第7回になりました出雲弁講座です。前回の出雲弁講座投稿の日は、ちょうど島根県が未曽有の大雨に見舞われた日でした。幸い我が家の近くは大きな被害もなくみんな無事でしたので、今回もはりきってやっていきたいと思います。
①『えすこ』‥キチンとした状態。ちゃんと整っている有り様。
「えすこになっちょー?」(キチンとできている?)「えすこ、えすこ。」(問題ない、問題ない。)という会話に使われるのが一般的です。
服装が変でないか玄関口で家族に聞いたり、料理等のてほどきを受けている際の途中経過の確認等、上記例文を見ると様々なシチュエーションがイメージできます。
たぶん、”良い”→”え” と ”感じ(主観)”→”すこ” という風に分解できるかと思います。
いい という母音二文字は島根県民には長すぎるので省略して い になります。い だと口角を大きく横に広げる必要があるので、それをすると寒い気候では体に堪えます。ですので寒い地方特有のボソボソ喋るようにすると え になります。
状態とか雰囲気とか見た感じとかを主観で表す時には、すこ を使います。「いけーすこかね?」(いけそう?or出来そう?)「んー‥、いけんすこだわ」(んー‥、ダメそうだね)等、主に主観に伴う状態・雰囲気を表現する時に使用します。※書いていて思いましたが、これだいぶ難しいニュアンスですね(;^_^A また今度、”すこ”だけで1記事書きたいと思います。すみません。
②『えなげな』‥変な。メチャクチャな。いい加減な。けったいな。
ちょっと強い言葉です。一片の救いようも無いくらい、いい加減なものやメチャクチャな言動に対しての形容詞として使用します。ボロボロの服を見て、えなげな服。と言ったり、仕事で頼んでいたものが全然規格の合わない下手くそなものだった場合に、「えなげな事して」「えなげなもん作って」と怒られたりします。そう、ちょっと怒気を含むぐらいメチャクチャな状態に対して言うのが相応しいかと思います。
なので、「えなげなもん(者)」というのはだいぶきつめの罵倒の言葉です。まぁ、救いようのない変なヤツってことですからね。。。いらぬケンカを避けるためにも、人に対しては使わないようにしましょう。