くるりんの日記

私の日々の出来事で印象に残ったこと、思ったことを日記にしてみました。

香雪美術館「細川護煕」特別展

2011年10月24日 | 美術館・博物館
今、阪急御影駅近くの香雪美術館で「細川護煕」の「陶と書」の展示会が開催されています。「陶と書」は私には本当の良さというのはわからないのですが、来月京都へ「細川家の至宝」展に行くこともあり、お昼過ぎからでかけてきました。思っていたより人が多かったです。
行って本当によかったです。どこがいいとは言えないのですが、素晴らしいものばかりでした。見ていて心がなごむものがありました。こういう作品を作ることのできる細川さんて素晴らしい人だと感動しました。作品は陶器60点と書画20点です。また随所に写真も展示され、作品には説明も明記されていてとてもよかったです。
60歳を機に政界から潔く退き、湯河原町の自邸「不東庵」で自然に親しみながら心の赴くままに轆轤を回し、筆を執る生活をしているとのことでした。「不東庵」の「不東」という言葉の由来は「唐の三蔵法師が天竺に仏法修行に出発するにあたり、仏法を極めることができなかったら生きて再び東方にある母国の土を踏まないといとする決意を表したもの」(何事をするにも不退転の覚悟をもってすること)とのことです。いい名前ですね。

細川護煕氏は細川家の末裔とか。護煕氏の「煕」という字は細川ガラシヤの母「煕子」と同じ字です。何か関係あるのかしら??と勝手に思っています。もう○十年前に読んだ三浦綾子著「細川ガラシャ」を思い出しました。思わず本棚から取り出して手にとってみました。若いころ読んで感動した本の一つです。

私がいいなと感じたのは、書画(書と水墨画)です。陶器も素晴らしかったです。
 老子の「知足者富」たるをしるものはとむ
 李白の「山中問答」より
    「問余何意棲碧山」 余に問う何の意ありてか碧山に棲むと
 白楽天の「對酒閑吟贈同老者」からとった
     「人生七十稀 我年幸過之」で始まる屏風に書かれた詩もすてきでした。
 水墨画の達磨大師を描いた「更待何時」も面白かったです。
 表装もおもしろい素材を使ったものもありました。
思っていた以上のすばらしい展示会でした。
私、実は学生時代は漢詩大好きだったんです。
私はいつになったらこんな悟りを開いた穏やかな暮らしができるんでしょう・・・。

見終わって外へでると敷地内に秋の花、塀の外に柿の実がたわわに・・・。
 
 
この花、変わった花・・・何ていうんでしょう。右に拡大してみました。