つらつら日暮らし

イースター雑々考

去年も、【イースター雑考】という記事を書いているのだが、それとはまた違った内容の記事を書いてみたいと思う。

さて、今日4月9日はイースターである。キリスト教に於ける、救世主・イエス=キリストの復活を祝う日となる。キリスト教徒にとって、イエス復活こそが、イエス自身の救世主を保証する一事である。

ところで、キリスト教にも様々な分派があるけれども、今日をイースターとするのは西方教会(カトリック・プロテスタント)であり、東方教会(いわゆる正教会)とは異なる場合が多い。東方教会は今年、4月16日となるという。

そもそも、イースターはどこか、4月中に行うイメージが多いが、それは、325年に行われた第1回ニケーア公会議での決議として、イースターを「春分の次の満月後の最初の日曜日」とするためである。今年の場合、春分の日は3月21日であり、その次の満月は4月6日(木)であったため、その後の最初の日曜日が今日、4月9日となる。

なお、この日付となった理由として、これはイエスの処刑と、それから数えた復活の日付という流れがあるためである。イエスは、現在のイスラエルのエルサレムで逮捕され、処刑されたが、イエスがエルサレムに向かったのはユダヤ教の大祭である過越祭を祝うためだったともされるのだが(例えば、ダ・ヴィンチの壁画でも有名な「最後の晩餐」も、その祭に因む)、結果として、処刑されたのはその祭の初日だったと考えられている。

さて、それがイースターの日付設定に関わるとされる。西方教会は、極力ユダヤ的なものを排しようとするため、過越祭と重なったり、場合によっては先になったとしても気にしないという。だが、東方教会は、必ず過越祭よりも跡に行うべきだとされる。参考までに、過越祭の日付設定は、太陰暦のユダヤ暦第1月の15日の前夜から始まる。陰暦の15日は満月であるから、イースターはその満月の後ろだと解釈されたのである。

それから、今回の記事では、このイースターに因む祭日も採り上げてみようと思う。

・カーニバル
いわゆる「リオのカーニバル」などが有名で、日本語訳すると「謝肉祭」というが、これが実はイースター関連である。イースターに因んだとして断食(潔斎)の日を置くのだが、その間は肉食をしないとされ、よって、その前の日に肉を好きなだけ食べておこうという祭が、カーニバルである。

・レント
上記項目で、イースターの断食について言及したが、それをレントといい、40日間分該当する。なお、イースターから46日前の水曜日を「灰の水曜日」から続くが、日曜日(6回分)を除いて40日となる。英語圏以外では、「40」を意味する単語で呼ぶことが多いが、英語では「レント(Lent)」という。これは、昼が長くなると言う意味で、要するに「春」のことだという。また、先ほども述べたようにこの期間は、断食(潔斎)を行うとされ、熱心なクリスチャンは肉や乳製品、酒類を断つという(だからこそ、直前のカーニバルを行う)。

他にも、イースターに因む祭日は複数あるそうだが、これ以上は当方の理解をかなり超えてしまうので、ここまでにしておきたい。

そういえば、イースターは今日の通り、イエスの復活は日曜日(処刑は金曜日で、その日から数えて3日後が日曜日)だったとされ、結果、キリスト教の安息日も日曜日となった(ユダヤ教は元々土曜日で、イスラームは金曜日)。

ということで、今年はカーニバルとレントを紹介しただけで満足したので、ここまでとしておきたい。

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