時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

あたりまえはクールジャパン

2022年11月30日 | 時のつれづれ・霜月 

多摩爺の「時のつれづれ(霜月の34)
あたりまえはクールジャパン

令和元年9月、内閣府は世界の「共感」を得ることを通じて、
日本のブランド力を高めるとともに、日本への愛情を有する外国人(日本ファン)を増やすことで、
日本のソフトパワーを強化しようと・・・ クールジャパン戦略を発表している。

世界から見て、クール(かっこいい。)と見て取れる、この国の魅力と云えば、
食材や料理に始まり、アニメや大衆向けの文化や芸能などの、ポップなカルチャーが挙げられるが、
すでに、世界で共通の言葉として認知されている、
他国の言語では例えることができない日本語も、一つのクールジャパンではなかろうか?

古くは「もったいない。」、最近では「おもてなし。」が・・・ それに該当するのだが、
いまカタールで行われているワールドカップで、試合観戦後に日本人サポーターが、
献身的に競技場内を清掃している姿が、SNSで紹介され・・・ 拡散されると、
外国メディアのインタビューに応えた、サポーターのひと言「あたりまえ。」がバズったらしく、
各国のサポーターまでもが、清掃を始めたんだから・・・ ちょっと驚いてしまった。

アジアの東端に位置する、小さな小さな島国に昔から根付いていた、
公共の場を使用したら、次に使う人々を不愉快にさせないよう、片付けて引き継ぐといった、
小さな小さな文化が・・・ 世界が学ぶべき文化であるとして認知されると、
その行動に至る思考が「あたりまえ。」という言葉で、世界で共通の言葉になったのである。

これって、クールジャパンだと思うが・・・ どうだろう?
内閣府のホームページには、この戦略はなかったが、
正真正銘、文句なしに・・・ クールジャパンだと思うが、如何なものだろうか?

「もったいない。」や、「おもてなし。」もそうだけど、
この国には・・・ 他者に迷惑かけない、他者を不愉快にさせないといった、自己犠牲の文化があり、
日常生活のなかでは普通であって、なんの変哲もない自然な行動だが、
世界の各国からしたら、目ん玉をひん剥いてしまうほど、たまげてしまうようである。

上から目線で、生意気なことを言って・・・ 大変申し訳ないと思うが、
「もったいない。」しかり、「おもてなし。」しかり、「あたりまえ。」しかり、
英語圏にも、スペイン語圏にも、ポルトガル語圏にも、アラビア語圏にも、
そういった文化がなかったから・・・ 日本語が、世界のスタンダードになったのである。

YesかNoで判断し、一人称で個人主義が定着している諸外国と、
中庸を重んじ、二人称、三人称で他者を思いやる・・・ この国の文化は明らかに違うが、
文化の違いというものは・・・ そもそも、その国にはない思考の気づきだから、
今回のワールドカップのような、世界規模のイベントでフォーカスされたことは大きい。

コロナ禍、物価高、そして・・・ 生活へのストレス
「いささか、疲れちゃったかな?」と思いもするが、
なにかにつけて、だれかをスケープゴートに祀りあげ、イラつくことが最近多くなっている。

こんな時だからこそ、慣れ親しみ・・・ 心に沁みた言葉(クールジャパン)を、
記憶の引き出しの中から、探してみるもの良いだろう。
まずは、心を整えることだ。

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