天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

プチ修行 in 永平寺

2007-06-03 23:09:09 | 仏教
2泊3日で仏教伝道教会主催の実践布教研修会に参加してきました。
実践布教研修会とは、天台宗・真言宗・臨済宗・日蓮宗など各宗派の本山にて、宗派を超えた僧侶が集まり、その宗派の教義を学び、日常を体験するという研修会であります。

今回は、曹洞宗大本山永平寺にての開催でありました。「永平寺」といえば、厳しい修行、そして、以前NHKで放映されていた100歳の禅僧・宮崎貫首の凛とした姿を思い出します。



(永平寺)



(研修風景)


今回の研修では、座禅が中心となりました。
朝の3時に起きて座禅をします。朝のお参り(朝課)に参拝、そして、朝食です。
朝食といいましても、おかゆとたくわんとごましおとみそ汁であります。


(朝食)

何よりも大変だったのが、食事作法です。

食事の際に、応量器という食器を使うのです。↑黒い食器です。
その食器の持ち方はもちろんのこと、ご飯のいれてもらい方、おかわりの仕方、片付けの仕方、1つ1つ細かく決められておるのです。
私たちは、朝ご飯を食べるのに1時間以上もかかりました。

そんな雲水たちの日常を体験し、「道元禅師のこころ」「正法眼蔵のこころ」という講義を受け、1つ1つの行いを大切にする雲水たちの思いが伝わってきました。

少欲知足といえば、欲少なく足ることを知るという有名な言葉であります。それは、欲望を抑えて、満足を知る生き方が大切だということを教えてくれる言葉だと思っていました。
が、今回の体験で、その言葉は欲を少なくすることと同時に「1つ1つの行いを大切に、1つ1つのものに感謝する心を育てる」ということを教えてくれている言葉だと実感しました。1つ1つの行いが細かく決められているのはそこに深い意味があるからなのです。いつも「ながら生活」を送っている私にとって厳しいお言葉となりました。

今回楽しみの1つは、今年の3月より永平寺に入っている友人と会うということでした。といいましても、永平寺に入り1年目の雲水は、外の人と触れ合うことはあまりよしとされていないのです。ですから、その友人と話をすることはできませんでした。
が、朝のお参りをしていると、永平寺本堂にて友人が雲水たちにまじり読経をしているのです。その姿を見たときには感動は言葉で表すことができません。

今回の研修会は、参加者もさまざまです。80歳代の老僧からさまざまな宗派の僧侶が集います。しかし、そんな人たちと共に過ごせた研修は充実したものとなりました。本当に皆様ありがとうございました。

ちなみに、来年は真言宗本山・高野山金剛峯寺で開催される予定であります。

友人のKさんの感想も見て下さい。

http://www.merry-shaka.com/repo/2007/06/post_27.html

(龍)


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
永平寺貫主 (タカユキ)
2008-05-02 21:02:44
は福山諦法禅師です。
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三黙道場 (tatsuya)
2007-06-05 12:53:56
こんにちは。私も「永平寺」ドキュメンタリーを観ましたが、あのままの凛とした雰囲気でした。

永平寺は「三黙道場」といわれ、僧堂、浴室、東司(トイレ)では一切の私語が禁じられています。日常生活のすべてが禅、仏教であるという道元禅師の教えから来ているそうです。

近いうちに、アマポーラ行きたいですね。

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永平寺 (holly)
2007-06-04 17:46:52
 龍さん、こんにちは。昔「永平寺」のドキュメンタリーを観て荘厳で近づきがたいお寺と思いました。やはり、朝のお食事の所が強く印象に残っています。なかなか体験できることではないので是非お話を聞かせて頂きたいですね。
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 (tatsuya)
2007-06-04 14:47:45
「本当に有難いご縁だなぁ」と永平寺での多くの方々との出会いを通して実感致しました。

脚下照顧「我が身をみつめる」

わかっているようで、日常生活をすごしているうちについ見失ってしまう言葉です(反省)

また、お会いできる日楽しみにしております。



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Unknown (furu)
2007-06-04 12:34:34
なかなかこんな機会と場に恵まれるということも、自ら足を運び身に体験されるということは、チャンスがあってもなかなかできることではないと思います。

一度機会があったらその時の体験を是非お聞かせいただきたいな~思っています。龍さんの得たものを少しおすそ分けしてください。
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