多摩爺の「時のつれづれ(睦月の54)」
ロシアの打算と誤算
淡々と報道されるだけで、特に大きな話題として取り上げられてないが、
支持率が低迷していたカナダの首相が退陣を表明した。
経済的な問題に加え、次期アメリカ大統領が発した関税引き上げに対し、対策を取ろうとしたものの、
気の毒なことに、身内の閣僚や議会から足を引っ張られてしまったようだ。
いわゆる・・・ 内憂外患である。
同様の政治情勢が、ロシアのウクライナ侵攻を経て、
洋の東西を問わず世界の各国で、右傾化というか、自国第一主義という形で台頭し、
民主主義を基調としていた政権与党が・・・ いま、苦境に立たされている。
そこにもってきて、ショッキングだったのは・・・ いまさら驚くほどのことではないのだろうが、
年明け早々にイギリスの経済紙が、ロシアが日本と韓国との間で戦火を交えた事態を想定して、
遡ること10年も前から、日韓両国の防衛施設や原子力発電施設などを含めた、
160ヶ所の攻撃対象リスト(機密文書)を作成していたと報じた。
もちろん、戦争など起こってほしくないと思うものの、
このタイミングで・・・ キナ臭い情報が漏れ伝えられてくると、
なに気に思い出すのは、ナチスのナンバー2だった軍人が残した言葉である。
発言の主旨は、なんとなく覚えていたが・・・ うろ覚えだったので、
コピペで恐縮だが、ネットで調べたので、下記に一部抜粋を紹介させてもらった。
貧しい農民にとって、戦争から得られる最善の結果といえば、
自分の農場に五体満足で戻ることなのだから、
わざわざ自分の命を危険に晒したいと考えるはずがない。
普通の市民は戦争が嫌いだ。
しかし、結局、政策を決定するのは国の指導者達であり、
国民をそれに巻き込むのは、民主主義だろうと、ファシスト的独裁制だろうと、
議会制だろうと共産主義的独裁制だろうと、国民は常に指導者たちの意のままになるものだ。
自分達が外国から攻撃されていると説明するだけでいい。
そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危険に晒す人々だと
公然と非難すればいいだけのことで・・・ この方法はどの国でも同じように通用する。
この軍人の言葉をどう捉えるかは人それぞれだが・・・ 戦火に引き摺り込まれるか否かは、
複雑に渦巻く世界情勢という時流の、どこにポジションを構えて、
外交にどれだけの知恵を絞って対応しているか否かに、尽きると思うものの、
悲しいかな時流に出来た澱みが、人心を惑わし、思考を狂わせてしまっているようである。
然は然り乍ら(さはさりながら)・・・ もしも、ホントにもしもなんだが、
10年前に作られていた機密文書のとおりに、事態が進んでしまったら、
この国のトップは、いったいどんな判断を下すのだろうか?
そんなことを考えていたら・・・ いまとっても待ち遠しくなるのは、
就任したら「24時間で、ロシアのウクライナ侵略を止めてみせる。」と豪語していた、
アメリカの次期大統領が就任する今月20日だった。
茶化すわけではないが、その発言に偽りがないことを、証明していただきたいと願ってやまない。
ウクライナ領土の一部を占領し、いまこの時もジリジリと拡大を続けているロシアだが、
確かに戦場で優位にあることは認めるとしても、
一方でロシアを取り巻くさまざまな環境を俯瞰すると、
それぞれの戦局は・・・ いったいどうなっているのだろうか?
例えば、経済やスポーツなどである。
通貨の価値は下がり、安泰なのは食料の自給率と、自前のエネルギーだけであり、
国際大会から拒絶されてしまったスポーツ選手のモチベーションは、保てているのだろうか?
さらに難儀なのは・・・ 地政学的なポジションだろう。
同盟国のシリアを支えることができなかったうえに、軍事拠点の維持が危うくなり、
旧ソビエト連邦を構成していたアゼルバイジャンの民間機を、防御システムの誤射で墜落させており、
地政学的なポジションは、気の毒になるぐらい地に落ち、信頼の欠片もなくなっている。
あくまでも、そこら辺りをふらついてる、しょうもない爺さんの戯言だと断っておくが、
いま現在のロシアは、銃火器を構えた戦場では優勢かもと思うものの、
さまざまなシチュエーションを俯瞰した個々の戦局では、
むしろ劣勢にあると言っても過言ではないと思うが・・・ 如何なものだろうか?
個人的には、アメリカの次期大統領は大嫌いだが、
ロシアがウクライナで目論んだ打算が、さまざまなシチュエーションから崩壊が始まり、
地団駄を踏むぐらいの誤算に変わるのであれば、
今年のノーベル平和賞は・・・ 彼以外にだれが居るというのだろうか?
また、ウクライナ問題が決着したとしても、
国際刑事裁判所が・・・ 狂ったキツネに出した「お尋ね者」のレッテルはそのままだから、
国際社会にロシアのトップが復帰することはあり得ないので、
是非とも・・・ そうなること(ウクライナ戦争の終結)を願ってやまない。
戦争ほど残酷なものはない。
戦争ほど悲惨なものはない。
そんな残酷で悲惨な悪魔のような所業は、今この時も間断なく続いているし、
この国の近隣には、新たな戦争を企んでる輩がいることも・・・ 忘れてはならない。
10年前に作った機密文書を実行に移させないためにも、
狂ったキツネが、1日でも早くお縄になり、
国際刑事裁判所で裁かれる日が来ることを願ってやまない。
最後になるが・・・ 知ったげに、長々と能書きを垂れてしまったが、
本文はあくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、ご理解をいただければありがたい。
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