雑感録

When I’m sixty-four PART2(92)合掌

病院、それも老人ばかりの半ば老健施設みたいなリハビリ病院なので、たまに亡くなる人が出るのは仕方ない。

先日は僕の隣のベッドだったボヤキじいさんが亡くなった。

リハビリの先生によると頑固な人で、先生やナースの言うこともあまり聞かない。奥さんと思しき人(それこそ老健施設にいるらしい)にしょっちゅう電話して「また一緒に暮らせるよう、お互いがんばろうね」と前向きなことを言っるくせに、夜は頻尿になってたびたびナースコールを押して、ナースに怒られてはブツブツボヤいてため息をつく。


それでしばらくベッドごと独房(観察室)に入れられて、静かになってせいせいしてたんだけど、先日部屋に置いてあった荷物がきれいに片付けられて、空のベッドだけが戻ってきた。

最期は食事もとれなくなって、家族から本人の好きなようにさせてやってと依頼があって、延命治療もされなかったらしい。戻ってきた空のベッドときれいに片付けられたスペースを見てるとなんだか事務的な感じがして、それこそ志賀直哉の「城崎にて」みたいな気持ちになってしまった。とにかく合掌…。


追記:今朝のニュースで福岡の県南地方で水害が起きて、6名が亡くなったと伝えてた。病院での静かな死と泥にまみれての悲惨な死。どちらにも合掌…。



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