身近に感じた恐怖と怒り

多摩爺の「時のつれづれ（師走の５８）」
身近に感じた恐怖と怒り

週末の夜、とってもショッキングなニュースが飛び込んできた。
といっても・・・　私が目にしたのは翌朝だったが、
北九州のファーストフード店で、塾帰りの中学生が襲われるという死傷事件が起きていた。

報道されていた画面に、モノレールの線路が映っていて、地名と駅名に聞き覚えがあり、
近隣の団地に妹夫婦と、二人の姪家族が住んでいるのが分かったので、
ひょっとしてと思って連絡してみたら・・・　胸騒ぎが現実のものだと分かった。

妹曰く、パトカーと救急車のサイレンが聞こえてたので「事故かな？」と思っていたら、
孫が通っている中学校の生徒が、刺されて亡くなったようで、
前夜からもう大変で・・・　大騒ぎになっているとのことであった。

すでに小中学校から連絡が入っていて、
犯人が逃走していることを踏まえ、
月曜日の登下校からは、保護者に付き添いをお願いするということになったらしい。

中学校の方は、月曜日が休校になったと云ってたが、
小学校に通う孫については、親は仕事があって、急に休みが取れないので、
冬休みになるまでは、私が付き添うことにしたと云っていた。

ここ最近、お隣の大陸で頻繁のように起こっていた無差別死傷事件を、
他人事のように見ていたが・・・　まさかこの国でも、そういった事件が起こるとは、
信じられないような気持ちとともに、
なんともいえない恐怖と、抑えきれないほどの怒りがこみ上げてくる。

「襲われたのは、１５歳の中学校三年生だよ。」
「塾帰りに小腹を満たそうとして入った、ファーストフード店で襲われたんだよ。」
「可哀想で、可哀想で・・・　犯人は絶対に死刑だね。」と、妹は怒りを隠さず捲し立てた。

そんな極悪非道な犯人でも・・・　被害者よりも加害者に寄り添う、この国の法律では、
一人を殺めたぐらいで死刑になることはなく、
せいぜい２～３０年の懲役刑が言い渡されるのが・・・　一般的な量刑らしい。

とはいえ・・・　世界の先進国からみたら、死刑制度があるこの国は、野蛮な国に分類されていて、
犯罪者を引き渡す条約が結ばれてない国が、数多くあるというんだから頭にくる。
「バカ云うんじゃないよ！」と思いもするが、
それが先進国の良識だと云うんだから・・・　「ふざけるな！」である。

あくまでも仮定の話だが、先進各国に倣って、死刑制度を廃止せねばならないのであれば、
殺人事件を犯した者へ過去の判例は・・・　一旦無視して、
平均寿命から被害者と加害者の年齢を差し引いた年数を比較して、大きい方にするように見直し、
７５歳を超える後期高齢者の殺人については、一律３０年の懲役に法律を改正すべきだと思ってる。

今回の殺傷事件に当てはめると、
女性の平均寿命は８７歳だから、亡くなった生徒の年齢と、犯人の年齢（推定）を差し引くと、
「８７歳－１５歳（被害者）＝懲役７２年＞８７歳－４０歳（加害者）＝懲役４７年」となり、
懲役７２年と懲役４７年を比較して、大きい方の７２年の量刑とすれば・・・　まぁ納得かなと思う。

さらに、殺めた人数が複数いた場合は、どちらか大きい方の懲役刑ではなく、
個別に計算された懲役年数を足し算して、量刑としていただきたいと願ってやまないし、
危険運転致死罪にも、この基準を適用させることができれば、
歯止めがかからない危険運転に、強力なブレーキをかけることになるだろう。

とはいえ・・・　この試算だと、７５歳未満の者が７５歳以上の高齢者を殺めた場合、
現行の懲役３０年より、量刑が軽くなる場合が出てくるが、
刑事罰に併せて発生する慰謝料請求で、これまでの判例を改め、増額させることができれば、
被害者家族も、満足ではないものの、納得することができると思うが・・・　如何なものだろうか？

極まれに・・・　「一生をかけて罪を償う。」などと、
軽口を叩く犯罪者のコメントを、報道で目にする機会があるが、
こういった量刑に服することが、まさにそれに繋がると思うが・・・　如何なものだろうか？

なお、偶然の一致なんだと思うが・・・　亡くなられた中学生の名前が、
旭川のイジメ凍死事件、三鷹のストーカー殺人事件の犠牲者と同じなのが気になった。

いま風で人気のある、とっても可愛い名前なんだと承知しているが、
同名の方が、この偶然を気にされないように願うとともに、
亡くなられた中学生のご冥福と、
心と体に深い傷を負った中学生の回復を・・・　心より祈念させてもらいたい。