少し前に撮ったディアモール大阪。ここはいつも、その時々の季節感や世相を反映した素敵な空間を楽しませてくれる。このような著作物を撮る時は対象に寄り添って状況を紹介するようにストレートに迫るか、あるいは作者の意図とは違う一面を見つけ出そうと試みるのか、などなどいろいろあるだろう。今回はその後者なんだけど、十分でないのは言うまでもない。著作物を撮るのは実に難しい。
風景写真家なら高価なレンズを使い、ハレ切りをしてスッキリとした写真を撮るだろう。だが、日常フォトグラファーはそんなことはしない。この破綻した画面に活路を求めるのだ。何とも人間的ではないか。どう考えてもいい訳としか取れないことをどうどうと言ってみた。笑
生前、いかりや長介さんが小泉孝太郎さんに演技のアドバイスをしてたそうだ。その中のひとつに"間"があって、あるシーンで「ここは1.5秒がいいんだ。1秒でも2秒でもいけない」と言ったそうだ。さすがに俳優としても大成された方は違うなと感心したものである。時間のみならず空間もそれは同じで、とても大切なことだなと思う。少しでもその極みに近づきたいものだ。ところで、今回の写真は1.2秒くらいだったかなと少し反省。
雑多な都会の中で、目を澄ませば見えてくるもの。それらを探すのが私の街を撮る目的なのかもしれない。
私はこういうのを好んで撮る。風や雨などによって、時間をかけてできた模様だ。人の意思の介入がないのになぜか面白い。作品とは作者の情熱や主張を感じ取るものだとするような論理はあてはまらない。
その日に撮って即載せる、そんなあやぶいことを続けていたが、今日は全く撮る暇がなかった。それでストックから載せることにした。これは数ヶ月前のもので、その時の感覚を辿りながら、いま書いている。右のシーソーが派手な色だったっこと、端に少しだけ入れようと思ったことなど。少しずつ思い出せて、嬉しくなった。でも、明日はしっかり撮ろう。
どうも思ったように撮れない、というのは技術的な問題。思ったように撮れたんだけどつまらないのは感性の問題。なんてことを思いながら、今朝ウォーキングした。尚、写真と本文は全く関係ない。
影はモノトーンだから好きだ。そこに少し色彩があるのが黒白との違いで、その微妙な色が肝なんだなと思う。
以前にも書いたと思うが、映画館の鑑賞に最も適した席はど真ん中らしい。それと同じ感覚で、私はこういう被写体は真正面から撮るようにしている。小手先の技など使わずに、その対象に委ねるのだ。
久し振りの更新です。コロナ禍にかこつけて、思いっ切りサボっております。しかし、そのブランクも長くなり過ぎると、次に立ち上がれなくなりそうで少し不安。だから、徐々にそのスパンを縮めていこうかなと思っています。
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