年に何回か隊舎内の総点検が行われる。この日は正装し帽子もかぶって点検間を待つ。
隊舎内の生理整頓は勿論のことであるが一番力を入れるのがベットメイキングである。ベットは昔ながらの、スチール製でマット下はほとんど伸び切ったスプリングである。
このベット一式としての寝具は、シーツは2枚だったと思う、これに毛布2枚カバー付きの枕だけ。それではベットメーキングしてみたい、マット上のシーツを広げ3方をマット下に折り込み、枕をセットする、この上に1枚の毛布を枕下側から3方に広げる。
最初に足元方向に下がっている毛布全体をマット下に折り込む、ここからが気を抜くことの出来ない仕上げになる。ベット左右の片側から始めるが、ベット上の毛布が、片寄ったり皺のない事を確認、下がっている部分をマット下に織り込む、この時に,角に横横下に毛布の折り目が出来る、この折り目に、枕側に40度ほどの折り目が付くようにしなければならない、残り反対側も同じように折り込む、この時に、マット上の毛布の両側、Rがついている様では失格、足側と左右、しっかりと折線を付けなければならない。
ここまで終わったら、枕部分、毛布を二つ折りにして、枕が隠れる程度にして残りは、最初と同じように折り込むのである。最後は全体のバランスを見、何回となく折り目を気にすることが有る。点検官が来るまでの待ち時間長いこともあり、ベットに腰を下ろしたいがこれもかなわずただ待つのみである。
総点検が終われば、本日の課業終了である。
10時の消灯時、枕側の毛布を開き、封筒に便箋を入れるように、折り込んだシーツの中に滑り込むのである。
ベットに寝るのも慣れてきた、朝起きっぱなし、ベットメーキングなど一切かかわりなし。
明日は、ここまで経過など少し書いてみたい、まだ思い出せるので少しは安心感がある。
体の方は、どんどん枯れているようである。