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彩雲堂のあんぱん饅頭

 暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?海や川に出かけて涼むのも大変結構ですが、たまにはクーラーをガンガン効かせたご自宅で、ゆっくりと甘いものとティータイムでもいかがでしょう。

  

 今回ご紹介するのは『彩雲堂のあんぱん饅頭』、 前回紹介しました彩雲堂さんの商品です。

 前回の「若草」は、長い歴史を持つTHE・和菓子といった様相だったのですが、あんぱん饅頭は比較的最近できた今時のフランクなお菓子かと思います。

 生地は求肥のような滑らかな餅生地ではなく、柔らかなパンのような生地で、それで粒のしっかり残ったつぶあんをくるんでいます。商品名の通り、パンと饅頭が半々のイイトコどりといった感じです。

 ふっくらもっちりとしたパンのような生地は、小麦粉とマーガリンのおかげかとてもくちどけが良く、少し洋菓子のマドレーヌやフィナンシェのようでもあり適度に含まれた油分は中身のあんこと見事にマッチングしています。(あんバタートーストが好きな人は、それを想像していただけるとわかりやすいと思います)。生地が決して脇役ではなく、立派な相棒として中身のあんこと共立しています。

 そして中身のあんこは、やはりと言うべきかさすがと言うべきか‥。和菓子屋さんのあんこなのでハズレがありません。北海道産の小豆を使用しており、創業明治7年の長い時間で培われてきた伝統の技術で炊き上げています。甘さも控えめで小豆の味を最大限に引き立てており、残っている小豆の皮も質感はキチンと感じるのですが、口の中に残りすぎるようなことは無く絶妙の炊き加減で仕上げられています。

 上記の名相棒の生地とハズレなしのあんこが一緒になるので、美味しくないわけがありません。かわいいパンダの見た目に反してしっかりと味まで追求されています。また、パンのような独特な生地と甘すぎないあんこなので、若干洋菓子のような趣もあります。和菓子然としたお菓子があまり得意でない方は、松江の和菓子入門編としてトライしてみても良いかもしれません。

 

 パッケージに描かれたパンダは、”あんパン”と”パンダ”の名前をひっかけた「あんパンダ なごみくん」と言うそうです。白色でないのは、好物のあんこを食べ過ぎてしまい、パンダの白い部分があんこ色になってしまったそうです。なるほど。

 

 


 

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