3月7日~9日まで、東北震災学習ツアーに参加してまいりました。(主催:NPO法人防災白熱アカデミミィー、高田理事長・・・先般桜ヶ丘公民館で実施した地震サイエンスカフェの主催元です。)
総勢約20名私ども家族は昭和58,59年に勤務の関係で仙台に住んでおり、是非ともこの目と耳で事実を掴みたいと参加を申し込みました。
1、7日
伊丹空港から朝出発し、仙台空港に昼前に到着。貸切バスに乗り海沿いに北上する。石巻市に入る。海岸付近は相当津波にやられ、家の土台だけが残っている。市の中心部にある大川小学校前に行く。この周辺も同じく、家の土台だけが残っている状況である。
石巻 大川小学校前
津波ですっかりやられているが、登校していた生徒は全員裏山へ避難し無事だったとのこと。日頃のきちっとした訓練は大切である。
女川町漁港前
高台にある女川町立病院からの眺め
女川町の津波高は18mほどであり、写真で見ると津波被害を受けたところと、免れたところがはっきり分かれている。
瓦礫除け海は大きく冴え返る 京都
南三陸町の防災庁舎 3階建てと低く、津波は3階まで押し寄せた。屋上に逃げた人達は助かった。
町職員遠藤未希さん(24)は放送室に駆け込み、防災無線のマイクを握り、 「6メートルの津波が予想されます」「異常な潮の引き方です」「逃げてください」と警告を発し続けご本人は亡くなったという悲しい話を覚えている方も多いだろう。
南三陸町志津川の仮設市場にて
この日は南三陸町のホテル観洋泊。海沿いの高台にあり、津波の被害はほとんどなかったと言う。ホテルでの食事前に理事長の高田先生から地震の講話があった。
2、8日
朝部屋の窓にウミネコが遊びに来ていた。
ホテルを出発してまず南三陸町歌津の仮設市場に立ち寄る。
海沿いに北上し、気仙沼市に到着。気仙沼も相当津波にやられているが、火災でも大きな被害があったという。
海から離れたところにまだ解体されていない船が存置されていた。(他の打ち上げられた船は全て解体され回りには見当たらない。)改めて津波に威力、怖さを実感した。
昼食は気仙沼の仮設市場の食堂で頂いた。漁師賄い丼でマグロの中落ちの載ったおいしいどんぶりだった。
この日は仙台市内のホテルに宿泊。
3、9日
ホテルを出て、長町にある あすと長町仮設住宅にお邪魔した。ここは200戸程度の大きな仮設住宅である。仮設住宅は4.5畳2間の間取りで狭く、また色々生活面で問題も多いようであった。
あすと長町仮設住宅
ここの集会場をお借りしてNPO法人主催の仮設住宅住民との交流会が持たれた。
仙台の方から東北大震災の被害の体験と、神戸の方から阪神・淡路大震災の被害の体験の発表があった。
この後、歌手の のこいのこ さんが登場し、彼女の歌と参加者皆で歌を斉唱した。
最後に出席者全員で昼食会を持った。ここでは防災非常食も提供された。
午後から仙台市荒浜に向かった。ここは太平洋に面していて津波の被害を直接受けたところである。以前は立派で綺麗な暴風林 松林 が続いていたが、写真のように見る影もない姿となっている。引き続き、名取市の閖上浜に向かった。
ここも荒浜同様津波で徹底的に破壊されたところで家の土台のみが残っている。
春寒し早く逃げよの声むなし 京都
ここから仙台空港に戻ってツアーは終了した。瓦礫は概ね片付けられて来たが、復興までの道は遠いというのが実感であった。微力ながら我々もいろいろな場面でお役に立てればと思っている。