時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ロシア人の蜂起に期待する。

2022年03月16日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の22)」
ロシア人の蜂起に期待する。(ロシアのウクライナ侵略戦争)

つい一週間前、トルコが仲介して、戦時下にあるウクライナとロシアの外相会談が行われたが、
ロシアの外相は「我々はウクライナを攻撃していない。」と主張したうえで、
「小児病院を攻撃したのは、過激派が占拠していたから、
 ウクライナの研究所では生物兵器を作っていた。」との持論を展開した。

また、先週末にはロシアの国連大使が、緊急の安全保障理事会を招集し、
「アメリカの支援を受けて、ウクライナが生物化学兵器の開発をしている。」として非難したが、
アメリカから「偽情報だ。」と切り替えされると、各国からは「荒唐無稽だ。」と相手にもされず、
恥ずかしい顔が・・・ 世界に配信されてしまった。

かつて・・・ この国の野党幹部が、国会審議の場で、時の総理に向けて
「息をするように嘘をつく。」と揶揄したことがあったが、
その言葉に、そっくりそのままドンピシャで合致しているのが、
ロシアの大統領であり、外相であり、国連大使だと思うが・・・ 飛躍しすぎだろうか?

この戦争はロシアのトップに責任があって、ロシア人を非難してはいけないという声がけっこうある。
ロシア国民をトップと同列で非難してはいけないことは・・・ いかにも当然だと思うものの、
では、20数年もの間、独裁者を野に放っていた責任は、いったいどこのだれにあるのか?
まず、そこんところについて・・・ 明快な解がほしい。

嘘か本当かは分らないし、明らかに作られた数値だと思いもするが、
ロシアトップの支持率は、ウクライナへの侵略開始後も70%以上あるというではないか?

まずは、彼をトップに選んだ責任はだれにあるのか?
その一点が、クリアされるか、明快な反省がないと・・・ 表現が適切ではないかもしれないが、
「都合に合わせて、被害者面するんじゃないよ。」と思われても致し方ないだろう。

さまざまな理由があることは・・・ 分らんでもない。
しかし、情報統制が強化され、思想教育が徹底されてるとはいえ、
事態の真偽を深掘りすることなく・・・ 当局が垂れ流す情報を鵜呑みにし、
破壊や殺戮などの善悪を、見極めないロシアの人々に、世界は寛容すぎるのではなかろうか?

反戦を訴えたら、捕まってしまい・・・ 刑務所行きらしい。
既に10,000人を超える良識ある人々が収容されているらしいが、
ロシアの人口は約1億4,500万人であり・・・ そのウェイトは0.1%にも遠く及ばない。

メディアは、ロシアの各地で抗議行動があるように、切り取って報道しているが、
声を上げた人々を・・・ 数値にすればこの程度である。

1000人~2000人ぐらいなら、逮捕されてしまい刑務所に送られるかもしれないが、
100万人を逮捕する事態になったら・・・ どうなるんだ?
100万人を総て捕まえても、収容する刑務所なんてないだろう。

それでも・・・ 人口比でみたら1%程度でしかなく、
声を上げない99%の人は、いったいなんなんだということになり、
それは、閉店するマクドナルドに殺到して、ハンバーガーを楽しんでる姿を見れば、
所詮、ロシア人にとっては他人事であり・・・ その姿に、人としての正義は見いだせない。

厳しい見方をして、申し訳ないと思いもするが、
ウクライナの人々は、避難させた家族が再び戻れるよう、命をかけて戦っている。
海外で生活し、真実を知っているロシアの人々は、安全な場所からもの申すだけでなく、
いまこそ帰国し、事の真実を発信するとともに、行動を起こしてほしいと願ってやまない。

そんなことをしたら・・・ おそらく、即座に刑務所行きだろう。
そんなことは分っているし、むちゃくちゃなことを言ってるのも分っているが、
そういった行動こそが・・・ 本気を示すバロメーターではなかろうか?

無責任にも、こんな男を20数年もの間、国のトップに置いてきた国民の責任は極めて重たい。
極論すれば・・・ 破壊と殺戮の片棒を担いでいたのである。
現状はもはや、政治的な対立なんぞではなく、
人としての善悪を・・・ 正しく捉えているか、否かの問題である。

誤解しないでいただきたいのは、
海外で生活し、正しい声を上げているロシアの人々を、非難したいわけではない。

そういった人々を誹謗中傷することは、ヘイトであり・・・ もってのほかだと思うものの、
個人の無力さを、都合良く使い分けて、安全なところから吼えるだけのロシアの人たちに、
残念ながら・・・ 好感を持てなくなってきているのだ。

こんなことは言いたくないし、書きたくもないが、
いつか、なにかのタイミングで、ロシアの常識が世界の非常識だったと知ったとき、
きっと後悔するはずだが、その間にも多くの人々が亡くなっていることにまで、
気づく由もなく、心を寄せることすらないだろう。

もはや・・・ ロシア国民の頭のなかが、抜本的に切り替わり、
非暴力の大規模な蜂起へと繋がらない限り・・・ 事態が改善することは困難だろう。
それは、刑務所に収容できないぐらいのロシア人が、国内で一斉に蜂起することだ。

倒すべき相手は、息をするように嘘をつく・・・ 絶対的な権力を持った独裁者であり、
殺人を厭わない秘密警察であり、腐敗した軍幹部であり、
スパイ行為でメシを食ってる・・・ 反社会的活動家もどきの輩である。

ロシア国民が真の民主化に取り組めば、おそらく命がけの戦いになるだろうが、
ウクライナでは、そういった者たちを相手にして命がけで戦っている。
ウクライナ人にできることが、革命家の血が流れているロシア人にできないなら、
革命家の血統も地に落ちたと言わざる得ないだろう。

なに一つ犯罪を犯したわけでもないのに、国を破壊され、家族を殺され、
住むところを追われ、仕事を失った人々が、覚悟を持って国の存続をかけて戦っているのに、
この国では、情報番組を仕切るMCや、コメンテーターたちが、
いまだに「降伏すべし。」などと・・・ 軽々に悲観論を口にし、正当化しようとしている。

そういった方策があることを、否定するものではないが、
彼らの意見には、なぜ多くの支持が集まらないのだろうか?
あくまでも私見だが、彼らの視点は一方通行であり、反対側の視点がないからではなかろうか。

侵略されているウクライナに対して「降伏すべし。」と説得を試みるよりも、
侵略しているロシアに対して「なにやってんだ! いつまで暴君に好きかってをさせてるんだ。」と、
ロシア国民にむけて、痛烈な檄を飛ばすのが筋だが、
そういった着眼点で、彼らがコメントを発したところを、残念ながら私は見ていない。

私は、テレビとネットから情報を得ているだけの、ポンコツ爺さんだが、
情報番組のMCやコメンテーターが発する言葉に、違和感を持つ人が多いのは、
ウクライナに「逃げろ!」と言ってるだけで、
ロシアに「止めろ! 止めさせろ!」と言わないからだと思っている。

彼らはロシア政府を非難こそすれ、ロシア国民に対して強いメッセージを送ることはしていない。
「ロシア人はなにやってんだ。」と罵倒するぐらいの本気度も見られない。
戦うことを選んだウクライナと比較して、MCやコメンテーターが共感を得られてないのは、
そこんところの視点が欠落しているからではなかろうか?

仮に、この戦にロシアが勝ち、ウクライナの大地と山河を手に入れたとしても、
国際社会から厳しい制裁を受けたロシアは、デフォルトなどにより国際社会の信用を失うとともに、
貨幣価値の低下、外資の撤退、物資不足、物価高などの生活レベルでの崩壊に加え、
文化やスポーツの世界からも閉め出され・・・ 衰退に歯止めがかかることはないだろう。

可哀想で、気の毒だと思うが・・・ ロシアの国民が蜂起することを恐れ、
暴君の汚れた尻を拭くために、負のスパイラルに陥ることを選択したのであれば、
これから先、なん年もの間、塗炭の苦しみを味わうことは免れない。

そして、その苦しみは、制裁を課した側の我々にも、
物不足、物価高などで・・・ 巡り巡って跳ね返ってくるんだから、
世界中で、返り血を浴びることも覚悟せねばならなくなった。

そして、いまこの時も、侵略戦争は現在進行形である。
皮肉の一つでも、言わせてもらうなら・・・ 「迷惑千万」であり、
そのひと言に尽きるのではなかろうか。

また・・・ 最も恐れなくてはならないことは、ウクライナ侵略後のことであって、
海外に移住していて、なに不自由なく生活するロシア脱出組に対して、
ロシア政府は、必ず彼らを保護するとイチャモンをつけ、
再び他国に攻め入ることを画策するだろう。

あくまでも私見だが・・・ 戦いを止めると、批判の矛先が政府に向くため、
ロシア人保護を錦の御旗に、領土拡大の戦いを続けることは、なんとなく想像がつくから恐ろしい。

こういった予感は、外れてほしいと願いたいが、
ロシアと国境を接するバルト三国や、フィンランド、ジョージアなどでは、
いま、この時も・・・ 念入りに対策を練っていると思って、間違いないだろう。

さて・・・ どうする。
ロシア国民はいま、なにを思っているのだろうか?

ハッキリ言おう。
ロシア人が仕掛けた戦争なんだから、ロシア人の力で落とし前をつけてほしい。
良識があるなら、善悪が判断できるなら・・・ 非暴力で大規模な、蜂起をするしかないだろう。

武器を持って、蜂起せよというのではない。
非暴力であって、刑務所に収容できないぐらいの、大規模な蜂起でなければ意味がない。
そして・・・ 間違っても、中国を頼ることだけは勘弁願いたい。

最後にもう一つだけ、私ごときポンコツ爺さんが言うのは・・・ 大変に僭越だと思うが、
今回の侵略戦争に対抗するため、戦略的、戦術的なサポート並びに、
武器や食料などの供与を遅滞なく支援してくれた世界の各国に感謝したい。

さらには難民支援に、いち早く手を上げ、見事なサポートを展開しているポーランド、スロバキア、
ハンガリー、ルーマニア、モルドバなど、ウクライナと国境を接している国々や、
その後方で、難民受け入れに手を上げてくれた・・・ 世界各国の連携にも感謝せねばならない。

もし、難民を受け入れてくれる隣国がなかったら、戦士が士気を維持するのは困難だっただろう。
そう捉えれば、近隣諸国の無償の支援は・・・ 19世紀の中頃、この地で起こったクリミア戦争で、
敵味方に関係なく負傷者を看護した、ナイチンゲールに匹敵しているといっても過言ではなく、
彼女もまた、天上からきっと・・・ 賛嘆しているだろう。

それにつけても、旧ソビエト連邦の共産主義から引き継がれた、
平気で人を殺してしまうような覇権主義の恐ろしさを・・・ 改めて認識することになった。
そして、我が国の隣国から、この状況を虎視眈々と眺めている中国もまた、
共産主義国家であることを・・・ 肝に銘じなければならないだろう。

追伸
4時ちょっと前に目覚めて、漠然と書き始めたら、思いのほか長くなってしまい、
読んでいただくのが申し訳なかったと思うが、
ロシアのウクライナ侵略戦争について、思いの丈を一気にぶちまけてみた。

文中には、不適切な表現があるかもしれないが、
そこは、年寄りの戯言として、わがままを言って申し訳ないが、ご容赦いただけるとありがたい。


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