)
□デンハーグ、デルフトDen haag、Delft、
5/11朝 ICでデンハーグに到着。中央駅から歩いて近くのマウリッツハイス美術館でフェルメールを見ようと訪問すると,なんと全面改装中で休止中!看板に「ハーグ美術館Museum DenHagueでここの収蔵品の展覧会をやっている。」とのことだったので、トラムの乗り場を探し、近くのおばさんに聞き倒してようやく目的地に到達した。
ここは素晴らしい美術館で、マウリッツハイスの収蔵品(相当数が世界中に貸し出され余り迫力がなかった。)より、「デルフト陶磁器の特集展」、印象派の「カイユポット」の大々的な展覧会が素晴らしかった。特にカイユポットは名前は知ってはいたが彼の絵を体系的に見ることが出来大変勉強になった。
またこの美術館は現代美術のコレクションも相当充実していて、現代美術の巨匠と呼ばれる「フランシスベーコン」の作品も多かった。彼の現代彫刻も絵画と並んで素晴らしかった。(この彫刻は時間が来ると中心の棒を心にしてぶら下がっている彫刻群がぐるっと回る仕掛けである。)
午後デルフトに移動。ここはデルフト陶磁器の産地であり、また古くからの町並みがよく残っているところである。ここも運河が多い。デルフトの屋台で油漬けのニシンに玉ねぎのみじん切りを乗せパンにはさんで売っていた。これもオランダの春の味覚だ。美味しい!
春時雨油漬け鰊をむしゃり喰ふ 京都
□アムステルダムAmstrdam(国立美術館、コンツエルトヘボー)
5/12朝 アムステルダムの国立美術館に行った。ここは10年にわたって大改造を行っていてようやく今年新装オープンしたものである。時代毎に絵や彫刻、陶磁器などを一緒に展示する方法に改善しており、従来の展示方法に比べ全体像、時代が理解しやすかった。考えてみれば、絵と彫刻、陶磁器と装飾品と衣服と家具などは相互に影響を与えながら存在するもので、(勿論音楽もそうなんだけど)それを時代別に展示し相互影響関係を明らかにするのは良いことだと思う。
今までと同じように、美術館の一番いい場所にレンブラントRembrandtの「夜警」がでんと飾られていて人だかりが絶えない。やはりオランダはレンブラントであり、夜警なんでしょう。一方、彼は生涯で自画像を沢山描いている。これも素晴らしい作品が多い。零落してからの作品は特に人間性を深く追い求めた秀作ぞろいである。どちらにしてもオランダの黄金時代と共に大きく羽ばたき、イギリスに取って代られるオランダ衰退時期に没落したが、没落しても内面を追い続けたレンブラントはオランダの象徴なんでしょうね。フェルメールも良かったけど今回は何か物足りなさを感じた。
5/12午後 アムステルダムコンツエルトヘボーHet ConcertGebouwで行われたコンサートに行った。このチケットはインターネットで事前に購入して行った。ベルリンフィル演奏、指揮はマリスヤンソンスで予定されていたが、彼が急遽病気のためオランダ人のヤープ バン ズベーデン Jaap Van Zwedenと言う中堅が替わりにタクトを振ることになった。
「バルトーク オーケストラのためのコンチェルト」「ブラームス 交響曲第一番」で、席が指揮者の真下近くだったので、彼の「エネルギー、情熱、魂」がひしひしと伝わってくるようだった。まさしく指揮も格闘技であり、そこから繊細なものを引き出すと言う難しくも素晴らしいものなのだなと言うことが実感できた。
□ブリュージュBrugge
5/13朝 アムステルダム中央駅からパリ行きの超特急タリスに乗った。これに乗るにはユーロパスだけではだめで座席指定券が必要である。1時間半ほどでブリュッセルに到着。さすがに早く乗り心地もサービスも良好であった。
ブリュッセルでICに乗り換え、1時間ほどでブリュージュに到着。ここは12~14世紀に貿易、製造・加工業でなどで栄えた都市で北方ルネッサンスの中心地である。14世紀の終わりごろ外港が埋まって使えなくなったため急速に衰えその地位をアントワープ、ゲント等に奪われるが、そのために中世の景観、面影が今まで保存されている。絵になる風景とはこういうものを言うんでしょう。これらの建物は内部はリノベーションされ日常生活、商売に使われている。また張り巡らされた運河、往時は商品を満載した船がにぎやかに行き交っていたことだろう。(B&B 't Walleke stay)
鐘楼は凄く大きく、15分毎に多彩な鐘の音を四方に響き渡らせる。正しく町の象徴のひとつである。
自転車の前に箱状の乗車装置を付け子供を乗せている。ベルギーに限らず自転車を色々活用している。
宿からの夕方の風景、屋根が遠くまで連担していて綺麗だ
中世に眠りし街やリラの花 京都
5/14 ペギン修道院の朝、静謐な朝の空気に満ちている。
☆ベルギービールは美味い!(日本のビールは個性がないのが売れ行き不振の原因?)
ベルギーはドイツと並んでビール王国である。幾種類か飲んだ感想は「それぞれ個性が強く、違いが大きく、どれも素晴らしい。」特に上面発酵系のトラピストビールはアルコール10度で深い味わいがあった。日本のビール業界は売れ行きが伸び悩み第2第3のビールで安値競争をしているが、すべてピルスナー系であり、どんぐりの背比べではないか。相手といかに味、内容で差別化するかなど学ぶべき点が多いのではないか。(勿論数百種あるビールは街々にある小さな醸造所での自慢の品なんだろうし、それを一朝一夕で学ぶのは難しいかもしれないが?)
□ブリュッセルBruxelles
5/14午後 ICに乗り、ブルージュからブリュッセルに向かう。ブリュッセルに着けばおのぼりさんはまずグランプラスに行くのが常道らしい。この広場を囲むように豪華絢爛な建物がずらりと建っていて訪問者を圧倒する。
そして次は近くにある小便小僧の像、かわいいね Manneken Pis
そしてベルギーワッフル 生クリームを沢山かけてイチゴを乗せて そう甘くなくちょうど良い味でした。
夕方 1958年に万博が開かれた際のモニュメントであるアトミウムに連れて行ってもらってディナーを食べることとした。相手はIlianaで私が2年前バンクーバーで1ヶ月語学留学した時のクラスメートである。
まだ20歳 今大学に通っていて専攻は political science。将来政治家になるかと聞いたら「そうだ」と。是非ともベルギーの女性首相になれと励ました!?楽しく歓談して時間の過ぎるのも忘れた。(Marivaux Hotel 2stays)
・5/15朝はまずルネマグリッド美術館に行った。シュールリアリズムの巨匠である。トイレの鏡が、マグリッドの絵によく出てくる横顔の形をしている。
そこと隣接して王立美術館がある。ボッシュ、ブリューゲル、メムリンクの絵は素晴らしかった。
午後「エリザベート王妃国際音楽コンクール 2013年 ピアノ部門」"Queen Elisabeth Competition"のセミファイナルを見るためFlageyに行った。(このチケットもネット予約で買った。)この時は日本の女性、韓国の女性、ヨーロッパ系の男性2人が出場してなかなか素晴らしい演奏を聴くことができた。ただしこのときの4人はファイナルには進めなかったらしい。
我々の席はたまたま一番前だったが我々の3人隔てた横に王室の一員と思われる人々が聴衆として参加されていた。知っている方々が幕間の時間に入れ替わり挨拶にこられていた。警備もほとんどなくずいぶんオープンの様子であった。ずいぶん日本とは違ういい雰囲気であった。
その夜、Ilianaに紹介してもらったベルギー料理の美味いレストランに行ってムール貝のワイン蒸しを頼んだ。白ワインと一緒に食べると美味い!隣に座っていた地元のおっちゃんがムール貝はこう食べるんだと教えてくれた。「食べ終わった貝の殻を箸のように使って貝の身を食べる。食べ終わった貝殻は差して長く積み上げていくんだ。」
ムール貝喰い方習ふ春隣 京都
・5/16朝 ブリュッセルの楽器博物館を訪問。ここは古今東西の多種多様な楽器の収集をしているが、それ以上にヘッドホンなど機器を着けて楽器の前に行くとその音色が聞けると言うものである。日本にはないね。
□ ルクセンブルグLuxembourg
午後ブリュッセルからICに乗り、夕方にルクセンブルグ到着。宿に荷物を置いてディナーを食べに旧市街に歩いていく。その帰り ライトアップされたノートルダム教会が暮れかけた夜空にくっきり浮かび上がっていた。 (Hotel Carlton 2stays)
・5/17朝 昨夜と同じルートで旧市街に行く。昨夜のノートルダム寺院は眠りから覚めて今活動しようとしている。
ルクセンブルグ旧市街は周囲のほとんどを非常に深い谷が取り囲んでいて天然の要害である。なおかつ防備を固めるため谷にせり出した半島状のところに処々に穴を穿ち、そこを砲台としていた。今でもその遺跡が残っていてボックの砲台と呼ばれている。
その砲台の一つの穴から旧市街を眺めた様子 左側は深い谷となっている
ルクセンブルグの美術館で写真展が開催されていた。自然の光景と人工物の大屋根が組み合わされ近未来的光景をかもし出している。いいね!!!
□フランクフルトFrankfurt
5/18朝ルクセンブルグからICに乗る予定であったが、駅に着くと電光掲示板 なにやら「バスに変更」らしきことが書いてあった。本当か良く確かめなければなりません。急いで駅案内所で聞くと「駅の前のバスに乗ってトリヤまで行け」とのこと。バスに飛び乗り、トリヤ。ここからICに乗り換えコブレンツへ,工事か何かしていたのかしら?ICEに乗り換えフランクフルト中央駅 に着いた。
フランクフルト大聖堂 赤い石の素材を使っている ちょうどでは結婚式を行っていた 2人に幸多かれ!
フランクフルト市内を流れるマイン川。最後にしてようやく晴れた!暖かい!今回は天候に恵まれず雨か曇り、気温は最高10~13度がずっと続いた。マイン川めぐりの遊覧船に乗る。川風が心地よい。バイツエンビールが美味い!!!(InterCityHotel Frankfurt 1stay)
と言うことで今回の旅はいろいろあったがHappy end!
■プロローグ
2013/5/6 関空を朝出立し、ルフトハンザ機でフランクフルト空港へ到着する。
今回の旅の主目的は「オランダでチューリップを見ること」「ブルージュで中世の街並みを実感すること」である。その他「ブリュッセルでバンクーバー留学の学友と会うこと」「現代美術を見ること」「音楽会に行くこと」「ドイツ、ベルギービールを飲み比べること」などなど盛り沢山である。この目的を縦軸とすると横軸はインターネットの積極的活用であろう。
今回の旅は今まで以上にインターネットを活用して旅の計画、実行サポートを行い、大変便利だったのでそのことについても述べて行きたい。
今回の現地での交通機関は「鉄道」を主に使うこととした。フランクフルトを出発し、反時計回りに概ね一筆書きで回るのであるが、狭い地域なので飛行機に乗るほどのものでもないし、ヨーロッパは鉄道が発達しており、またユーレール地域パス(ベネルクス+ドイツ)も安く気軽に利用出来、また大変便利だ。
■インターネットなどの活用
個別の話の中でも触れるがインターネットは日々進化しており、特にシニアはおっくうがらずに使うと「これぞシニアの為に作られたシステムだ」と思うほど進化を遂げている。(以下、『』内の文字で検索サイトで調べるとURLが示され、それをもとにネットへ接続出来る。)
・概略の計画立案
インターネットで各国観光ガイドが豊富に利用出来る。旅行ガイドブック、特に「地球の歩き方」などの書籍も参考に広く情報を集めつつ、旅の目的をどこに置くかを明確化することが大切である。
・実施計画の策定
具体的な計画を立てていく段階である。(なお、後・先になるが立てた実施計画はエクセルなどに日付順に表にして旅行に持っていくと大変便利である。)
□往復の航空券を押さえる。(日本語サイト)
航空会社や旅行会社のホームページを検索し調べる。私は今回は迷わず『ルフトハンザ航空』を使うこととした。(関西空港発、フランクフルトまで直行便、スターアライアンスメンバー(私にとってはマイレージが貯まり、ラウンジが使えるから)と言うことで決定した。)ルフトハンザのホームページでチケットを往復とも予約し、クレジットカードで決済を済ますとメールでe-チケット控えが送られてくる。後は念のためコピーを持って当日空港カウンターに行けば全てOK。大変便利!
もう少し選択範囲を広げるなら、例えば周遊ルート、オープンジョールートを予約する場合、もしくはアジア、中東航空会社をも検討する場合、団体チケットの余り分のゲットを狙う場合は『HIS』『JTB』『abroad』、その他の旅行代理店などのホームページ、電話相談などで選んだほうがいい。値段、所要時間、到着時刻などは選択の大きな要素だが、結局自分は何を優先するかをはっきり持っておくことが大事だ。直行便が少々割高に見えても、所要時間、乗り換えロスも含めて比較するとトータルでは得な場合も多いと思う。
□ホテルを予約する(日本語サイト)
最近World-wideなホテル予約システムが次々と誕生している。『agoda』『hotels.com』『booking.com』『エクスペディア』『verene.com』などなど。微妙に得意地域、分野が違うのでいろいろ試されては?予約方法はどれも似たり寄ったりで
ア、泊まりたい都市、地域、月日、人数などを入力する。
イ、ずらりと候補ホテルが表示される。
・ ウ、これをどうソートするかが「肝」だ。私はお客の評価順にソートする。ただし評価数は10件以上あったほうが誤差は少ないかもしれない。
エ、その中で目ぼしいホテルの具体的内容を表示、検討して予約するホテルを決める。ただし、その際「キャンセル不可」は少し値段は安いが止めたほうが言い。いろいろな都合で変更、キャンセルは良くあるものだから。
オ、あとは予約ボタンを押し、所定項目を記入し、クレジットカードでデポジット、もしくは仮支払いし予約完了となる。航空券の場合と同じように予約書はコピーして持参した方が良い。
カ、後々の予約参照、予約変更、キャンセルのためにも会員になっていたほうがベターである。
キ、ホテル予約システムに出ていないホテルも当然多い。今回のライン川沿いの古城ホテルは「地球の歩き方」に載っていて、発見した。ネットで検索して直接そのホテルのホームページへ。英語バージョンにして内容をチェックして予約のページで予約すると、翌日メールで予約確定のメールが届いた。同種の他のホテルでもほぼ同様。
ク、個人旅行だと旅程を変更したりして、ホテル予約変更も何回も起こる。当然チェックするが今回も宿泊予約が次の日になっており、チェックイン時に指摘され初めて気づき、あわててキャンセルと予約し直しをした。予約し直しは予約したホテル予約システムにアクセスして対応せねばならず、wifiがなかったので無料ではあるが電話をしてその手続きをし終わったときには大汗が出ていた。事前に別の人も入れてクロスチェックが必要である。
□鉄道パスを買う(日本語サイト)・鉄道、バスの(おおよその)乗る列車、バスの選定と時刻を確認する。(一部日本語サイトあり、詳細情報のサイトは現地語がメインであるが、必ずホームページ冒頭に言語選択欄があり、英語は必ずあるので英語表示で見ること。補助的にはインターネットの翻訳機能を使ってもいいが、この翻訳能力はいまだ不十分なためごかいが生じる恐れもあるのでメインとしては使わないほうが賢明。)
ア、鉄道パスについては販売元は結局「ユーレイル」一つなので、課題はバラエティーある中で何を選ぶか、代理店としてどこから実際に買うのか(これは値段もサービスもほとんど変わらない。送料程度の差か) である。結論的には広くヨーロッパを回るわけではないので ベネルクス3国+ドイツ 8日間(実際に使う日数を選択) 1等(荷物を持っての移動となるので空いていて、広い1等が良い。) セーバーパス(2人以上では割引となる。) を購入した。私は『HIS』サイトから購入したが『ユーレイル』サイトなどからも購入できる。
イ、ユーレイルパスはほとんどの列車にパスだけで乗れるが、新幹線(タリス、TGVなど)は全席指定なので座席指定券が別途必要なので予定が決まっていればユーロパス購入時に同時に日本で購入しておいた方がベターである。
イ、列車の時刻表の確認は『ユーレイル』の時刻表がヨーロッパ全体をカバーして便利だ。日本の「乗り換え案内」などと同じように 乗車駅、下車駅、乗車日時を指定すると乗り換えも含め数件が表示される。これをプリントアウトして持参する。(但し、この後実際に乗る場合には、乗車時点でいろいろ確認すべき点があるので後ほど述べる。)
なお各国の鉄道会社にも同様のシステムがあり、より詳しく、例えばオーストリアの場合はバスも含めて時刻の検索できるなどの特徴がある。
□音楽会等のチケット予約(一部日本語サイトあり、詳細情報のサイトは現地語がメインであるが、前述と同様英語表示で見ること。インターネットの翻訳機能の注意も同様)
まず自分の旅行日程と有名なコンサートホール、もしくはコンテスト、フェスティバルのイベント情報を見比べ目星をつける。今回はアムステルダムに3泊だったのでその期間でのコンツエルトヘボーのイベントをホームページ『Het ConcertGebouw』で調べ、ベルリンフィルのコンサートがあったので、チケットはまだあるのか、どんな席が空いているかを調べ(座席表が出て、選べる場合が多い)、その後は予約、クレジットカードでの支払いで予約は完了する。
チケット受け取りは3つのケースがあり ア、(今回のアムステルダムの場合)「予約番号など詳細事項がメールで送られそれを念のためプリントアウトして、当日コンサートホールのboxofficeでチケット現物を受け取る。」イ、(今回のブリュッセルのコンテストの場合)「バーコード付きチケットがメールの添付ファイルで送られ、それをプリントアウトして持参して入場する。」ウ、最後はオーソドックスに「airmailで郵送してくる」
と言うことで当日無事に時刻までに会場に着き必要な場合はチケットを受取り、席に座ってようやくほっと出来る。(案外、会場が分かりにくいとか、とかくトラブルはつきもの。早めの行動が何より)
□i-pad(などのタブレット端末)を旅行に持参し、活用する。
ア、ヨーロッパのホテルにはほとんどwifiサービスがある。(有料、無料の場合とあるが)チェックインの時申し出てID、PWなどを貰う。
イ、日本出発前:全体の旅行計画書、先ほど述べたe-チケット控え、ホテルバウチャー、ホテルの所在地などの地図、打ち出した時刻表、音楽会などの予約チケット、その他必要な情報はペーパーで持っていく以外に、安全、利便性を考えPDF化してi-padにも入れておくと便利である。
ウ、ホテルで落ち着いてから明日の時刻表の確認、天気の確認、メールのチェック(メールはhotmail,gmailなどネット系に加入しておいた方が便利。プロバイダー系はi-padでチェックできない場合も多いし、i-padを持っていなくともホテルのPCでもチェック出来る。)日本のニュースのチェックなど出来て便利である。
■旅行編
□オーバーベーゼルの古城ホテルに泊まる(Oberwesel)
フランクフルト空港駅の駅窓口でユーレイルパスの有効化(バリテーション)を行う。相当待たされたがバリテーションをしないと使えないのだからしょうがない。この地下駅から快速列車(DB ドイツ鉄道)に乗りオーバーベーゼルに向かう。30分ほど走るとマインツ、ここからは車窓右側にライン川を見ながら走る。(ライン川左岸) 夕刻、都合1時間でオーバーベーゼル駅到着。タクシーに乗り10分もかからず「古城ホテル シュルンベルグ」に到着。Burghotel 'Auf Schönburg' (1泊2食付1人 ?160)ホテルホームページで予約可
いや~参りました。素晴らしい!城(ホテル)が素晴らしい、11世紀ごろに建てられたと言う古式ゆかしき城。書斎、ダイニングルーム、部屋、廊下、階段、迷路のように続いている。外の庭、そこから眺める城。そして部屋はと言うと天蓋付きのベッド、古風なバスタブ。なんとフラスコの中にはなみなみとシェリー酒が!そして眺めがこれまた素晴らしい。眼下には悠然と流れるライン川、両岸には鉄道線が通っており、列車が行き来している。勿論ディナーも最高。メインディッシュは鳩の胸肉、白ワインも美味しく素晴らしい旅のスタートを切った。是非とも一泊を、また泊りたい!
・ライン川と鉄道
ライン川は観光客から見ると、「ローレライ」「古城」など勿論観光の目で見るが、ドイツから見ると「産業の大動脈」でもある。まず川を通る船の半分以上は貨物船で、石炭、土砂などを積んで行き来している。また観光においてもホテル付きの観光船が相当行き来している。(勿論川なのでTVにある馬鹿でかい豪華客船ではないが)ドイツの旗だけではなくフランスを始めヨーロッパの国の旗の客船が行き来している。多分ライン川巡りのみでなく、ヨーロッパ運河巡りをしているのであろう。鉄道はライン川両岸にあり、ここもひっきりなしに列車が走っているが、右岸側は昼でも貨物が多く、夜は両岸とも貨物列車が夜通し走っていた。鉄道の線路の継ぎ目音が川の形状からかよく響き何度も目覚めさせられたほどである。
春眠やラインの汽笛近く聞き 京都
・ライン川船下り
翌日古城ホテルを出て歩道をオーバーベーゼル船着場へ下る。これが急なハイキング道でスーツケースを転がしながらの下りは難儀した。途中で小学生高学年と思しき一団に追い越される。ユース施設に泊まっていたのだろう。日本人と見て「こんにちは」と合掌して挨拶されたのには驚いた。「グーデンモルゲン」と返した!
船着場に着くと小雨が降り出した。旅行中この小雨に祟られる事になる。この観光船にはユーレール地域パスで乗れる。20年ほど前に見た「ローレライの岩」も「古城」の数々も雨に煙っている。
コブレンツで船を下り、列車でボンに向かう。ボンは西ドイツの時の首都、こじんまりした町である。ここでベートーベンが生まれた。ベートーベンハウスに向かう。クラッシック音楽古典派の巨匠ベートーベン。22歳までここに暮らし、後ウイーンに移り住む。ボンに着いたのが遅く1時間ほどしか時間が取れなかったので妻は不満顔。
ボンから再び列車に乗りケルン到着。
□ケルンkoln
・ケルンのビール
宿の近くの居酒屋で乾杯と食事. ケルンのご当地ビールはケルッシュと言うピルスナー系のビール。ウェイターが写真のように小さなジョッキを沢山入れて席を回り、飲み干している客には新たなビールを置いて行く。まさ「わんこそば形式」のビールである。なお、断る時は飲み干したジョッキの口の上に、コースターを乗せるとよい。
☆ウェイターのあり方
ところでここの居酒屋だけではなくヨーロッパのレストラン、居酒屋ではウェイターの役割が非常に大きい。考えてみれば当たり前のことでお客と直に接するのはウェイターであり、店の印象はほとんどウェイターで決まると言っても過言ではない。ウェイターは通常自分のテリトリーの席、客を持っておりその客への注文取り、配膳、追加、勘定など全て取り仕切っている。他のウェイターを呼んでも該当のウェイターに取り次ぐこととなる。味はどうか、飲み物のお代わりは、満足かなどを聞いてくる。冗談も言いながら。店の印象の良し悪しは相当ウェイターが担っている。従って気持ちのいいウェイターには気持ちのチップもあげていい。日本のウェイターでヨーロッパの水準を行くような人にほとんどお目にかかったことがない。良いことはどんどんまねすべきだ。
バイツエンにアルト、ドラフト尽きぬ夏 京都
(Lindner Hotel City Plaza 1stay)
・ ケルン大聖堂とルートビッヒ美術館
朝、ケルン中央駅のまん前に聳えるケルン大聖堂に行く。バロックの巨大な教会である。これから後も各都市で大聖堂を訪れるがどこもカトリックの威信をかけた、金と時間と贅を尽くした、これでもかと言う建物群である。
ケルン大聖堂の真横に「ルートビッヒ美術館」がある。ここは現代美術を集めており、素晴らしいコレクションを持っている。
ケルン大聖堂から鉄道沿いに歩いていくとライン川に架かる大きな橋に出る。遠くから見ると写る赤っぽい壁みたいなものがあるが、これは実は南京錠がいっぱい付いたもの。そういえば日本にもあったなー!2人の結びつきを証する物とか。分かれるときはどうするんだろう、合鍵が必要かも?
□デュッセルドルフDusseldorf
午後、ケルンから列車でデュッセルドルフに至る。行き先を間違えて乗ってしまい、2時間のロスタイム。
☆ヨーロッパでの列車の乗り方必携
①インターネットであらかじめ時刻表をプリントアウトしておく。(ユーレイル時刻表もしくは各国鉄道会社時刻表)②ホームなどにはその駅発着の詳細の時刻表が張ってあるので、これで行き先確認と停車駅を確認。しかし、これでは何番線から発着するかは分からない。③駅の電光掲示板で時刻と番線を確認。④一番確実なのは駅の案内所で「〇〇に今行きたいが?」と聞くとプリンターで何番ホームか、乗り換えはどこでするのか何時何分発着かなどなど打ち出し、くれる。難点はいつも混んでいること、待っていると係員が休憩でいなくなることもあるが。⑤打ち出しを貰っても安心は禁物、ホームに行くと乗るべき車両の位置の確認が必要。これも勿論張ってある。なぜなら途中で切り離しがある場合もあり、また1等車に乗る場合離れている場合は走らなければならないから。もっと大事なことはホームの前と後ろで全然別の列車が発着するので違う位置で待っていると乗りそこね、乗り間違いが生じる。列車に乗るのも知らないとちょっと大変なんです。
さて閑話休題、デュッセルドルフのオペラハウスの前にメンデルスゾ-ンの銅像が。メンデルスゾーンは1933年から35年までここの音楽監督に就任していたと言う縁であろう。
オペラハウスの近くに現代美術を集めたK20美術館がある。少し離れたところにK21美術館があり、ここも現代美術の素晴らしいコレクションがあるそうだが時間切れで断念。K20美術館にはパウルクレーの豊富なコレクションがある。
☆小中学校生徒に対する美術教育
ヨーロッパではどこの美術館でも先生が小中学生を引率し連れてきて、主要な美術品の前では生徒を座り込ませて学芸員が解説し、また生徒に感想を言わせている。これは素晴らしい。美術を見る目、感じる心、好奇心が植え付けられる。このような情景 日本では一度も見たことがない!何故なんだろうか?小さな頃に美術、芸術の見方、考え方を教えておくことはその後のその子の豊かさを育てることに役立つのみならず、国民、国のレベル向上に大きく役立つと思うのだが。
ここのご当地ビールはアルトビール(上面醗酵)。アルコール度数が9度と高く、これがまたなんともコクがあり美味い!宿への帰りは地下鉄を利用した。(Hotel Bismarck 1stay)
□アーネムArnhem
5/9朝 デュセルドルフ駅からICEに乗り、オランダ アーネムに向かう。ホテルに荷物を置いてから乗り合いバスに乗り、途中で乗り換えて40分ぐらいのところにあるオランダ最大の「デ フォーフェ フェルウエ国立公園」そして、その中に「クロ-ラーミューラー美術館」に向かう。クロ-ラーミューラー夫妻の素晴らしい美術コレクションが展示されており、最大のものはゴッホのコレクションである。しかし美術館屋外の、国立公園内にゆったりと屋外展示された現代彫刻はもっと素晴らしい。 Kröller-Müller Museum
・ハンドブレーキのない自転車
国立公園内には自由に乗れる白い自転車が置いてある、但し「ハンドブレーキがない!」ノーブレイキかと言うと勿論そうではなく、「ペダルを逆に回すとブレーキがかかる。」しかしなれないと急ブレーキがかかりそうで怖い。後でよく観察するとオランダではこの方式の自転車が結構多い。製造コストが安いためか、メンテナンス費用が安いためなのか?当然普通に乗りこなしているようだが。
ホテルに戻る。ここからのライン川の眺めもゆったりとしていい。ライン川を見渡せるレストランでディナー。やはりヨーロッパの春の味覚はホワイトアスパラガスですね。ゆでたてにマヨネーズをかけて食べると絶品。旅行中都合4回頂きました。
アスパラの白きを食みて旅最中 京都
(Nh Rijnhotel 1stay)
□アルクマール、キューケンフォフ公園Alkmaar, kuekenhof
5/10朝 アーネムからICに乗り、アムステルダムを通り越してアルクマールに至る。
オランダの列車に表示される「到着駅時刻表示システム」は良いシステムだ。次の駅以降の駅名、到着予想時刻」が表示され外国人の旅人にも親切だ。
アルクマールでは週1度(金曜日)行われる「チーズ市」を見ることが出来た。作られたチーズを計量し、また抜き取りで味を確認した後取引を行うもので勿論今はショーであるが面白い。2人が大きな大きなチーズを8枚乗せて計量器へ運んではまた持って戻るという作業を繰り返しており結構重そうであった。従って調子をつけてとっとと走らないといけないのが、その運ぶ様子が軽快でコミカルだった。
後ろに古い大きな建物があり、チーズ取引場。計量、検査などを行う。今はチーズ博物館になっている。
チーズはゴーダチーズであるが、それぞれ熟成度などで味が違うと共に、ハーブなどを混ぜるとまた味が変わり、奥の深さが感じられた。
昼過ぎ、アルクマールからICに乗り、ライデンに至る。ここから直行バスに乗りキューケンホフKuekenhof公園に着いた。凄い、素晴らしい!!!!チューリップだけで何十万株はあろうかと言う規模である。その他水仙、ヒヤシンスなどなど。オランダはチューリップ球根の最大生産国であり、畑で広く栽培している。しかし、商品として栽培するためには開花して程なく花を落とさないとならないのでキューケンホフ公園を作り、世界各国からの観光客びチューリップを堪能してもらうことにしたと言うことだ。4月中旬から5月中旬開いているが、一本のチューリップが1ヶ月も綺麗に咲いているはずはないので多分数回は植え替えているはずだ。相当に金と人を掛けているのは明らかである。しかしこのことで世界各地から、相当数の観光客を集め、相当数の球根を販売しオランダの名前を高めている。オランダの観光戦略の勝利である。
雨上がり顔幾万のチューリップ 京都
またインドアには百合の素晴らしいデコレーションが。百合の匂いでむせ返るようであった。
アムステルダムの宿に落ち着く。近くのレストランでディナー(Hotel Roemer Amsterdam 3 stays)
□デンハーグ、デルフトDen haag、Delft、
5/11朝 ICでデンハーグに到着。中央駅から歩いて近くのマウリッツハイス美術館でフェルメールを見ようと訪問すると,なんと全面改装中で休止中!看板に「ハーグ美術館Museum DenHagueでここの収蔵品の展覧会をやっている。」とのことだったので、トラムの乗り場を探し、近くのおばさんに聞き倒してようやく目的地に到達した。
ここは素晴らしい美術館で、マウリッツハイスの収蔵品(相当数が世界中に貸し出され余り迫力がなかった。)より、「デルフト陶磁器の特集展」、印象派の「カイユポット」の大々的な展覧会が素晴らしかった。特にカイユポットは名前は知ってはいたが彼の絵を体系的に見ることが出来大変勉強になった。
またこの美術館は現代美術のコレクションも相当充実していて、現代美術の巨匠と呼ばれる「フランシスベーコン」の作品も多かった。彼の現代彫刻も絵画と並んで素晴らしかった。(この彫刻は時間が来ると中心の棒を心にしてぶら下がっている彫刻群がぐるっと回る仕掛けである。)
午後デルフトに移動。ここはデルフト陶磁器の産地であり、また古くからの町並みがよく残っているところである。ここも運河が多い。デルフトの屋台で油漬けのニシンに玉ねぎのみじん切りを乗せパンにはさんで売っていた。これもオランダの春の味覚だ。美味しい!
春時雨油漬け鰊をむしゃり喰ふ 京都
□アムステルダムAmstrdam(国立美術館、コンツエルトヘボー)
5/12朝 アムステルダムの国立美術館に行った。ここは10年にわたって大改造を行っていてようやく今年新装オープンしたものである。時代毎に絵や彫刻、陶磁器などを一緒に展示する方法に改善しており、従来の展示方法に比べ全体像、時代が理解しやすかった。考えてみれば、絵と彫刻、陶磁器と装飾品と衣服と家具などは相互に影響を与えながら存在するもので、(勿論音楽もそうなんだけど)それを時代別に展示し相互影響関係を明らかにするのは良いことだと思う。
今までと同じように、美術館の一番いい場所にレンブラントRembrandtの「夜警」がでんと飾られていて人だかりが絶えない。やはりオランダはレンブラントであり、夜警なんでしょう。一方、彼は生涯で自画像を沢山描いている。これも素晴らしい作品が多い。零落してからの作品は特に人間性を深く追い求めた秀作ぞろいである。どちらにしてもオランダの黄金時代と共に大きく羽ばたき、イギリスに取って代られるオランダ衰退時期に没落したが、没落しても内面を追い続けたレンブラントはオランダの象徴なんでしょうね。フェルメールも良かったけど今回は何か物足りなさを感じた。
5/12午後 アムステルダムコンツエルトヘボーHet ConcertGebouwで行われたコンサートに行った。このチケットはインターネットで事前に購入して行った。ベルリンフィル演奏、指揮はマリスヤンソンスで予定されていたが、彼が急遽病気のためオランダ人のヤープ バン ズベーデン Jaap Van Zwedenと言う中堅が替わりにタクトを振ることになった。
「バルトーク オーケストラのためのコンチェルト」「ブラームス 交響曲第一番」で、席が指揮者の真下近くだったので、彼の「エネルギー、情熱、魂」がひしひしと伝わってくるようだった。まさしく指揮も格闘技であり、そこから繊細なものを引き出すと言う難しくも素晴らしいものなのだなと言うことが実感できた。
□ブリュージュBrugge
5/13朝 アムステルダム中央駅からパリ行きの超特急タリスに乗った。これに乗るにはユーロパスだけではだめで座席指定券が必要である。1時間半ほどでブリュッセルに到着。さすがに早く乗り心地もサービスも良好であった。
ブリュッセルでICに乗り換え、1時間ほどでブリュージュに到着。ここは12~14世紀に貿易、製造・加工業でなどで栄えた都市で北方ルネッサンスの中心地である。14世紀の終わりごろ外港が埋まって使えなくなったため急速に衰えその地位をアントワープ、ゲント等に奪われるが、そのために中世の景観、面影が今まで保存されている。絵になる風景とはこういうものを言うんでしょう。これらの建物は内部はリノベーションされ日常生活、商売に使われている。また張り巡らされた運河、往時は商品を満載した船がにぎやかに行き交っていたことだろう。(B&B 't Walleke stay)
鐘楼は凄く大きく、15分毎に多彩な鐘の音を四方に響き渡らせる。正しく町の象徴のひとつである。
自転車の前に箱状の乗車装置を付け子供を乗せている。ベルギーに限らず自転車を色々活用している。
宿からの夕方の風景、屋根が遠くまで連担していて綺麗だ
中世に眠りし街やリラの花 京都
5/14 ペギン修道院の朝、静謐な朝の空気に満ちている。
☆ベルギービールは美味い!(日本のビールは個性がないのが売れ行き不振の原因?)
ベルギーはドイツと並んでビール王国である。幾種類か飲んだ感想は「それぞれ個性が強く、違いが大きく、どれも素晴らしい。」特に上面発酵系のトラピストビールはアルコール10度で深い味わいがあった。日本のビール業界は売れ行きが伸び悩み第2第3のビールで安値競争をしているが、すべてピルスナー系であり、どんぐりの背比べではないか。相手といかに味、内容で差別化するかなど学ぶべき点が多いのではないか。(勿論数百種あるビールは街々にある小さな醸造所での自慢の品なんだろうし、それを一朝一夕で学ぶのは難しいかもしれないが?)
□ブリュッセルBruxelles
5/14午後 ICに乗り、ブルージュからブリュッセルに向かう。ブリュッセルに着けばおのぼりさんはまずグランプラスに行くのが常道らしい。この広場を囲むように豪華絢爛な建物がずらりと建っていて訪問者を圧倒する。
そして次は近くにある小便小僧の像、かわいいね Manneken Pis
そしてベルギーワッフル 生クリームを沢山かけてイチゴを乗せて そう甘くなくちょうど良い味でした。
夕方 1958年に万博が開かれた際のモニュメントであるアトミウムに連れて行ってもらってディナーを食べることとした。相手はIlianaで私が2年前バンクーバーで1ヶ月語学留学した時のクラスメートである。
まだ20歳 今大学に通っていて専攻は political science。将来政治家になるかと聞いたら「そうだ」と。是非ともベルギーの女性首相になれと励ました!?楽しく歓談して時間の過ぎるのも忘れた。(Marivaux Hotel 2stays)
・5/15朝はまずルネマグリッド美術館に行った。シュールリアリズムの巨匠である。トイレの鏡が、マグリッドの絵によく出てくる横顔の形をしている。
そこと隣接して王立美術館がある。ボッシュ、ブリューゲル、メムリンクの絵は素晴らしかった。
午後「エリザベート王妃国際音楽コンクール 2013年 ピアノ部門」"Queen Elisabeth Competition"のセミファイナルを見るためFlageyに行った。(このチケットもネット予約で買った。)この時は日本の女性、韓国の女性、ヨーロッパ系の男性2人が出場してなかなか素晴らしい演奏を聴くことができた。ただしこのときの4人はファイナルには進めなかったらしい。
我々の席はたまたま一番前だったが我々の3人隔てた横に王室の一員と思われる人々が聴衆として参加されていた。知っている方々が幕間の時間に入れ替わり挨拶にこられていた。警備もほとんどなくずいぶんオープンの様子であった。ずいぶん日本とは違ういい雰囲気であった。
その夜、Ilianaに紹介してもらったベルギー料理の美味いレストランに行ってムール貝のワイン蒸しを頼んだ。白ワインと一緒に食べると美味い!隣に座っていた地元のおっちゃんがムール貝はこう食べるんだと教えてくれた。「食べ終わった貝の殻を箸のように使って貝の身を食べる。食べ終わった貝殻は差して長く積み上げていくんだ。」
ムール貝喰い方習ふ春隣 京都
・5/16朝 ブリュッセルの楽器博物館を訪問。ここは古今東西の多種多様な楽器の収集をしているが、それ以上にヘッドホンなど機器を着けて楽器の前に行くとその音色が聞けると言うものである。日本にはないね。
□ ルクセンブルグLuxembourg
午後ブリュッセルからICに乗り、夕方にルクセンブルグ到着。宿に荷物を置いてディナーを食べに旧市街に歩いていく。その帰り ライトアップされたノートルダム教会が暮れかけた夜空にくっきり浮かび上がっていた。 (Hotel Carlton 2stays)
・5/17朝 昨夜と同じルートで旧市街に行く。昨夜のノートルダム寺院は眠りから覚めて今活動しようとしている。
ルクセンブルグ旧市街は周囲のほとんどを非常に深い谷が取り囲んでいて天然の要害である。なおかつ防備を固めるため谷にせり出した半島状のところに処々に穴を穿ち、そこを砲台としていた。今でもその遺跡が残っていてボックの砲台と呼ばれている。
その砲台の一つの穴から旧市街を眺めた様子 左側は深い谷となっている
ルクセンブルグの美術館で写真展が開催されていた。自然の光景と人工物の大屋根が組み合わされ近未来的光景をかもし出している。いいね!!!
□フランクフルトFrankfurt
5/18朝ルクセンブルグからICに乗る予定であったが、駅に着くと電光掲示板 なにやら「バスに変更」らしきことが書いてあった。本当か良く確かめなければなりません。急いで駅案内所で聞くと「駅の前のバスに乗ってトリヤまで行け」とのこと。バスに飛び乗り、トリヤ。ここからICに乗り換えコブレンツへ,工事か何かしていたのかしら?ICEに乗り換えフランクフルト中央駅 に着いた。
フランクフルト大聖堂 赤い石の素材を使っている ちょうどでは結婚式を行っていた 2人に幸多かれ!
フランクフルト市内を流れるマイン川。最後にしてようやく晴れた!暖かい!今回は天候に恵まれず雨か曇り、気温は最高10~13度がずっと続いた。マイン川めぐりの遊覧船に乗る。川風が心地よい。バイツエンビールが美味い!!!(InterCityHotel Frankfurt 1stay)
と言うことで今回の旅はいろいろあったがHappy end!