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頂上決戦、新世代CPU驚異の実力。

○ クロック性能が大きく向上した「Ryzen 7000」、進化のポイントは?

AMDから最新のZen 4アーキテクチャーを採用することで性能を大きく向上させたRyzen 7000シリーズが登場した(図1)。現状、デスクトップ向けのみとなるが、2023年の初頭にはノート向けも登場すると思われるので、ノートパソコンユーザーも、その性能や機能に要注目だ。

アーキテクチャーの刷新で性能を向上させた
Θ アーキテクチャーの刷新で性能を向上させた。
図1、AMDから製造プロセスが従来の7nmから5nmに進化したZen 4アーキテクチャーのRyzen 7000シリーズが登場した。動作クロックの向上やL2キャッシュの増加などで性能が大きく向上しているうえ、PCI Express(PCIe)5.0をサポートするなど機能が強化されている点が特徴となる。

今回発売されたのは、Ryzen 9 7950Xなどの4製品(図2)。前世代との主な違いは図3の通りだ。まず注目したいのは、コア数とスレッド数は変わらないが、ベースクロックと最大ブーストクロックが大きく向上している点。これは製造プロセスが7nmから5nmに微細化されたことが大きく寄与している。性能に影響する仕様としては、L2(2次)キャッシュが倍増している点とDDR5メモリーに対応した点も注目ポイントだ。

図2 現状、表の4製品がラインアップされている。製品名の数字が大きいほどコア数/スレッド数が多くなるが、そのぶん価格も高くなる
図2、現状、表の4製品がラインアップされている。製品名の数字が大きいほどコア数/スレッド数が多くなるが、そのぶん価格も高くなる。
 
性能や機能の強化に伴いパッケージも刷新
Θ 性能や機能の強化に伴いパッケージも刷新。
図3、表は新世代のRyzen 9 7950Xと前世代のRyzen 9 5950Xのスペックを比較したもの。コア数は変わらないが、ベースクロック、最大ブーストクロックともに大きく向上、L2キャッシュも倍増している。性能の強化に伴い、消費電力や発熱量の大まかな目安となるTDPは170Wと大きく増加。パッケージもCPUにピンがないLGA(Land Grid Array)タイプに変更されている。

そのほか、性能については後述するが内蔵グラフィックスを搭載したのも新しいところ。

なお、Ryzenは従来、CPUの裏面に信号を伝達するピンがある「PGA(Pin Grid Array)」パッケージであったが、Ryzen 7000シリーズは裏面にランドと呼ばれる金属の接点がある「LGA(Land Grid Array)」パッケージになった。それに伴い対応CPUソケットも「Socket AM5」に変更されている。

対応チップセットも刷新 専用マザーボードが必要。

Ryzen 7000シリーズ専用の600シリーズチップセット搭載マザーボードもリリースされている。チップセットのラインアップと主な仕様は図4の通り。Ryzen 7000シリーズはPCIe 5.0をサポートしている点が特徴だが、チップセットによってグラフィックスボード用PCIeスロットやNVMe SSD用M.2端子のサポートの有無が異なるので要注意だ。

Socket AM5マザーボードが必要。サポートする機能はチップセットで変わる
Θ Socket AM5マザーボードが必要。サポートする機能はチップセットで変わる。
図4、Ryzen 7000シリーズを動作させるには、専用チップセットを搭載したSocket AM5マザーボードが必要となる。専用チップセットは表の4種類。X670系とB650系ではチップセット側のPCIe 4.0のサポートレーン数やUSBのサポート数が異なる。型番にEが付いているものはCPU直結のx16スロットがPCIe 5.0対応とされているが、チップ自体は同じで、この点はマザーボードメーカーの設計次第となる。そのため、マザーボードを購入する際はスペック表を確認する必要がある。

なお、メモリースロットを4本搭載するマザーボードは多いが、4枚使用時はメモリーの動作クロックが下がるので、この点も要注意(図5)。

2枚使用時のみDDR5-5200に対応
Θ 2枚使用時のみDDR5-5200に対応。
図5、メモリーは使用枚数により動作クロックが変わる。表の通り、2枚使用時はDDR5-5200で動作するが、4枚動作時はDDR5-3600動作となる。

メモリーに関しては新たに登場したAMDのオーバークロック(OC)メモリー規格「EXPO」に要注目だ(図6)。対応マザーボードを使用すれば、最大DDR5-6400のEXPO準拠メモリーを使用できる。少しでも性能を上げたい人は、EXPO準拠のOCメモリーを使用するとよい。

図6 インテルのオーバークロック(OC)メモリー規格「XMP」のAMD版となる「EXPO」が登場した。Ryzen 7000シリーズでOCメモリーを使用する場合は、最適化されたEXPO対応製品を選ぼう
図6、インテルのオーバークロック(OC)メモリー規格「XMP」のAMD版となる「EXPO」が登場した。Ryzen 7000シリーズでOCメモリーを使用する場合は、最適化されたEXPO対応製品を選ぼう。

前述の通り、Ryzen 7000シリーズは内蔵GPUを搭載しており、グラフィックスボードなしで使える(図7)。ただし、ウェブを見たり動画を見たりという日常用途では問題ないが、3Dゲームを遊べるほどの性能はない。その点は覚えておきたい。

内蔵GPUを搭載、グラボなしでも使える
Θ 内蔵GPUを搭載、グラボなしでも使える。
図7、Ryzen 7000シリーズは内蔵グラフイックス機能(Radeon Graphics)を搭載しているので、必ずしもグラフィックスボードを用意する必要はない。ただし、ウェブブラウジングや動画再生などの日常用途には十分だが、下に掲載しているファイナルファンタジーのベンチマークの結果通り、3Dゲームのプレーは困難だ。その点は覚えておきたい。

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