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10/17~18 昼頃国鉄でアビニヨンAvignonからアルルArlesに向かう、と言っても30分ほどではあったが。
現地につく前のアルルのイメージはゴッホの絵であったが、実際に行って見ると、ローマ帝国の遺跡があまり壊れないで保存されていたことだった。この地はローマ帝国のガリヤ攻略の一大拠点であったそうだ。宿は4時チェックイン開始でB&Bなので荷物も預かってもらえない。しょうがないからスーツケースを転がし観光をした。このようなケースが数回あったが、やはり疲れる。やっぱりホテルがいいかなとも思ってしまうが、B&Bやアパートホテルもまた別の良さもあって一概にどちらが良いとは決めつけられない。
盆の月遺跡に羅馬の声聞こゆ~ 京都
まず古代劇場跡。今でも劇が上演されるそうだが、当時の劇を是非とも見て見たいものだ。
●古代劇場跡
円形闘技場跡 ここでは今は闘牛が行われるという。アルルの女のオペラを思い出した。ただ闘牛をやるにしてはちょっと狭いような。私が数年前に見たセビリヤの闘牛場はここの5,6倍はある広さで悠々とやっていたが。
なお、余談になるが円形闘技場の石畳みをスーツケースを転がすのはとても疲れるので隅の方において見学し、上にあがっていると、そのスーツケースを見て日本人の2人連れの観光客と日本人ガイドがスーツケースを指さして何か言っているのが見えた。「日本人のスーツケースね。どうしたのかしら?」そのあと展望の効くところに登ると、先ほどの3人がいたが、専用車で専用の日本人ガイドを付け観光しているようだった。お金を持っている人は持っているもんだね。
●円形闘技場跡
コンスタンチヌス共同浴場はローヌ川のそばにある。ここにあった説明版を見るとローマ時代の浴場の仕組みがよくわかる。余談であるが、この日も良く晴れていたがローヌ川から吹き付ける風はことのほか冷たく体感気温は5℃程度であった。
●コンスタンチヌス共同浴場跡
そして市役所の下に広がる 古代フォーロム地下回廊の共同浴場と並んで古いローマ帝国遺跡だそうだ。すごい遺跡だが、昔は何に使っていたのだろうか?フランス語が分からないので内容不明!
●古代フォーロム地下回廊
しかし、ローマ遺跡のみならず、サントロフィーム教会と言う素晴らしいロマネスクの教会がある。
この教会もサンチアゴデコンポステーラへの巡礼路の通過点であり、この道が前述のツールーズにつながったルート上にある。
●サントロフィーム教会の全景、タンパン、内部の身廊と側廊、回廊
そしてお待ちかね?のゴッホの絵の現場
まずゴッホが入院していた精神病院跡にあるエスパスバンゴッホ、今は建物は学校になっている。
●エスパスバンゴッホ
そしてあの有名な星月夜のレストラン
時間がなかったのでアルルカンには行けなくて残念
ゴッホはオランダ生まれ、でもフランスで長く活動した。今で見ればすごい画家なんだが、当時彼の絵は1枚しか売れなかったそうだ。ゴッホは自分の絵を相当の数、関係者にあげたそうだが、例えばそれを鳥小屋の網のほつれを補修するために使ったりとか、まあ全く評価されなかったそうだ。
ところが今は安くても数億円。なんだんだろうかこの落差は。
彼の絵は素晴らしいと思うし、欲しいとも思うし、こんな絵を描きたいとも思うが、一方ではなんだかデッサンがゆがんでいて、怪しい筆のタッチが多いだけではないか とも評価できる。
と言うことはゴッホが素晴らしいという評価は、一部評論家とそれに迎合する顧客が作り出した虚構かもしれない。なんだんだろうね、芸術とは、アートとは?
でも言えることは、ゴッホで相当の観光客を呼び込んでいる、一番はオランダだが、次はフランスであり、ゴッホが観光客を呼び寄せる大きな目玉であることは事実だ。ゴッホはあの世でこのことをどう考えているんだろうか?これを想像することはとてもエキサイティングな話だ。
アヴィニヨンとアルルには今中さんの直後,21-22日に訪れました.もう少しで街中ですれ違うところでしたね.
ゴッホの描いたカフェはあのとおりでしたが,隣は流行っているのに,こちらはガラガラ.中からあの夫婦は入ってくれないのかというふうな,恨めしげな目つきで見つめられてしまいました.ゴッホだけを売り物にして,内装も買えられないのはちょっと気の毒かもしれません.
私もあと2日で帰国です.また日本でお会いしましょう.
山本