山口拓夢・「短歌で読む」シリーズ紹介

哲学者かつ神話学者・山口拓夢の著書を紹介します。

「短歌で読む」シリーズ紹介

2025-02-16 08:00:14 | 哲学の短歌
「短歌で読む」シリーズをこのブログで紹介します。
今まで刊行された本は、4冊です。
①「短歌で読む哲学史」
②「短歌で読むユング」
③「短歌で読む宗教学」
④「短歌で読むベンヤミン」
です。

哲学史は、古代ギリシャから現代思想まで。
ユングは、深層心理学者です。
宗教学では、エリアーデの本を紹介。
ベンヤミンは、ユダヤ系ドイツ人の文化哲学者。
これらの内容を、各100首程度の短歌を見出しにして、
説明しています。
なかなか周知して頂く場所がないので、
このブログで私の著書の紹介をしたいと思います。

西洋の思想を幾多探り当てその核心を歌で世に問う
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「短歌で読むベンヤミン」数首④

2025-02-16 08:00:06 | 哲学の短歌
◆ベンヤミンの、メディア論
ベンヤミンは、映画や写真など、現代メディア論の先駆者でした。
「昨今の複製時代の芸術は 享楽をする大衆を生む」
まさに、マンガの売り上げや、シネコンの隆盛を
思わせる、ベンヤミンの鋭い嗅覚に驚かされます。

「大衆の眠れる夢をモザイクで 現実化する芸術の価値」
現代メディアが、大衆の夢を、その断片のモザイク配置によって
現実化して、文化の無意識的な部分に働きかける力を
ベンヤミンは見抜いていました。

「意図的に物の一部を撮影し 名前をつけるシュルレアリスム」
十九世紀の写真家、ジャン・オーガスト・アジェーの撮った
パリの写真は、シュルレアリスム写真のさきがけでした。
その技法は、現代のミーム(一見無作為な、語やイメージの挿入)
の手法を予見させるものでした。

「科学的資料写真や報道や 説明文も写真の現在」
写真は、現代芸術や報道ジャーナリズムの有力な手段となります。
情報を生かすも生かさないも、報道ジャーナリズムの
匙加減で決まってしまう、そういう時代だとも言えます。
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