まず、この日だが、全国の漬け物製造会社によって結成された「全日本漬物協同組合連合会」が制定したそうで、11月11日という文字が、たくあん用の大根を並べて干してある様子に似ているためとのこと。それで、【全日本漬物協同組合連合会のHP】などを見てみたが、良く分からない。
よって、「たくあんの日」については、ここまでとしておきたいが、たくあん漬けのことを調べていて、少し面白い一節を見付けたので、それを見ておきたい。
沢庵漬 俗にいふ沢庵和尚の漬始し物といひまた禅師の墓石丸き石なればつけ物の押石の如くなる故に然名づけしともいふ、又一説には蓄ゑ漬の転ぜしともいふ、何はともあれ人間日用の経済の品にして万戸一日も欠くべからざる香の物の第一なり
江戸・小田原屋主人『漬物塩加減』石版舎・明治18年、5頁
たくあん漬けについて、その名称の由来が上記のように複数考えられていたというのは、今回調べるまで知らなかった。もう、最初から沢庵禅師が徳川三代将軍・家光公に献じた漬け物だという風に理解していたので、それ以上考えてみなかった。しかし、なるほど、沢庵禅師の「墓石が丸い」説や、「蓄え漬(たくわえづけ)」の転訛説などもあったらしい。
そういえば、沢庵禅師の「墓石」について、憶えていることがあった。確かに、あれは漬け物石風の墓石なのである。詳細は以下のリンク先からご覧いただける。
・東海寺大山墓地(しながわ観光協会)
これが、余りに漬け物石風なので、後代にでもたくあん漬けの説とともにでっち上げたのか?と思っていたが、上記リンク先にも書いているように、この墓石はかの小堀遠州が設計したらしく、国指定文化財になっているとのこと。今となっては東海道新幹線と、東海道本線に挟まれて、少しく窮屈な感じのする墓地ではあるが、JR北品川駅から歩いて行ける場所である。
行ってみると良いかもしれない。まぁ、新型コロナ禍でも、ただのお墓参りだから、三密になるわけでもないし・・・
ところで、たくあん漬けの由来について、如何にも沢庵禅師と家光公との遣り取りがあったかのような文章を載せているようなサイトもあるのだが、その典拠はどこなのだろうか?今回、調べてみて確定できるかな?と期待していたが、残念ながら無理であった。またの機会にしておきたい。
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