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雑感録

CD文化の終焉

僕が学生の頃、いわゆるアナログレコードはコンパクトディスクに取って代わられつつあった。音楽再生装置はレコード/CDプレーヤー、アンプ、チューナー、スピーカーと得意分野のメーカー製品を組み合わせたセパレートコンポというものはもはやオーディオマニアだけのものになり、テープデッキがダブルになったりデジタル録音が可能なMD(ミニディスク)が付いたりと付加価値を付けた、オールインワンのミニコンポが主流になった。
CDが出始めた頃は、デジタルは音が硬いという回顧派の批判も多かったけど、僕みたいにそんな細かい音の違いまで気にならない人間には、スクラッチノイズもなく断然に音がいいCDが取り扱いが繊細なアナログレコードよりも使いやすいし、すぐに主流になった。

根がビートルズで育った僕は、基本アルバムを一つの作品と考えていて(いわゆるトータルコンセプトアルバム)、およそ45分間ぶっ続けで聴かなきゃいけないCDよりは、A面を聴き終えたらひと息入れて(B面に裏返して)新たな気分でB面に入るというアナログレコードの構成が好きで、借りてきたCD(当時は貸レコード屋というのがあって、その発展系でCDも貸していた)をカセットテープにダビングするのに、1枚のCDをアナログレコードだったらここがA面/B面の境目だとプロデューサーの意図を読んで、テープの両面に振り分けていたものだ。
やがてiTunesが登場してデータ配信が音楽流通の核になって、ミニコンポはパソコンやiPod/iPadに替わった(僕自身はささやかな抵抗で未だにスマホ=iPhoneは使ってない)。
昔から防音もクソもない貧相な住宅事情からセパレートコンポの時代でもスピーカーで音を鳴らすことはあんまりなくて、iTunesに移したアルバムをパソコンにヘッドフォンを挿して聴いていたんだけど、それも面倒になってくると、音楽を聴くのもクルマの中ぐらいになってきた。基本ヴォーカル(歌もの)志向の僕は、クルマの中だと周りに憚ることなく声を出して歌えるというメリットがある。クルマで音楽を聴くのはCDの交換という手間がかかるんだけど、むかし乗ってたクルマ(中古車)は前のオーナーが10連装CDチェンジャーという新兵器を装備してて、iTunesでCDを焼いて、聴き飽きたら10枚丸ごと交換するというやり方をしていた。
しかし、最近はカーオーディオ(≒カーナビ)の方が進化してしまい、音楽はCDの曲をまとめて大容量のSDカードに入れてしまえば、CD交換の手間すら不要になってしまった。そこで、これまでiTunesに貯めてきた音楽データを一旦CDに落としてSDカードに移し替えようと思ったら、なんとiTunesの「プレイリスト」がごっそり消えてしまっている。多分、“Apple Music”という“iTunes”の上位互換のようなものができたせいだろう。“Apple Music”は3カ月間無料試用可能で、“Apple Music”と共有させたら5000万曲を聴き放題になるんだけど、共有で入手した曲は他メディアにはコピーできない。つまり、スマホで音楽を聴く人はそれで十分だし、スマホをBluetoothでカーオーディオに繋げば、SDカードを使う必要もない。しかし、これまでiTunesでコツコツ音楽DBを作ってきた人間は貯めてきた資産がAppleの都合でパアにされてしまった訳で、消えてしまった曲をCDに焼ける形で入手し直そうと思ったら、“Apple Music”の共有じゃなくて、元のCDからiTunesに取り込み直すか、iTunesストアで買い直さなきゃいけないという状況になってしまったのだ。まあ、今頃そんなこと言ってる自分の方が時代遅れなんだろうし、未だにガラケー(最近“ガラホ”に替えたんやった)を使ってる自分の方が時代に取り残されてるんだろうけどね。

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