〇 FLOOR.MATH関数:「19歳は10代」、年齢データから年代を割り出すには。
Q:顧客名簿にある年齢から10代、20代のように年代を割り出したいと思います。何か使える関数はありませんか?
A:あります。FLOOR.MATH関数の「基準値」に「10」を設定すれば年代を割り出せます。
FLOOR.MATH関数は、指定した数値を基準値の倍数になるように切り捨てる関数です。この関数を使えば、質問にあるように年齢から年代を簡単に割り出せます。
数値を基準値の倍数になるように切り捨てる。
数値 切り捨ての対象となる数値を指定する。
基準値 省略可能。倍数の基準となる数値を指定する。
モード 省略可能。負の数値を丸める方向を指定する。「-1」で0に近づく方向に丸める。省略すれば0から遠ざかる方向に丸める。
下図のように、「名前」と「年齢」のある表を用意し、C列に年代を算出します。C2を選び、
=FLOOR.MATH(B2,10)
と入力して[Enter]キーを押します。「10」が返りました。
引数「基準値」には「10」とあります。B2の「19」を10の倍数に丸めるには「10」か「20」になります。FLOOR.MATH関数は切り捨てが基本ですから、「19」は「10」に丸めます。結果、「19」は「10」代になるわけです。C2の数式をC9までオートフィルすると完成です。
参考までに、下図は引数「モード」を利用した負の数の丸めについて見たものです。C2は「=FLOOR.MATH(B2,10)」で先の数式のままですが、C3は、
=FLOOR.MATH(B3,10,-1)
と、「モード」に「-1」を指定しました。これにより同じ「-19」でも、「モード」を省略したC2では「0」から遠ざかる方向、「-1」を指定したC3では「0」に近づく方向に数値が丸まります。