時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ちょっと気になった常套句

2022年01月29日 | 時のつれづれ・睦月 

多摩爺の「時のつれづれ(睦月の26)」
ちょっと気になった常套句(猟銃を持った立てこもり事件)

昨日朝のことになるが・・・ 目覚めて直ぐにテレビを付けると、
いきなりショッキングなニュースが飛び込んできた。

埼玉県で・・・ 猟銃を持ち、人質を取った立てこもり事件があったらしく、
事件は前夜の21時ごろに起きたというから・・・ すでに半日近くが経過していて、
既に何発か発砲もあり、けが人も数人でていると報道されていた。

つい先日、日向灘で発生した地震の時もそうだったが、
年齢を重ねるに連れて、早寝早起きの人が多くなってきて、
早く床に就くことが当たり前になると、大事な情報から遅れてしまうことがでてくる。

深夜の大雨で、逃げ遅れた方々のニュースを、たまに目にすることがあるが、
たぶん・・・ こういうことなんだろう。

情報化の社会に生きていて、必要な機器はそろえてあるというのに、
生活と噛み合わなければ、役に立っていないのだから、
もしもの時の行動は、大丈夫なのかと・・・ 心配になってしまった。

テレビを見ながら「こりゃ大変だ。」と思っていたところ、
タイミングを見計らって警察官が強行突入を果たし、犯人は確保されたものの、
人質となっていた方は重体との速報が流れたが、直ぐに心肺停止と訂正され、
その日のうちに、お亡くなりになられたということだから、最悪の結末に至っている。

慎んでご冥福を祈念するものではあるが、こういったニュースを見ていて、いつも思うのは、
「突入のタイミングは、問題なかったのでしょうか?」
「もう少し早く、(警察官は)突入できなかったものでしょうか?」といった、
メディアがいつも、結果を見てから口にする・・・ 常套句である。

他に適当な言葉が見つからないとはいえ、こういった事件に対して、
結果を見てからもの申すのは・・・ 正直なところ、如何なものかと思っている。

こういった事件の対応は、警察官に白紙委任されていて、結果が総べてであって、
そこに「あぁしたら良かった。こうすれば良かった」といった、タラレバが存在することはない。
余程のヘマをやらかさない限り・・・ 事実を粛々と受け止めざる得なく、
とっても残念だが、結果として今回は不幸な結末となってしまったと、受け止めざる得ないのである。

突入のタイミングを問うことは、メディアにとっては大事な仕事だと思いもするが、
一方で、どうしようもできない判断のタイミングを問うて・・・ なんになるというのだろうか?

タイミングを早めて犠牲者が出ると、それはそれで「突入が早くなかったのか?」と疑問を呈し、
タイミングが遅くても、今回のような結果になると「突入が遅くなかったのか?」との疑問になる。
大変申し訳ないが、このような言葉は、どちらに転んだとしても、
メディアにとっては、なに一つ不都合がないというか、むしろ都合が良すぎる言葉なのだ。

一方で・・・ 猟銃を持って立てこもっている、殺気みなぎる現場に突入するといった、
とっても重大な任務を、成し遂げたにも拘わらず、
事態の解決に関わった突入部隊を労う言葉は、今回も、これまでも聞いたことはない。

そういった、メディアが発する「その判断はどうだったのか?」という言葉が、
突入部隊に向けて、暗に疑問を投げかけているように聞こえたのは・・・ 穿った考えだろうか?

こういった事件において、メディアは第三者であり、
安全な場所から、好きなことが言える立場にあることを忘れてはならない。

こういった場面で話す常套句が・・・ 他にないのだろうと推察するが、
せめて、突入任務を成し遂げた、警察官(機動隊かな?)の労を労う言葉の一つぐらい、
用意しておいてほしいと願いたいが・・・ 如何なものだろうか?

別にイチャモンつけてるわけじゃない。
でも・・・ ちょっとひっかかったものだから、記しておくことにした。

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