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今野敏『任侠病院』ヤクザが経営を立て直す任侠シリーズ第3弾感想

今野敏さんの『任侠病院』のあらすじと感想です。
ヤクザがカタギの会社の経営を立て直す『任侠』シリーズの第3弾。
今度の立て直し先は病院だよ~ん(o^-^)

十字のマーク画像 tataraworks


『任侠病院』あらすじ 

任侠道をわきまえたヤクザ・阿岐本組と言えども、カタギの衆から見れば暴力団に違いない。
近頃は地元住民から暴力団追放運動をおこされ肩身が狭い。
そんな時、またしても阿岐本組長が引き受けちゃったよ、経営再建話。
今度の舞台は、なんと病院(゜ロ゜屮)屮
しかも、関西の大組織がバックにちらほら見える大変面倒な状況だ。
さすがに西の方とはもめたくない(>_<)
かと言って、阿岐本が再建をやると言う以上、子が親に逆らうこともできない。
代貸・日村は奔走するしかなく……


『任侠病院』感想 

◆代貸・日村は心配性?
毎度毎度、日村も大変だなぁ。
前の2作では、経営立て直しの対象になった会社がよその組のシマにあって、もめるんじゃないかとヒヤヒヤした。
が、阿岐本組長のお顔の広さで解決!
今回も組長の顔が、水戸黄門の印籠のごとく役割を果たすのかと思いきや、さすがに関西方面はヤバかった。

日村の心の中↓
オロオロ (・_・ )( ・_・) オロオロ

いよいよ追い詰められるかと思ったが、そこは場数を踏んだ阿岐本組長。
バシッと決めましたよ。
オヤジは思いつきで行動しているわけじゃなかったんだね(笑´∀`)

◆病院に巣くう闇
それにしても、病院って所も利害関係が複雑な場所なんだねぇ。
よくドラマで取り上げられるのは、医師(特に偉い立場の人)と製薬会社の癒着かな。
『任侠病院』では、清掃会社が病院内のことを全面的に引き受けている。
これが相場より金額が高くて、経営を圧迫する原因になっていた。
その為、阿岐本組長は外観の掃除くらい自分達でやること、と日村に命令する。
実は、この清掃会社のバックが関西の暴力団とつながっていたの。
それが分かってからの日村がちょっと、いや大分ビビっていたりするので、ヤクザと言えども関西は怖いのかと思った。

◆暴力団追放の住民運動
旧住民と最近住み始めた新住民の考え方の相違も面白かった。
旧住民にとっては阿岐本組は居てもらいたい存在なんだよね。
住民運動に配慮して事務所に引きこもる阿岐本組の面々。
事務所から出られず、食事も自炊するとか、ちょっと同情しちゃう。
その住民運動の黒い背景が面白かったな~。

◆マル暴の甘糟刑事
『任侠』シリーズには、阿岐本組を担当しているマル暴の刑事・甘糟というキャラが登場する。
この甘糟は、実業之日本社から出版されている小説『マル暴甘糟』の主人公よ。

『任侠』シリーズは中央公論新社発行。
小説の世界は出版社をまたいでつながっているのも面白い点だねd(^-^)
甘糟は阿岐本組が再建に乗り出す度に組事務所にやって来ては、何で余計な事すんの~と愚痴をこぼすところが可愛いの♪
甘糟が事務所にやって来ると「出た出た甘糟くん」ってニヤニヤしちゃうんだ。
やはり今野敏さんの小説はキャラクターが面白いなぁヾ(^v^)k


以上、『任侠病院』の感想でした。


ご訪問ありがとうございましたm(_ _)m

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