騎月孝弘著『太陽と月の図書室』あらすじ・ネタバレ感想。
人との付き合いが苦手な朝日と、スクールカースト上位女子だが図書室では違う顏を見せる月ヶ瀬。
「話してみなきゃわからない」がテーマ。
人との付き合いが苦手な朝日と、スクールカースト上位女子だが図書室では違う顏を見せる月ヶ瀬。
「話してみなきゃわからない」がテーマ。
『太陽(ぼく)と月(きみ)の図書室』
■著者:騎月孝弘
■発行:スターツ出版株式会社
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『太陽と月の図書室』登場人物
★登場人物
『太陽と月の図書室』あらすじ・ネタバレ感想
★あらすじ
『太陽と月の図書室』登場人物
●朝日英司(あさひ・えいじ)
高1・趣味は読書の図書委員
友達はいない
図書室が自分の居場所
友達はいない
図書室が自分の居場所
●月ヶ瀬ひかり(つきがせ)
高1・スクールカースト上位女子
図書委員
友達の前と図書室での態度が随分違う
図書委員
友達の前と図書室での態度が随分違う
●空井(うつい)
「ソラさん」と呼ばれる2年生図書委員
撮り鉄、録り鉄、乗り鉄
同中出身のひかりを「つきっち」と呼ぶ
撮り鉄、録り鉄、乗り鉄
同中出身のひかりを「つきっち」と呼ぶ
●聖沢誠(ひじりさわ・まこと)
「ヒジリ」
25歳の甘いマスクの歴史教師
図書委員の顧問
図書委員の顧問
●川渕銀次郎(かわぶち・ぎんじろう)
あだ名は「銀ブチ」
3年の学人主任でとにかく威圧的
3年の学人主任でとにかく威圧的
●朝日英一(あさひ・えいいち)
英司の父で1年前にガンで亡くなった
●英司の母
24時間営業の飲食店の夜勤をしている
●ひかりの父
ひかりとはなかなか分り合えない
●ひかりの母
●健顕(たけあき)
「ケンケン」
中2まで英司とは友達同士だった
中2まで英司とは友達同士だった
●のんち
ひかりが見つけ英司が飼う子猫
『太陽と月の図書室』あらすじ
人付き合いが苦手な朝日英司は、高校に入学後、友達作りに出遅れます。
読書が好きな英司は図書委員になり、他の委員の仕事を奪うように引き受け、休憩時間も図書室に入り浸ります。
同じ図書委員の月ヶ瀬あかりは、スクールカースト上位のキラキラ女子です。
可愛らしい見た目で男子に人気があり、常に友達に囲まれています。
でも、あかりは教室と図書室では全くの別人で、英司に対してはしおらしさなど一切見せません。
読書が好きな英司は図書委員になり、他の委員の仕事を奪うように引き受け、休憩時間も図書室に入り浸ります。
同じ図書委員の月ヶ瀬あかりは、スクールカースト上位のキラキラ女子です。
可愛らしい見た目で男子に人気があり、常に友達に囲まれています。
でも、あかりは教室と図書室では全くの別人で、英司に対してはしおらしさなど一切見せません。
ある日、図書委員の顧問の聖沢先生がバイク事故で入院してしまいます。
顧問不在では委員会活動ができない為、図書室を閉鎖しなければならないかもしれず、委員長のソラさんの発案で代理の顧問を頼みに職員室へ向かうことに。
ソラさん、英司、ひかりの3人の申し出に、3年の学年主任「銀ブチ」は聞く耳持たずで、その高圧的すぎる態度にソラさんはフリーズしてしまいます。
縮こまる男2人の前に出たひかりは銀ブチと対峙。
見事図書委員の権利を勝ち取ります。
顧問不在では委員会活動ができない為、図書室を閉鎖しなければならないかもしれず、委員長のソラさんの発案で代理の顧問を頼みに職員室へ向かうことに。
ソラさん、英司、ひかりの3人の申し出に、3年の学年主任「銀ブチ」は聞く耳持たずで、その高圧的すぎる態度にソラさんはフリーズしてしまいます。
縮こまる男2人の前に出たひかりは銀ブチと対峙。
見事図書委員の権利を勝ち取ります。
勇ましいひかりですが、実はある葛藤を抱えており……。
『太陽と月の図書室』ネタバレ感想
英司もひかりも、家族、特に父親とうまく話ができません。
各々が中途半端にものを言い、言葉足らずになった部分を各々勝手に想像し、それも自虐的な考えで、きっとこういうことを言いたいのだろうと思い込み、ますます話ができない状態になっているのです。
互いが勝手な想像をしては勝手に傷ついているのです。
各々が中途半端にものを言い、言葉足らずになった部分を各々勝手に想像し、それも自虐的な考えで、きっとこういうことを言いたいのだろうと思い込み、ますます話ができない状態になっているのです。
互いが勝手な想像をしては勝手に傷ついているのです。
「今のはこういう意味なの?」って聞けば良いし、聞かれた方も違うなら「これこれこういう意味だ」と説明すべきです。
でも、父親の方も大人になる途中の我が子に対して照れがあったりちょっと見栄があったりでうまく言葉を紡げません。
大人は大人で、子供には分からないとか子供じゃないんだからこれくらい分かれとか、相反する考えがあるのです。
でも、父親の方も大人になる途中の我が子に対して照れがあったりちょっと見栄があったりでうまく言葉を紡げません。
大人は大人で、子供には分からないとか子供じゃないんだからこれくらい分かれとか、相反する考えがあるのです。
「話してみなきゃわからない」
これに尽きます。
親子間で会話を避けていては、他者に対しても話そうとしなくなるでしょう。
英司は中学2年生まで仲良しの健顕・通称ケンケンという友達がいました。
ところが、英司が心のシャッターを下ろしてしまったことで、話す機会が失われたまま卒業してしまうのです。
親子間で会話を避けていては、他者に対しても話そうとしなくなるでしょう。
英司は中学2年生まで仲良しの健顕・通称ケンケンという友達がいました。
ところが、英司が心のシャッターを下ろしてしまったことで、話す機会が失われたまま卒業してしまうのです。
それもあって、英司は自分は人付き合いが苦手だと思い込んでいます。
家族とも友達とも人間関係がまともに築けないない自分に自信が持てないから、どうしてもボソボソ喋ったり自身なさげな態度になってしまうようです。
亡くなった英司の父親・英一は、常に「話してみなきゃわからない」と言う人でしたが、英司は話してみることが怖いのです。
受け入れられなかった時のショックが大きいから。
結局、それも想像でしかないのですが。
家族とも友達とも人間関係がまともに築けないない自分に自信が持てないから、どうしてもボソボソ喋ったり自身なさげな態度になってしまうようです。
亡くなった英司の父親・英一は、常に「話してみなきゃわからない」と言う人でしたが、英司は話してみることが怖いのです。
受け入れられなかった時のショックが大きいから。
結局、それも想像でしかないのですが。
ひかりも父親のことがよく分からず悪い方に考えて素直になれません。
ひかりの性格は親とそっくりですが、それは本人には分からないのです。
そんなひかりと父親の関係を変えるキーパーソンが英司です。
英司は文化祭で、自分たちの思いを伝える為に本を使った企画を思いつきます。
「銀ブチ」を前に主張できなかった英司。
その英司が、ひかりの父親と向きあう場面では、彼の成長に高揚を覚えます。
ひかりの性格は親とそっくりですが、それは本人には分からないのです。
そんなひかりと父親の関係を変えるキーパーソンが英司です。
英司は文化祭で、自分たちの思いを伝える為に本を使った企画を思いつきます。
「銀ブチ」を前に主張できなかった英司。
その英司が、ひかりの父親と向きあう場面では、彼の成長に高揚を覚えます。
親子だろうが何だろうが、人の心の中までは分かりません。
よくよく話を聞いてみれば「そんなつもりじゃなかった」という誤解が人間関係をややこしくしているのです。
理解してほしいなら話すべきだし、分からないなら質問すべきでしょう。
それすらサボっておきながら、自分は人付き合いが苦手だと怠ける理由にすがっていては可能性を潰してしまいます。
まさに、「話してみなきゃわからない」なのです。
よくよく話を聞いてみれば「そんなつもりじゃなかった」という誤解が人間関係をややこしくしているのです。
理解してほしいなら話すべきだし、分からないなら質問すべきでしょう。
それすらサボっておきながら、自分は人付き合いが苦手だと怠ける理由にすがっていては可能性を潰してしまいます。
まさに、「話してみなきゃわからない」なのです。
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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)
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