神社で働いておりますと、いろいろな人々がいらっしゃります。心配、悩みを抱えていらっしゃる人。
赤ちゃんが生まれ喜びいっぱいでお参りにご家族でいらっしゃる人。散歩で立ち寄られる人。様々です。
人生の節目、転換期に人は、自然と尊い存在である神さまに呼ばれるのだろうと思います。
皆さんは神社にお参りに行った時、どのようにお参りしていますか?
二礼二拍手一礼の作法だと思います。二回お辞儀をし、二回手をたたく。その後に、ご自身の思いを神さまに
お伝えされていると思います。そして、最後に一回お辞儀をする。このような感じだと思います。
ここで重要なのは、神さまにお伝えする内容です。では、どんな内容が一番いいと思いますか?
それは、今生きていることの感謝の気持ちです!
神さまは常に人をご覧くださっていますので、神社でご自身の想いや、願いをお伝えする
前から、「もうあなたの心の中にあることは知っているよ」、「十分分かっているよ」という世界であるので、わざわざ
社前で人間臭いご自身の想いや願いをお伝えする必要はないということです。
清らかな心で、真っ直ぐな心で神さまに”今生きていることの感謝”をお伝えするのが一番良いと言えます。
古代の人々は、”神に祈る”ではなく”神を祈る”ことをしていました。これは、天地宇宙に存在する大いなる働き、つまり、
神さまに”今生きていることの感謝”をしていたということを示している言葉です。
”神を祈る”とき、その時は感謝の気持ちしか湧いてこない、それが本当の祈り、本物の祈りと言えます。
今回は、祈りについて書きました。最初は、祈りの日本語の意味を紐解きながらお話しようと思いましたが今回は触れませんでした。
何かの折に、触れたいと思います。
次回は、神道の禊(みそぎ)からわかる正しい生き方について書く予定です。
何かしら参考になりましたら幸いです。
お読みくださり有り難うございました。