似鳥鶏著『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』改め『難事件カフェ』のあらすじ・ネタバレ感想。
こちらのご本、幻冬舎文庫より発行され、現在は光文社文庫より『難事件カフェ』として発売されている。
続編『難事件カフェ２』も刊行。
こちらのご本、幻冬舎文庫より発行され、現在は光文社文庫より『難事件カフェ』として発売されている。
続編『難事件カフェ２』も刊行。
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『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』改め『難事件カフェ』あらすじ・ネタバレ感想
★あらすじ
『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』改め『難事件カフェ』あらすじ
父の死後、喫茶プリエールを継いだ惣司季（そうじみのる）の元に、弟の智（さとる）が突然警察を辞め戻ってくる。
智は、パティシエとしてプリエールで働き始める。
しかし、鋭敏な推理力の持ち主である彼を警察は放っておいてくれない。
智の辞表は受理されておらず休職扱いされている。
県警本部秘書室の巡査・直井楓、通称「直ちゃん」がプリエールにやって来ては智に復職を懇願する日々だ。
智は、パティシエとしてプリエールで働き始める。
しかし、鋭敏な推理力の持ち主である彼を警察は放っておいてくれない。
智の辞表は受理されておらず休職扱いされている。
県警本部秘書室の巡査・直井楓、通称「直ちゃん」がプリエールにやって来ては智に復職を懇願する日々だ。
智のスイーツは絶品、その上智自身が見目麗しいときている為、智目当てのお客も増えて店は繁盛していた。
何が原因か知らないが弟が辞めると言っているのだ、と季は兄として智を守ろうと決意する。
そんな季を直ちゃんはうまいこと丸め込み、智に代わって難解な事件の現場に連れて行き……。
何が原因か知らないが弟が辞めると言っているのだ、と季は兄として智を守ろうと決意する。
そんな季を直ちゃんはうまいこと丸め込み、智に代わって難解な事件の現場に連れて行き……。
『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』改め『難事件カフェ』ネタバレ感想
最初のうち智は一切現場に行かない。
智は、直ちゃんと彼女に引っ張って行かれた兄の季から話を聞くだけで事件を解決してしまう。
恐るべき推理力。
ただ、なぜパティシエ？なぜスイーツ？と疑問を抱いてしまう。
智は、直ちゃんと彼女に引っ張って行かれた兄の季から話を聞くだけで事件を解決してしまう。
恐るべき推理力。
ただ、なぜパティシエ？なぜスイーツ？と疑問を抱いてしまう。
そんなことがどうでもよくなるのが、第４話【最後は、甘い解決を】だ。
例えば、集団でいじめや暴行を行って死に至らしめたとしても、そいつら全員死刑になったりしない。
でも、被害者の身内がその集団の１人１人に死という復讐を遂げたら？
大勢殺したから死刑になるだろうね。
どうしてもそんなのおかしくないか、変じゃないかって思わずにいられない。
楽しみながら人をいたぶり殺した奴らの方が圧倒的に悪意があるじゃないか。
なぜ、悲しみに打ちひしがれた人の心は置き去りなのだ。
例えば、集団でいじめや暴行を行って死に至らしめたとしても、そいつら全員死刑になったりしない。
でも、被害者の身内がその集団の１人１人に死という復讐を遂げたら？
大勢殺したから死刑になるだろうね。
どうしてもそんなのおかしくないか、変じゃないかって思わずにいられない。
楽しみながら人をいたぶり殺した奴らの方が圧倒的に悪意があるじゃないか。
なぜ、悲しみに打ちひしがれた人の心は置き去りなのだ。
第４話【最後は、甘い解決を】の台詞はズシッとのしかかってくる。
…被告人は法廷では、守られているんです。「自分がやったんじゃない」と言い訳をしてもいいし、そう言い訳をしたくせに、有罪が決まったら今度は「反省しているから刑を軽くしてくれ」と言うことも許されているんです。
（３９５ページから引用）
言われてみればその通りだ。
私は、被告側が書く反省文とか一切信用すべきではないと思っている。
あんなのは弁護士の入れ知恵で書いているもので、実際、悪人というものは反省などしないのである。
私は、被告側が書く反省文とか一切信用すべきではないと思っている。
あんなのは弁護士の入れ知恵で書いているもので、実際、悪人というものは反省などしないのである。
「一人の生命は、全地球よりも重い」っていうなら、一人の生命を奪った罪だって、地球を壊すより重いはずじゃないですか。それなのにどうして、加害者だけが許されるんですか？どうして加害者だけ言い訳をする権利がもらえて、やり直すチャンスがもらえて、死刑になる時だって、苦痛の少ない方法を選んでもらえるんですか？殺された人の命は、殺した人の命より軽いって言うんですか。
（３９５ページから引用）
無念さを訴える台詞に、読みながら喉の奥がグッと締まってくる。
もし、殺人事件等の被害者遺族にこのように言われたら言葉がないと思う。
もし、殺人事件等の被害者遺族にこのように言われたら言葉がないと思う。
『人権』を盾に凶悪犯すら、いや、凶悪犯こそ守られている。
悪人の身内はプライバシーが保護されるが、被害に遭った側は被害者もその家族も全てさらされる。
ネット社会ではあることないこと噂を流され二次、三次被害を被る。
本当は悪い事をやった方が受けるべき誹謗中傷だろうに。
罪の償いの中に、世間からの誹謗中傷に身内がさらされることだって入るべきなのだが、こういう悪人達の方がキッチリ守られるのだから何ともやるせない。
悪人の身内はプライバシーが保護されるが、被害に遭った側は被害者もその家族も全てさらされる。
ネット社会ではあることないこと噂を流され二次、三次被害を被る。
本当は悪い事をやった方が受けるべき誹謗中傷だろうに。
罪の償いの中に、世間からの誹謗中傷に身内がさらされることだって入るべきなのだが、こういう悪人達の方がキッチリ守られるのだから何ともやるせない。
第４話は、私の中の疑問と波長があって、法廷に任せたくなかった犯人の気持ちがよく分かった。
でも、基本的にこの小説はスイーツと絡めてお話を展開させている。
注釈も面白く、季が語り手の文章はライトで読みやすい。
ただ、最後まで謎は残る。
でも、基本的にこの小説はスイーツと絡めてお話を展開させている。
注釈も面白く、季が語り手の文章はライトで読みやすい。
ただ、最後まで謎は残る。
智が警察を辞めたい理由は？
そして、警察は智をいつまで休職扱いにするのか？
ここらへん放置だ。
ずっと疑問を抱えていたのだが、何年も経って出版社と本のタイトルも『難事件カフェ』に変り、装い新たに光文社文庫より発行されていた。
2020年５月に『難事件カフェ２ 焙煎推理』も刊行された。
光文社文庫のカバーイラストはどえりゃあイケメン兄弟画なのでジャケ買いしそうだ。
そして、警察は智をいつまで休職扱いにするのか？
ここらへん放置だ。
ずっと疑問を抱えていたのだが、何年も経って出版社と本のタイトルも『難事件カフェ』に変り、装い新たに光文社文庫より発行されていた。
2020年５月に『難事件カフェ２ 焙煎推理』も刊行された。
光文社文庫のカバーイラストはどえりゃあイケメン兄弟画なのでジャケ買いしそうだ。
☆。・:*:☆。・:*:☆。・:*:☆。
ありがとうございました(人´∀`*)
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