ある日、某出版社の月刊誌をめくっていたら、
「沈香(じんこう)も焚(た)かず、屁(へ)もひらず」・・・・という面白いタイトルが目に入った。
エッセイを書いているのは、金田一秀穂氏。
意味は、無害で、極めて平凡な暮らしをしている事だそうだ。
私の方は、香は好きで、お稽古時、その他たまに、ちょくちょく焚いている。
もっぱら、伽羅を使う。
ところで、香木には、壇香と沈水香の二種類がある。
壇香とは、栽培が可能な香の事で、主に白檀がある。インド、インドネシアで栽培。
沈水香(沈香)とは自然の偶発的な要因により、木の一部に樹脂が出来、何千年もかけたその樹脂より採れた物で最優良が伽羅。インド、東南アジアで採れる。
沈水というのは、本当に水に沈むのではなく、比重が重いのでこう呼ぶとの事。
日本には、595年、淡路島に沈水香木が漂着したと日本書紀に記されている。
平安時代は香をまとうのは、貴族の日常の社交儀礼。
末摘花は奥ゆかしい衣被香(えびこう、今の匂い袋)をしたため、良くない顔立ちをカバ-していたそうな。
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左は伽羅。右はインドで採れた伽羅に似た香木。
伽羅に比べて少し安いけれど、良い香りがする。
両方シンガポ-ル購入。
日本だと高くて~~~。
私の日常は平凡で”沈香も焚かず、屁もひらず”・・・だけど、正確に言うと、少々、沈香も焚いて、屁は大いにひっている(恥ずかしいです)事になる。
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