④資産形成「複利運用」

少し時間が開きましたが、これまで、老後を迎えるまでの収支バランスを見ると貯蓄の難しさや、
老後の生活資金が予想以上に高額であること。
なのにもらえる年金はすずめの涙・・・。

そんな日本人の悲しい台所事情が見えてきました。思い出しましたか？
預金金利が８％ほどあって10年預ければ倍になった時代は遥か昔の話です。

それでは資産を増やす残された手段は何か。

それはお金を働かせて（活用して）利殖するという、日本人が非常に苦手な手段です。
今回は、日本人が忘れてしまった「複利でお金を殖やす」ことを考えて見ましょう。

ちなみに現在の普通預金金利は概ね、年利０．２５％
これは定期預金をしても余程の大金でない限り、年利が１％を超える金利はありません。

100万円を大事に預けても、税引き後では10年で約2万円、30年で約5万円しか増えません。
実際には毎年物価が上昇（インフレ）しますから、30年後の100万円では半分くらいの価値でしかなくなります。
ですから、日本の銀行にいくらお金を預けてもどんどん目減りしているということになります。

今は
「銀行に預けてもお金は殖えない」
ではなく、
「銀行に預けるとお金が目減りする」
を理解して下さい。

海外の銀行は年利４～５％、ニュージーランドは８％もあります。
（注意：日本の銀行がやってる手数料がバカ高い外貨預金とは違います。）

年利5％で100万円を運用すると、10年で約162万円、30年で432万円です。
結構働いてくれてますね。これが国際基準の金利感覚なんですよ。

もうこの段階で「金を殖やす元金もないわい！」という声が聞こえてきそうですね・・・。
あきらめてはだめです。
肝心なのは、努力して種銭を作り、継続して運用を続けることです。

一朝一夕でボーンと資産が増えるのは資産運用ではありません。
それはギャンブルです。(^_^;)

先日、ご案内した現役トレーダーによる資産運用セミナーで、大変勉強になる話がありました。

彼は現在28歳。お金はコツコツ働いても殖えないが、投資により莫大な財産を手にすることができる。
ということをある出来事で確信したと言います。

1997年11月に一株40万円で上場し、すぐに70万、200万と上昇。
ところが、その後分割を繰り返しそのまま一株を保有していた人は現在8192株の大株主に！
現在約45000円の株価を掛ければ、時価4億円の大財産に変身したその株とは・・・
それは、最初は読み方も分からなかった「Yahoo！」（ヤフー）の株です。

彼は、この事実から独学で投資の勉強を始め、現在投資暦3年という経歴ながら、
毎月20％前後をはじき出す日経225先物のプロトレーダーになったのです。

そんな彼も単純な努力を積み重ねて資産を増やしていったということで、その方法を公開してくれました。
大切なのは、
資産形成＝（収入－支出）＋（資産×運用利率）
という式です。

まずは皆さん、原資10万円をためましょう。これを種銭にします。
次に、家計の収支を見直し毎月3万円の貯蓄ができる努力をしましょう。
これで支出を下げます。

そして大切なのは、何らかの手段でさらに毎月3万円の積立を作ること。
これで収入を上げます。

積立原資の合計6万円はこだわる必要はありませんが、
光熱費、携帯代、ガソリン代などあらゆるものを見直し、捻出する努力をします。
普通に生活していても破綻するのですから、この際酒もタバコも車もあきらめて！できるならバイトもやりましょう。
原資が10万円以上ある方は、その分資産も大きく増えていきます。

こうやってできた原資と毎月の積立原資を、彼は月利９％で運用するというのです。
これで資産がどうなっていくのか。
答えは、1年後に148万円、2年後に539万円、3年後に1639万円！
3年間の原資と積立の合計はたったの226万円。毎月の複利がどれだけパワーがあるか分かりますか。

月利９％の運用なんてあるわけないと言わないで下さいね。
誰もが自分自身でできるわけではありませんが、
運用している方はちゃんといるのです。

こと金融に関しては、日本の常識は世界では超非常識です。
だって、銀行金利だけ見ても10～30分の１という異常低金利の中、
1500兆円以上あるという世界一の個人資産の何と！60％が現金預貯金であるという現状が日本なのですから。
預金の１０％でも運用に回すと、国家予算以上の資金が利を生むのですから、景気など一発で回復すると思います。

いかがでしょうか。
今後、投資運用なんかしなくても普通に生活できる人はほんの一握りでしょう。
しかし、そのような余裕のある人ほど例外なく投資運用をやっているのです。

どうか少しずつ勉強を始めてください。将来大金を手にするのは、今お金があるかないかは無関係です。
資産を作る努力を続けられるかどうかなのです。
ダイエットのやり方を皆が知っていても痩せられないのと同じです。

《誰にでもできる簡単な方法で成功と言うものは手にできる。
でもそれを実行できるのは一握りの者である。》　　タイソン

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