多摩爺の「時のつれづれ(弥生の24)」
ウクライナからのメッセージ
「カナダからの手紙」とか、「ジョニーへの伝言」ていうのは、聞いたことがあり知っているが、
昨夕(23日)の18時、この国の為政者並びに国民に向けて、
ちょっと考えさせられるような・・・ 「ウクライナからのメッセージ」が届いた。
それは、総理、衆参の議長、さらには衆参の国会議員が多数居並ぶなか、
ロシアから侵略を受け、戦火の真っ只中にある、
ウクライナのトップからの、オンラインでのメッセージだった。
既にアメリカ、イギリス、ドイツ、イスラエルなどで、
キング牧師、チャーチル、シェークスピア、ベルリンの壁、自らの出自(ユダヤ人)などを引用して、
心に訴えかける強いメッセージを発したこともあり、
我が国では、どのような引用をするのか、興味を持って聞いていたが、
残念ながら・・・ 特筆するような内容(エピソード)は含まれてなかった。
あえて上げるとすれば「アジアで初めてロシアに対する圧力をかけたのが日本です。」と述べ、
「引き続き、ロシアへの圧力の継続をお願いします。」と、引き続きの支援を要請したことだろう。
そもそも我が国は、なにかしらのメッセージを期待して、ウクライナ支援をするのではなく、
ロシアの侵略が、人としての道理に反するから、ウクライナを支援するのである。
そういった視点で捉えれば・・・ アジアで真っ先にロシアに圧力をかけたということに、
これ以上ない深謝の意が含まれており、それだけで十分ではなかろうか?
普通と言えば普通であり、当然と言えば当然のような内容の・・・ メッセージだったが、
この国の野党幹部は、「演説内容について事前に合意を形成すべきだ。」と言い、
著名なジャーナリストは、「紛争の一方の当事者からの言い分を、国民の声を聞くこともなく、
国権の最高機関たる国会で発言することを認めていいのか?」と声高に予防線を張った。
一国の興廃がかかる事態が起こっているなか、命がけで語りかけるメッセージに、
この国の政治家や、著名なジャーナリストは、演説の内容を事前に合意し、
国民の声を聞いてからでなければ、話を聞くことはできないというのである。
なんともはや・・・ お気楽な方々である。
とはいえ・・・ ひょっとしたら、広島や長崎に投下された原爆のこと、
終戦後にロシアが侵攻してきて北方領土を奪われたり、捕虜がシベリアに抑留されたことなど、
先の大戦で起こった出来事について、話すのではないかと思っていたりして、
自分はいったい、いったいなにを期待していたんだろうかと・・・ ハッとしてしまった。
津軽海峡をロシアの艦船が通航しようと、北の空(領空)をロシア機が侵犯しようと、
政府が発表する「遺憾に思う。」といったメッセージにすっかり慣れてしまい、
「遺憾砲」だと揶揄する、メディアやネットの論調に対して、
野次馬的に「そうだ。そうだ。」と・・・ 反応する自分がいることに気づかされる。
気づかなきゃならないのは「事件は現場で起きている。」という、刑事ドラマの決め台詞であり、
ロシアの西隣で戦火は上がったが、東隣は我が国であること、
そして・・・ 我が国の南隣には中国があって、朝鮮半島があるという、
地政学的に見れば、極めて厄介な国々に囲まれているということなんだと思う。
小火にまでは至ってないものの、不満が燻る現場はすぐ近くにあり、
特異な考えを持つ国が、陸続きではないことから、国民の感度は極めて鈍いが、
海を隔てたすぐ近くにあり・・・ そういった国々は、こちらがいくら正論で話しても、
相手方の土俵で屁理屈を並べるばかりだから・・・ もっともっと緊張感を持つべきなんだろう。
そういった視点で、ウクライナのトップからのメッセージを捉えたならば
「支援を求める。」といった、当たり障りがないソフトな言葉に秘められた真意は、
いったいなんであったのか・・・ 分るような気がしてくる。
さて、この国の国民は、このメッセージをどのように受けとめたのだろうか?
言葉に刺激がなければ、気がつかないのであれば・・・ それこそ平和ボケである。
いつ小火になり、大火に繋がりかねない、火種は依然として燻っており、
こちらからなにもしなくても、ウクライナのように相手が難癖をつけてきて、
喧嘩をふっかけられたとき、この国はいったい・・・ どう対応するつもりなんだろうか?
戦車の横っ腹に「Z」と書いて、「ハーケンクロイツ」と読ませるような、
特異な考えをもつ国が、現実問題として隣にいるのである。
二十一世紀にもなって大砲をぶっ放し、ミサイルを撃ち込むような野蛮な国が、
笑っちゃうような話だが・・・ 先進国が世界の今後を協議する、G20に出るというのである。
厚顔無恥と言えばそれまでで、次の言葉が続かないが、蛙の面に小便だと捉えれば分かり易い。
武力を背景にした、やりたい放題の国連・安全保障会議の常任理事国が、
現実として存在しているんだから・・・ 如何ともし難い。
それこそ、国民投票でもして、早め早めに意思を確認しておかねばならない問題であり、
国論を二分する、極めて難しい選択になろうとしている。
情けない話だが、武力を背景にした緊張感の中に、平和があると言うことに気づかねばならない。
我が国の憲法9条は理想であり、堅持しなければならないという思いに変わりはないが、
いまウクライナで起こっているようなことに対処できるのだろうか?
議論を始めることから、逃げてはならないと思うが、
それでも9条の信奉者は・・・ 外交努力しかないと言い続けるのだろうか?
そう思うと、緊張感を焚きつける必要はないものの、
明日以降に具体的な言葉で解説されるであろう、識者の声がどのようなものになるのか、
国民の思いが「遺憾砲」から、一つでも、少しでも前に進むのか、
それともそのままなのか、はたまた後退するのか?
為政者の発するメッセージもさることながら、
それを解説し、伝える・・・ メディアの責任は極めて重たい。
まさに私はその通りだと思いました(__)
私は戦争を知らない世代ですが、最近なにかにつけて平和ボケが気になるようになってきました。
なんとしてでも平和が維持できるよう、ボケずに頑張らねばと思っています。
同居されているお姑さんが、最近のロシアのニュースに触発されてか?
自分が、満州から引き揚げる時に、ロシア兵から強姦されずに済んだのは、背中に赤ん坊をおぶっていたからだ、と。
そうでなければ、自分の、強姦されていた。
そして、その赤ん坊(むすこさん)は、その後死亡されたそうで。
みんな、引き揚げ中に、酷い目に遭わされたそうです。
生徒さんのお姑さん曰く、中国とロシアでは、国民性が違ったそうです。
体操の会長さんも、引き揚げ者だったそうで、
まだ幼児だった自分の背中のリュックには、妹の遺骨が入れられていた、と。
それを持ちかえったそうです。
自分は、元々小柄で小食だったから生き残れた、と。
ふと、
そんな話を思い出しました。
先日他界した姑は、女子挺身隊中に被爆した被爆者でした。
あっという間に、平和ボケしたんだなあと・・・
人間は楽しかったことは直ぐに忘れてしまいますが、辛かったことは忘れることができません。
そう思うと、いまやってることが、人としてどうなのかと振り返り熟慮し、改めることを忘れないようにせねばと思います。
怖いですね。
共産主義教育を受けた人々は、幾つになってもプロパガンダを理解しようとしないのですから、本当に怖いと思います。