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政府税調ってバカではないのか

2006-11-23 16:38:55 | 証券税制
 そもそも今の証券税制がスタートしたのは2003年である。株式譲渡益について源泉分離課税が廃止され、申告分離課税に統一された。といっても、それまで個人投資家は、源泉分離と申告分離のどちらを選んでもよく、ほとんどは手続きの簡単な源泉分離で税を払っていたのである。

 源泉分離は譲渡益と譲渡損の相殺はできないものの、株の売却代金の1%強を払うだけでよいというものだった。例えば80万円で買った株を100万円で売ったとして、税額は1万円強で済む(100万円の1%強。取得額は問われない)。ところが、今の申告分離では譲渡益の20万円に対して10%の2万円、およそ2倍も取られるのだ。

 つまり、03年スタートの譲渡税の仕組みは、株で利益を上げている(上げようとしている)多くの個人投資家にとって実質増税だったのである。そして、この税制改悪を嫌気して02年、日本の株価は大暴落した……。

 で、申告分離の10%を「本来の20%に戻そう」というのが、政府税調の言い分である。だが、本来のというのは、まやかしとしかいいようがない。いうまでもなく、02年まで申告分離で税金を払う個人投資家なんて皆無に等しかったのだから。

 確かに02年までの申告分離の税率は26%もの高率だった。だが、申告分離を選ぶ個人投資家がほとんどいなかったのだから、「26%から20%に下げ、それを優遇措置で07年まで10%に引き下げた」との政府税調の言い分は詭弁としかいいようがない。

 多くの個人投資家にとって譲渡益税20%への引き上げは、03年の改悪に次ぐ大増税なのである。こうした真実の歴史を政府税調の面々の何人が知っているのだろうか。少なくとも昔から長く株を売買した経験がないと、理解しづらいと思う。

 で、22日に日経夕刊がトップで伝えた一部継続案、詳しくは翌23日朝刊に内容が載っているが、これが実にバカバカしいものだ。やたらややこしいので、ここでは説明を省くが、とても個人投資家が喜ぶものとはいえない。

 その証拠に、休みを挟んだ今日、株価は暴落している(14時25分現在)。政府の一部継続案に投資家が「ノー」を突きつけたとしかいいようがない。

 











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1 コメント

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オドロキです (アダムス)
2006-11-28 07:13:09
知らなかった…。
これは知らない人がほとんどだと思います。
メディアも取り上げないし、困ったものです…。
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