時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

マイナンバーと口座の紐付け

2020年06月05日 | 時のつれづれ・水無月

多摩爺の「時のつれづれ(水無月の5)」
マイナンバーと口座の紐付け

現金10万円の特別定額給付金の支給が決定されてから・・・ 早いもので、一カ月以上が過ぎた。
我が家にも、先月末にやっと申請書が届いたので、早々に手続きをさせてもらったが、
年金暮らしで、収入に変化はないものの、
こういった時に限って白物家電(冷蔵庫)の不具合が発生するもんだから、

いただかないとか、寄付するとかといった選択肢は・・・ 頭の片隅にもなかった。

振り込みされるのは、おそらく今月の中旬から下旬(へたすりゃ来月かも?)にかけてだと思う。
一生懸命に事務作業をしてくれてる役所の方々には、大変大変申し訳ないが、
それにつけても、世界第3位の経済大国でもある我が国が、
こんなにスピード感がない仕事をしてて良いんだろうか?


マイナンバーカードを持ってない者が云うのもなんだが、
なんのためにマイナンバーかと思ってしまう。


恥ずかしながら、銀行や証券会社からマイナンバーを登録してくれとの手紙が送付されてきたとき、

その手続きをしていたので、てっきり取引銀行の窓口に申請用紙を備え付けておけば、
その場で免許証等の自分を証明する書類と、
マイナンバーが記載された個人番号カードを持って行って、
必要事項を記入すれば、
簡単に手続きが完了するのに・・・ なんて、簡単に思っていた。


世帯主として、家族分を纏めて申請する場合は、
基準日以降の住民票を取り、窓口で確認してもらえば済むと思ってた。

勿論、銀行にマイナンバーを届け出してない人は、
役所からの手続きを待って申請をするしかないのだが、

既に郵送されている個人番号カードが代用できるって思ってたんだから、
いやぁぁぁ、恥ずかしいのなんのって、
ホントにホントに、穴があったら入りたいぐらい恥ずかしい。

だけど、開き直るつもりはさらさらないが、それぐらい手続きを簡略化しても、
そんなにミスが出るとも思えないんだが・・・ どうだろう?

先に銀行で支払いをしてもらい、その情報を役所に送ってもらって、
後から手続きの正誤確認するので、
現行の手続きとは逆の手順になるが、
役所の稼働も半減するので、まんざらな案だと思えるし、

これに、オンライン申請を加えたら、もっともっとスピードアップが図られるんじゃなかろうか?

この方式の良いところは、受給者となる住民が、オンライン申請と同じく、
自ら能動的に手続きすることに意味がある。

一定期間(2カ月ぐらいかな?)が経って、受給を済ませてない人がいれば、
役所が郵送で受給の意思を確認し、
必要な人には金融機関で手続きをとってもらい、
銀行口座を持ってない人は役所の窓口で、直接現金を支給すれば良いわけで、

急いで受給したい人には、持って来いの案だと思う。

2カ月ぐらい経ってから、受給を希望する人は、もうそんなに多いとも思わないし、
その頃なら、役所の窓口も混雑が緩和されてるはずで、担当者の手間も大幅に省けるだろう。
思いつきだけの案だけど・・・ 個人的には、妙案だと思っている。

それでも、二重払いなどのミスは、何件かは発生するだろうが、
その時は期限に余裕を持たせて返納請求すれば良い。

返納に応じなければ住民税を請求するタイミングで再請求し、
それでも返納がなければ差し押さえするしかない。


お役所の発想が、性悪説から性善説に変れば、
もっともっと簡略されスピードアップが図られると思うが・・・ どうだろう。


最近のワイドショーを見てて、ふと思ったんだけど、
この国の人たちは、脱税やマネーロンダリングなど知能犯的な悪いことは、
やってない人が殆んどなのに、

なぜ、そんなにも・・・ マイナンバーと銀行口座の紐付けるのを嫌がるのだろうか?

そもそも、銀行預金とマイナンバーの紐付け(届け出)は任意だけど、
株や債券、さらには生命保険、財形貯蓄、海外送金などは、マイナンバーの届け出が必須であり、
預貯金以外の財テクをやってる人たちは、
既に取引をしてる金融機関へ届け出を済ませているはずである。


早い話が、金融機関にマイナンバーは届けても、行政に銀行口座を届けるのは嫌だと言っている。
それについて、ワイドショーに出ていた、
文化人の肩書をもったコメンテーターが、面白いことを云っていた。


「パソコンを触ったことがない人が、IT担当の大臣をやっている。」
「しっかり議論してほしいが、いまの政権は信用できないので、
 やるなら次の政権でやってもらいたい。」

大変申し訳ないが・・・ 論点がズレている。

反対のための反対コメントを云ってるだけで、
よくもまぁ、公共の電波でそんなことが言えるなぁと・・・ 笑ってしまった。


住民基本台帳と銀行口座の双方に共通する、マイナンバーというキーが法律で決められ、
既に存在しているのに、
それを活用するためのリンク(紐付け)がないから、
驚くことに・・・ AIなどを使ってIT化を図り、
サービスの充実を急速に推し進めようとする令和の時代に、

昭和の遺産にすべきだったはずの「人海戦術」というアナログ的な思考が、
30数年の時を経て、未だにまかり通っているんだから、
事務処理に時間がかかるのは・・・ 必然だろう。


これは、住民サービスを充実させたいなら、公務員をもっと増やすべきだと、
間接的に云っているに等しく、
頭の中ではIT化を推し進めることが必要と分かっているのに、
実際の行動は紙文化や印鑑文化に頼っているのと同じで、

かなり重たい「変えられない病」に罹患してるとしか言いようがない。

そうしたなか、住民の「スピード感がない。」、「遅過ぎる。」という不満とイライラが募ると、
怒りの行きつく先は、政治に向かうが、
そこには与野党ともに「先送り病」が蔓延してるから・・・ もう、最悪である。


矛先だけみると、必然な流れのようにも思えるが、
こういった事態に陥ると、いつも政治の責任にしてしまっている。

果たして・・・ この発想は、正しいことなんだろうか?

ワイドショーのコメンテーターが知ったげに喋った、論点がズレまくったコメントや、
随分前から、必要以上に公から私(個人情報)への関与を嫌う特定野党の声を含め、
それらを巧みに操ったマスコミにより、
一事が万事と言っちゃ、言い過ぎかもしれないが、
国民ひとり一人が、IT化のスピードにブレーキをかけ、
一旦立ち止まることを自ら選択し、
進化することを、自ら拒否していることに・・・ 気がつかなきゃならない。


平たく言えば、今回の10万円支給が遅れているのは、だれが悪いわけでもなく、
国民ひとり一人が進化を恐れ、自分で自分の首を絞めていたということであり、
お上に文句言っても、天に向かって唾を吐いてるようなものだということに気がつかなきゃならない。

民主主義の国では、些細なことであっても変化に慎重で、
議論を重視するがあまり、決定に必要以上の時間をかけてしまう。


社会主義の国では、方向転換だろうと、この世の一大事だろうと、
トップの意思が絶対で、決定に躊躇することはない。

どちらが良いかと問われたら、否応なしに右向け右は、私の性に合わないので前者を選ぶ。

ところが不思議なことに・・・ 民主主義のわが国で、レフトスタンドに陣取る多くの方々は、
些細なことであっても、必要以上の議論を求め、ブレーキをかけまくっている。
議論した後の極めつけは、信用という精神論で締めくくり、
IT化よりもマンパワーに重きを置いており、
社会主義の国々と似たような思想を持っていながら、
進む方向では、面白いことに一線を画すから、もう理解不能である。


古い話をするつもりはないが、12~3年前、消えた年金問題に端を発し政権交代が起こったとき、
その前にマイナンバー制度が導入されていたら、多少の不備はあったにせよ、
個人と年金(期間や金額)の紐付けができており、大金が行方不明になることはなかっただろう。
その時、だれがブレーキを踏んでいたのか、いま一度振り返り、思い出してほしい。

そこには、システムの安全性が担保できないという課題があったかもしれない。
それについては、認めなくちゃならないところも・・・ 幾つかあったのかもしれない。

高度なシステムを作るシステムエンジニアと、悪いことを企むハッカーの頭脳は、
システムエンジニアが少しだけ先行してるが・・・ 見事なまでに比例し、ハッカーが追随している。
さらに、人がやってしまう単純ミスが割り込んでくるから、
システムが100%の安全だとは言い切れない。


とはいえ、そこには保証というものがあるわけだから、
いつまでも信用に拘り過ぎて、変わることを恐れていたら・・・ 先には進めない。

そもそもマイナンバー法は、現在の野党が政権を取っていた時代に、
現在の与党の協力を得て成立させた法律である。

あのときは支持する政党だから賛成したけど、いまは政権が代わったのでダメというんじゃ、
国民を人質に取った嫌がらせである。

政府は、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に関する、
特別定額給付金の支給が遅れたことを踏まえ、

今後の様々な災害対策にも、スピード感を持って対応することを前提に、
来年の通常国会で、マイナンバーと銀行口座のひも付けを義務化する法整備を目指すらしい。

意気込みは分かるが・・・ まずは、金融機関の預金口座に、
個人番号を登録することを義務付けたらどうだろうか?

これができれば、役所のシステム(住民基本台帳)と銀行口座が紐付けされてなくても、
金融機関を経由して、役所は住民基本台帳と照合ができるので、一時金の支払いに困ることはない。

仮に、役所のシステムが信用できない人がいたとしても、
銀行のシステムが信用できないって人は・・・ まさか、いないだろう。
まずはそこから始めて、次に役所のシステムに銀行口座を紐付けることに進めばよいと思う。
素人の考えだが、これならレフトスタンドからの抵抗も少ないんじゃなかろうか?

しっかり議論することは否定しないし、とっても大事なことだと思うが、
こういった法案は、決めるべきタイミングを逸してしまうと、
どうでも良くなってしまうことが世の常でもある。


そこんとこだけは、しっかり踏まえて議論してほしい。

この期に及んで、桜を見る会や、モリカケを再燃させ先送りすることだけは勘弁願いたい。

追伸
私の住んでる行政での、特別定額給付金は、以下のようなスケジュールで支給された。
5月29日(金) 行政から申請書類が郵送される。
6月 1日(月) 申請書類を行政へ送付する。
6月17日(水) 特別定額給付金が入金される。
6月22日(月) 行政より15日付で、17日に振り込むとの通知(葉書)を受ける。
         (もう振り込まれていた。)


申請書類の受領まで1カ月弱かかったものの、
申請してからは約2週間で振り込みだから、頑張った方だと思う。

とはいうものの、振り込み通知葉書が、
振り込み日のあとから届くというお粗末さは・・・ ちょっと恥ずかしい。

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2 コメント

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思わず・・(笑) (ケンスケ)
2020-06-11 08:24:13
同じです
冷蔵庫が壊れました
何はともあれ良かったです
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Unknown (多摩爺)
2020-06-11 09:13:50
ケンスケさん
コメントを頂戴し、ありがとうございました。
ホントは旅行にでも行きたかったのですが、欲をかいちゃいけませんね。
返信する

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