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以上の記事の通りなのだが、今回は「くじ」について書いてみたいと思う。仏教に関わるくじは様々あるが、今日はあみだくじを紹介しておきたい。
あみだくじというのは、皆さんよくご存じだと思うが、元々は若干形が違っていたらしい。今は、くじに参加する人数分のタテ線を平行に引き、その間を横線で繋いで、参加者が必ず1人1本を選ぶと、結果は必ず異なるものとなる。その行き先で当落を判断するというくじである。
ところで、元々あみだくじは異なる形をしていて、それは全体で放射線状に直線を引き、それを参加者が選んで当落を判断した。あみだくじというのは、この後者の形に由来している。あみだという名称は、阿弥陀仏のことであるし、具体的には阿弥陀仏の光背を指している。一例として、阿弥陀如来像を見ておきたい(画像はネットから適当に選んだ)。
このように、阿弥陀仏の光背は放射状に広がっている。そこから1本ずつ選ぶのである。ところで、阿弥陀仏の光背がこのような形だという話について、どの辺が出典になっているのだろうか?調べてみた。
阿難まさに知るべし、無量寿仏の身は百千万億の夜摩天の閻浮檀金色のごとし。仏身の高さ六十万億那由他恒河沙由旬なり。眉間の白毫は、右に旋りて婉転して、〔大きさ〕五つの須弥山のごとし。仏眼は四大海水のごとし。青白分明なり。身のもろもろの毛孔より光明を演出す。〔大きさ〕須弥山のごとし。かの仏の円光は、百億の三千大千世界のごとし。円光のなかにおいて、百万億那由他恒河沙の化仏まします。
『観無量寿経』、『浄土真宗聖典』101~102頁
どうも、この辺が出典だと思う。何故ならば、「身のもろもろの毛孔より光明を演出す」とあって、その全身の毛穴から光を発していると表現されているためである。これであれば、先に挙げた画像のようなイメージに近い。しかも、その様子が「円光」と表現されているから、これまでの仏像作者(仏師)が、この経典の内容から作っていたのかも知れない。
そして、ここからあみだくじにまで繋がっていったのかもしれない。或る意味で、経典の内容がどこまでも生き残った様子である。
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