「蟹工船」日本丸から、21世紀の小林多喜二への手紙。

小林多喜二を通じて、現代の反貧困と反戦の表象を考えるブログ。命日の2月20日前後には、秋田、小樽、中野、大阪などで集う。

北海道江別で多喜二祭/伊勢崎での釈放事件などエピソード語る

2012-03-18 19:18:28 | 各地多喜二祭情報

 第4回「江別の多喜二祭」が3日、北海道江別市の「ドラマシアターども」で開かれ75人が参加しました。

 第1部では、あんねんゆうこさんと柏木恵子さんが、「ばば漫才・多喜二さんへ」で聴衆を沸かせました。

 多喜二の姉チマさんと多喜二が勉強部屋を借りた隣家の上山初子さんをそれぞれ演じて多喜二の墓前に語りかけ、戦後初子さん宅から発見された多喜二の絵「忍路」などのエピソードを語りました。

 続いて宮田汎さんが、近年発掘された厚木市七沢温泉福元館に多喜二がこもって「オルグ」を書いた事実や、群馬県伊勢崎で逮捕された多喜二らを民衆が抗議して釈放させた事件、小樽で多喜二の百か日法要のとき、骨箱を縛っていた赤縄を当局にほどかせてお経を上げた僧侶の話などを、現地を訪れた映像を映して説明しました。

 第2部では金時江(キム・シガン)さんが多喜二同様、治安維持法で捕らえられ、1945年福岡刑務所で獄死した朝鮮人の詩人尹東柱(イン・トンジュ)の経歴を、植民地支配の中での差別にも触れて紹介し、彼の詩「道」を朗読しました。

 宮武玲子さんのピアノと岩永八重子さんの歌で多喜二の愛した音楽を演奏し、ケイ・シュガーさん作詞作曲の「多喜二へのレクイエム」を参加者と一緒に合唱しました。

 「劇団ドラマシアターども」の団員らが多喜二の初期短編「健」を群読。沖野光宏さんがギターを演奏し、佐藤由美さんが三浦綾子の「母」を朗読しました。
(2012年03月09日,「赤旗」)

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