時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

電子カルテの共有化を急げ!

2024年12月10日 | 時のつれづれ・師走 

多摩爺の「時のつれづれ(師走の55)」
電子カルテの共有化を急げ!

12月より、紙の保険証の新規発行が終わり、
マイナンバーカードに紐付けされた保険証が一般化されてから、すでに10日が経ったが、
相も変わらず、基本的にマイナ保険証にイチャモンを付けたいメディアは、
各地で起こっているらしい、ちょっとしたトラブルを引き合いに、ネガティブ情報を流している。

少子高齢化が進むとともに、必然的にマンパワー(労働人口)が不足し、
否が応でもITに頼らざる得ない世の中になってきているというのに、
いまだに健康保険の未加入者や、不良外国人などによる、紙の保険証の使い回しが指摘され、
我々が納めた健康保険料が、不届き者たちにふんだくられているにも拘らず、
多額の損失が出ている現実から目を背け、写真付きのマイナ保険証を批判している方々が多い。

税金の使われ方には、あれほど注文つけるくせに、
健康保険料の不正利用には頬っ被りだから・・・ なんともはや腹立たしい。

もし紛失したら、個人情報が流出するかも・・・ と心配する声が後を絶たないが、
寝たきりの方々や、子どもたち、施設に入所されてる方々は別としても、
キャッシュカードだろうと、身分証明書だろうと、紛失すれば同じであって、
大事なものは個人の責任で管理し、紛失したら早急に対応する、それ以外になにかあるのだろうか?

普通に社会生活をしている方々が、メディアからマイクを向けられると、
途端に自己責任を放棄するような発言をされるのは、
正直、如何なものかと思っているし・・・ 腹立たしくもある。

まっ、それはそれとして、嫌な人はどんなことがあっても嫌なんだから、気にしないでおくが、
本来ならマイナ保険証の導入前に、整備しとかなきゃならないのが、カルテの標準化と共通化だが、
多くの医療機関では補助金を使って整備を進めているものの、
いまだに手つかずであったり、現在進行形の医療機関も、けっこうあるらしい。

厚労省は最適化された基盤(クラウドなど)を通して、保健や医療、介護の業務やシステム並びに、
データの標準化(様式の統一化)、共通化(オンライン化)を図ろうとしているが、
その一丁目一番地で、来年4月に予定されているのが「電子カルテ情報共有サービス」であり、
「マイナ保険証」が情報へのアクセスキーだったはずだが、目論見通りスタートできるのだろうか?

すでに多くの医療機関では、その準備は進んでいると思われるが、
掛かり付けの町医者が「電子カルテ情報共有サービス」に情報を入れてないと、
診察歴や、病歴、投薬歴などが分からず、政府がいう高度なサービスがうけられないのである。

なぜ、こんなことを心配するのかというと、うちの女房はB型肝炎のキャリアで、
テレビでよく見かける法律事務所を通して、1年ぐらい前に手続きをお願いしたところ、
診察記録が必要となり、掛かり付け医にお願いしたら、本人が本人のカルテの開示を求めてるのに、
「うちは診察記録は開示いたしません。」のひと言で、あっさり断られてしまったのである。

それにつけても・・・ 「いたしません。」だとは失礼にもほどがある。
「あなたはドクターXか?」と、思わず口から出かかったが、
クリニックで揉めるほど野暮じゃないので、なんとかそこは思いとどまったが、
理由も言わずに断るなんて、カルテを作ってないのかも・・・ と、疑ってしまった。

さいわい、別のクリニックで対応してもらえることになり・・・ 事なきを得たが、
断られたクリニックは、お年寄りの溜まり場のようなところで、いつ行っても患者で溢れていて、
思い込みでこんなこと言ったら、ゲスの勘ぐりになってしまうが、
このようなクリニックが、年寄りを薬漬けにして儲けているのかと・・・ 疑ってしまった。

私は医者に掛かるのは少ない方だが、前々から思っていたことがあって、
子ども頃は、お医者さんがカルテに英語かドイツ語か分からないが、
サッサと記入する姿が、すっごくカッコ良くて、お医者さんて凄いなと思っていた。

ところが大人になると、クリニックに行く度に、
受付で問診票に既往歴や、薬の情報を書かされるのが、なんだかとっても煩わしくて、

健康に関わる大事な情報が、担当したお医者さんの名前とともに、なんで情報共有されてないのか、
それがとっても不思議で堪らなかった。

そういった視点で捉えれば、医療の現場って、設備や技術は格段に進化してると思うものの、
診察の基本となるはずの、既往歴や投薬歴などの情報(データベース)が、
言っちゃ悪いが、あまりにも軽く扱われているように見えるから、
表に出すことができない、なんらかの利権か、暗黙の約束事があったのではと思ってしまう。

子どものころから現在に至るまでを・・・ サラッと振り返ってみると、
溢れるほどではなかったが、町には必ず複数あった内科・小児科が少なくなり、
駅前の一等地では美容整形外科が幅を効かし、住宅地では歯科ばかりで、
内科を見つけていったら・・・ お年寄りの溜まり場になっている。

お医者さんにも都合があるんだろうから、文句言っても仕方がないが、
まっ、そんなもんだから・・・ ちょっとでも、ややこしい患者がやって来たら、
町医者の先生方は、診察に時間をかけることなく、直ぐさま紹介状を書いて、
総合病院に回しているようなイメージがあるが・・・ 思い込みが過ぎるだろうか?

とはいえ・・・ 旅行先や、帰省先で具合が悪くなることもあると思えば、
マイナ保険証の利用が常態化され、電子カルテの標準化と共有化が進むことを願ってやまない。

政府はマイナ保険証を導入した利点として、
既往歴や投薬歴の確認が、掛かった先の病院で容易に出来るというが、
それもこれも「電子カルテ情報共有サービス」が機能してればのことであって、
これが遅れれば、共有すべき情報に、ぽっかりと穴が空いてしまうのである。

最後に・・・ ちょっとだけ、過激な発言をさせてもらうと、
カルテの開示を拒むような、患者に寄り添わないような医者が居たとすれば、
そんな医者は、私の住む町から淘汰されることを願ってやまない。


コメント    この記事についてブログを書く
« 一人で暮らす母とのバトル | トップ | 次の記事へ »

コメントを投稿

時のつれづれ・師走 」カテゴリの最新記事