時のつれづれ(北多摩の爺さん)

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貸金庫って、隠し金庫かも?

2025年01月16日 | 時のつれづれ・睦月 

多摩爺の「時のつれづれ(睦月の58)」
貸金庫って、隠し金庫かも?

支店内の貸金庫に保管されていた、顧客保有の金塊約20キロ(2.
6億円相当)を盗んだとして、
すでに懲戒解雇されている・・・ メガバンクの元支店長代理が窃盗容疑で逮捕された。

犯行は2020年4月から2024年10月の4年半に渡って行われ、
被害に遭った顧客は約60名にのぼり、
盗んだ金塊は質店に持ち込んで現金化し、FX投資や競馬などにつぎ込んでいたらしい。

たしかに、元支店長代理の犯罪は・・・ 許されるものではないし、
貸金庫を顧客に提供する金融機関の信頼を失墜させるもので・・・ 影響は極めて大きく
メディアは一斉に、この問題を取り上げ、同銀行の管理体制のあり方などについて、
ああだ、こうだと様々な視点で指摘していたが・・・ 果たして問題はそこだけなんだろうか?

貸金庫とは銀行内に設置された強固なコンクリートで作られ、出入り口には金庫扉が設置された、
小部屋の中ある、幅26㎝、奥行き52㎝、高さ7~17㎝の鍵付きの箱型の引き出しで、
銀行の営業時間内であれば、なんどでも出し入れが可能で、
その使用料は・・・ 税込みで年間2.1~4.5万円ぐらいするとあった。

気になってるのは、貸金庫にはなにが保管できて、なにが保管できないのかということである。
遺骨や生き物などの臭気を発するものや、爆発の危険があるものは保管できないものの、
契約者がなにを保管しているのか、確認することができないことから、
なにを保管しているのかについては、契約者の責任でと曖昧にされているからちょっと驚く。

素人考えになってしまうが、一般的に保管されているものといえば、
遺言書や登記簿などの、さまざまな権利書を含む、公的な書類などになると思っていたら、
なかには金塊や貴金属などの金融資産を、人知れず保管している方が少なくないと云うから、
ここんとこに、なんか引っかかるので・・・ ちょっと、思いの丈を述べてみたい。

もちろん盗んだ者が悪いのは・・・ 当たり前のど真ん中だが、
この国は基本的に性善説の国だから、隙を見せたり、不用意に人を信用したり、
さらに、なんでもありを拡大解釈して、調子に乗ってしまったら、
とんでもない目にあうことも、覚悟しておいた方が良いのかもしれないだろう。

また、ゲスノ勘ぐりのようになって、いささか恥ずかしいが、
金融資産を預けていても、キチンとした税務対応ができていれば、なんの問題もないと思うが、
今回の事件を見て、なに気に気になったのは・・・ 貸金庫の中には、
契約者だけしか知らない、秘密の金融資産が保管されているんだろうな、と思ったことである。

一人の契約者から、金塊を20キロも盗んだとは思いたくないが、
もしそうだったら、これはこれで貸金庫に金塊を20キロ保管するのって、
あくまでも個人的な思いになるが・・・ あまり筋が良い契約者だとは思えない。

ということから、貸金庫を利用してる方々のことを思うと、
リッチだし、ステータスもかなり高い方々のように見えるんだが、
その実は、金融機関に勤めてる方は、みんなが知ってて、みんなが知らんぷりをしている、
金融資産の隠し金庫に使ってる方々のことだと思ってしまった。

いつか契約者が亡くなり、銀行口座が凍結され、その後相続に至らない限り、
税務署だって・・・ 貸金庫を持ってるとか、なにが保管されているとか調べないんだから、
もし、盗まれてなかったら、疑うつもりはないものの、
その金塊は、いったいどうなっていたのだろうか?

ひょっとして、どこかの段階で、契約者を介して現金化されていたとしても、
税務署のあずかり知らぬことにはならないと思うものの、
もしかしたら「上手いことやりやがったな。」って、勘ぐってしまうんだから、
貧者の想像力は・・・ けっこう恥ずかしいが、どんどん膨らんでくる。

然は然り乍ら(さはさりながら)・・・ こういった事件が起こったからには、
貸金庫ビジネスが儲かるとか、儲からないとか、金融資産の隠し金庫になってるとかは別にして、
いざというときの賠償金額を、納得いく形で早期に確定させるためにも、
金融資産を預ける場合に限って、数量と品名を明記した物品通帳の作成を義務づけ、
貸金庫内へ保管することも併せて義務化しておいたほうが良いと思うが・・・ どうだろう?

そのうえで・・・ 新たなセキュリティ対策として、
貸金庫を開けるときに使用する鍵を・・・ いまのような、一般的な鍵ではなく、
金庫のボックスナンバーと、マイナンバーカードの暗証番号や顔認証と組み合わせた、
電子キーに切り替えることをお薦めしたい。

さらに契約者が亡くなり、マイナンバーカードが資格喪失となったときのことまで想定して、
金融機関が存在する地域を管轄する税務署に・・・ 貸金庫を解錠することができる、
ユーティリティなICチップが埋め込まれた、貸金庫解錠カードを交付しておけば、
大概のことには対応できると思うが・・・ 如何なものだろうか?

また、貸金庫の解錠に電子キーが導入されれば、
金融機関は、強固な部屋に設置された場所を貸すだけで、鍵を預かる必要はなくなるし、
金融資産の出し入れ(物品通帳への記載)がなければ、
契約者の利用(出入り)に関わることもなくなり・・・ スッキリするだろう。

性善説の国の良いところを・・・ 「なくしてしまえ。」と、言うつもりはないが、
不正の温床になりかねないビジネスについては、
ここで一度立ち止まって、「あるべき姿は、どうあるべきなのか?」について検討し、
見直すべきものは、見直すタイミングにあるんじゃなかろうか?

思いの丈は以上であり、貸金庫には全くもって縁のない爺さんが、
ぐだぐだ能書きを垂れてしまったが、
本件はあくまでも、年寄りの戯言であって、
コメントを頂戴しても議論するつもりはないので、ご理解いただければありがたい。


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2 コメント

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Unknown (多摩爺)
2025-01-16 06:38:43
和田さん、おはようございます。

大事な物を預かるのに、なにを預かるのか関与も確認もしないって、そもそもそこに問題があると思いました。
必要な方が、正しい使い方で使用することに越したことはなく、盗んだ奴が悪いのは当然ですが、
思うに・・・ この国はつくづく自由で性善説なんだなぁと思いました。
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Unknown (wada67miho)
2025-01-16 06:09:58
多摩爺さま

僕は古い戸建てに1人で住んでいるので、突然入院した時、全て置いてきたのでそれが心配でした。そんで退院後すぐに銀行の担当者に頼んで貸金庫を借りました。確か誰でもオーケーいうわけではなく、1~2週間審査があると言ってました。
当然、ヤーサンはアウトでしょう(笑)。
「現金は入れないで下さい。銀行は入れるモノには関与しません」と言われました。
仰るように脱税の温床になるでしょうね。
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