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雑感録

これがぽ~ちゃんだ その22『NEW』

 
NEW(2013 Paul McCartney)

もう日本に来ることはあるまいと思っていたぽ~ちゃんの日本公演のニュースが飛び込んできた後は、もう出すことはないんじゃないかと思っていた6年ぶりのオリジナルアルバム(去年の『KISSES ON THE BOTTOM』は基本企画ものだからねえ)。
しかも発売は日本公演初日の約1カ月前(10/14)。
ふつうはアルバムのプロモーションのためにツアーをやるもんだけど、これはまるで日本公演のプロモーションのためにアルバム作ったようなもんだ。

とはいえ、本人インタビューによると、アルバム制作に着手したのは6年前とのこと。
ってことは、オリジナルの前作『MEMORY ALMOST FULL』を出してからすぐに取りかかったってことか?
確かに前作を彷彿させる曲もいくつかある。
ところで、今回プロデューサーは4人も起用。
そのうちイーサン・ジョンズはビートルズの幻のアルバム『GET BACK』に携わったグリン・ジョンズの息子。
そしてジャイルズ・マーティンは偉大なるマーティン先生(ジョージ・マーティン卿)の息子で、シルクロ・ソレイケとやらのミュージカルのサウンドトラック『LOVE』でビートルズの曲をテキトーにいじくり回した男だ。
もう回りはみんな息子の世代で、それもベテランの域に入ってんだよね…。
船頭が多いと船が山を登ると言うけれど…。

追記
何度か聴いてるうちに、前半の流れが気持ち良くなってきたなあ。


01 Save Us
トップを飾るのはマイナーだけどノリのいいバンド向けロック。ディレイを飽和させて抜ける掛け声もなんか素敵。だけどリフはイマイチ。ちょっとイカした手拍子は覚えて行こうかな。Covent Gardenのストリートライヴでは『New』の次にやってたけど、ヒットパレードメインの日本公演ではやらないかな? これまでの日本公演でも、新譜からの曲になると会場が静まってたし…。
追記
なんと、日本公演で2曲目に入っちゃった。あまりラジオでもかかってないんじゃないかと思われるこの曲。ノリがいいとはいえ、2曲目で知らん曲がかかっても懐メロファンはシーンとなってしまいそう…。
ハンドクラップは覚えていきましょう。

02 Alligator
淡々としててなんちゃないんだけどなんかいい。ファルセットの入り方もいいし、年とってもぽ~ちゃんのファルセットは素敵や。つか、『CHAOS AND CREATION IN THE BACKYARD』あたりからファルセットの歌い方がよりナチュラルになって、かと言って声量は落ちず、ますますいい感じになってきたような気がする。高い声が出なくなった分、ファルセットに磨きがかかったのかも。

03 On My Way to Work
慌ただしい日本の通勤風景とは違ってのんびりとした曲。何度か聴いていうるちにいい感じになってきたけど、どうせならもっとシンプルにまとめればよかったのに、何かひねりたかったんかね。プロデュースは…マーティン息子か。

04 Queenie Eye
曲そのものは繰り返し繰り返しで単純なんだけど、ポップでノリが良くてドラマティックで、今のところこのアルバムのベストな1曲。プロデュースは…曲もいっしょに作ったポール・エプワースか。やるじゃん。Covent Gardenでやった4曲のうちの一つだから、ぽ~ちゃん本人も気に入ってるんだろう。ツアーでやるかな? クミアイ!クミアイ!って労働組合の歌かと思ったけど、辞書を引いてみたら「Queenie」ってオカマのことだって????

追記
よく見たら日本語ライナーノーツに書いてあった。Queenie Eye, Queenie Eye, who's got the ball?ってのは子どもの遊び歌らしい。

2nd.シングルになったようで、ジョニー・デップやメリル・ストリープやきれいなお姉ちゃんが出てくる、よく分からんけど楽しいビデオあり。
http://youtu.be/5CfLUmVso30
メイキング
http://www.youtube.com/watch?v=tSAc7JNx2PA

追記
日本公演に入りましたね。"OUT!"のタイミングは上記ビデオで確認しておきましょう。

05 Early Days
あら、急に老けましたね、ポール翁。おまけにこの曲ではファルセットもジジむさい。プロデュースは…ジョンズ息子か。

06 New
なるほど、ビートルズの『Penny Lane』っぽいてか? ならばcodaは『Hello Goodbye』か? オイラはコーラスは『Vintage Clothes』、codaの入りは『Free as a Bird』みたいなものを感じたぞ…と思ってあらためて『MEMORY ALMOST FULL』を聞き返してみたら、『Vintage Clothes』って思ってたより複雑なコーラスで、カッコいいなあ、『Free as a Bird』を聞き返してみようと思ったら、iTunesから消えていた。そんなことってあるんか? で、この曲。先行シングルではあるけれど、オイラにとっての位置づけは、『PRESS TO PLAY』の『Press』みたいなもんかな。

追記
日本公演では予想通りアコースティックコーナーの後に入ったようです。でもcodaはやらなかった…。

07 Appreciate
久しぶりに逆回転ギターの音を聞いた。歌は意外と面白いんだけど、アヴァンギャルドというのかアンビエントというのか、はたまたナンバーナインというのか…。アレンジがダレてる上にうるさい。プロデュースは…マーティン息子か。そういやどこか『LOVE』っぽいぞ。

08 Everybody Out There
今回のツアータイトル『OUT THERE』という言葉が入った曲。意味は分からんけど「みんな『OUT THEREツアー』に来てよ!」ってことかな? 軽やかなアコースティックギターとぽ~ちゃんのボーカル、『Please Please Me』ばりのコーラスがカッコいい。後半の1分をカットすれば締まった曲になったのに、プロデュースは…ジョンズ息子か。

追記
ツアーのことを書いたら、なんと日本公演の演奏曲に入っちゃいました。まあ、曲自体ライヴっぽい効果をだしたボーカルとコーラスの掛け合いが入ってるけど、懐メロファンは静まりそうだなあ…。コーラスぐらい覚えていきましょう。

09 Hosanna
この曲でも頭と終わりで逆回転っぽい音が聞かれる。得意のオクターブ唱法なんだから、小品に仕上げればよかったのに…。そういや今回、ぽ~ちゃんの十八番の小品っぽいものがない。4人もプロデューサー使っちゃうから、対抗意識でみんな張り切って作り過ぎちゃったんじゃないのかなあ。ちなみに、ほざくんな、もといホザンナとはヘブライ語で神を賛美する言葉なんだと。

10 I Can Bet
ぽ~ちゃん独特の歌い方でもってるって感じかな。間奏のシンセはなんかモーグのようで懐かしい音。ジャージャッジャ、ジャージャッジャ、ジャッジャ、ジャジャジャーンって、そりゃ『MEMORY ALMOST FULL』の『Only Mama Knows』だわさ。

11 Looking at Her
エリバリルッキンアッハー×の字足らず具合が心地いい。今回のアルバムではいちばん小品っぽいけど、何度も言うけどシンプルに仕上げてくれればよかったのに。ブカブカうるさいのだけでもなくしてくれれば。

12 Road
本編のラスト。だいたいぽ~ちゃんはオーケストラを使ったスケールの大きな曲で締めくくるんだけど、今回はちょっと異色。アレンジはスケールが大きいと言うか、大げさだけどね。オクターブのコーラスとかベースの細かい動きとかいろいろ小細工あり。

***ボーナストラック***
13 Turned Out
デラックス・エディション(限定盤)のボーナストラック。最近のボーナストラックはいかにもボツ曲ってのが多いけど、これは軽やかでシンプルで結構いい。スライドギターも効果的。途中でガラッと曲調が変わるんでメドレーかと思ったら、すぐに戻ってただのサンドイッチ形式だった。ちょっと強引かな。

14 Get Me Out of Here
ブルースというかカントリーというか…。音を古くさくして淡々と進んで、でもこのアルバムだから何かあるんじゃないかと構えていたら、意外とあっさり終わってくれた。まあ、悪くはないけど所詮はボーナストラック。英語は分からんけど、タイトルは08とかけてある?

15 Struggle
日本版のみのボーナストラックらしいけど、どこかの国のお経と説教が入ってた。きっとユニバーサルミュージック・ジャパンの手違いだろ。

16 Scared
シークレットトラックって何だ? シークレットのままにしとけば良かったのに。オイラにとっての位置づけは『CHAOS~』の『She's So Beautiful』みたいなもの。所詮ボーナストラックの、どうでもいいラヴソング。


CONTENTS つづく-->


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