安曇野の穂高有明山麓線は僕の憩いの場と
なっている。
カフェや洋食屋、パン屋、美味しい蕎麦屋も
あって、美術館も多い。
ランチ後に「アザレアギャラリー」でゆっくりと
デザートとコーヒーをいただいた。
道路沿いだがお店は雑木林の中にひっそりと佇み
店内に入ると右はカフェスペース、左はその時々の
芸術作品が並ぶギャラリーとなっている。
カフェで注文をして待つ間にギャラリーを覗くお客さん
が多い。
ここでは必ずいただく、お気に入りのチーズケーキが
ある。ひんやり、しっとりした舌触りとレア状態の濃厚さ
は抜群で他では味わえないいかにも手作り感が際立
ったいつまでも舌に纏わりつくのが心地よい繊細な食感。
温泉湯で淹れたというブレンドもやや薄さの印象が最初
にくるが、啜るごとにやはり上品な酸味の繊細さを認め、
さりげなく実はこれも他のどのカフェにもないのではないか
と思い改めさせられるような、深みのある味わいを楽しめる。
店内の落ち着いたシンプルな空間にも松澤登美雄氏の
作品がところどころにアクセントとして配置され、よく見ると
その木彫り人形一つ一つに強烈な個性が宿っているようで
今にも動きだすのではと思ってしまうようなその様々な表情
に、つい至近距離まで顔を近づけてしばらく眺めてしまう。