『三樂録』

「善樂」「健樂」「長樂」の探究軌跡。時は満てり、これでいいのだ。

奥能登紀行1

2022年10月12日 | 探訪記

コロナが落ち着き始めた9月下旬、2泊3日で「奥能登」へ。一路小松空港。航空自衛隊の滑走路使用で、自衛隊機の離着陸の音は、普段の生活にはないので驚いた。空港では雨に迎えられた。

 

 

観光バスで、波打ち際を車で走行できる、日本で唯一の「千里浜ドライブウェイ」を走り、『能登千里浜レストハウス』で「貝めし」昼食。一般の自動車や、大型車が走行できる理由は、粒子の細かい砂が海水を含み、車でも走れる砂浜を創りあげ、普通の砂浜のようには沈まないらしい。

 

 

昼食後は、『大本山総持寺祖院』へ。正しくは『諸嶽山總持寺』で、約7百年前1321年に開創。隆盛を極めたが、1898年災禍により七堂伽藍の大部分を焼失。機に神奈川県横浜市鶴見に移された。

 

大本山総持寺祖院山門

 

幽玄に総持寺覆う秋の雨』

 

その後、約2万坪の境内には、焼失をまぬがれた伝燈院、慈雲閣、経蔵などのほかに、七堂伽藍も再建。山水古木と調和し、曹洞宗大本山の面影をしのばせ、一大聖地となっている。令和3年に開創700年を迎えた。

 

 

 

 

絶景ローカル線のと鉄道で、穴水駅から能登中島駅に向かう。バスに乗り換え、羽咋市にある今宵の宿『Royal Hotel能登』へ。夕飯は「天然能登ふぐ会席」を美味しく頂く。

 

 

朝起きると6階の部屋の窓からは、日本海が目の前に広がる眺望。バイキングで品数豊富な朝食を頂く。本日は晴天で、空はまさしくsky blue。奥能登万歳!

 

【GONBEEの一言】

七尾市の「能登演劇堂」を山裾に見ながら、ガイドの説明を聴く。仲代達矢氏率いる無名塾と七尾市中島町との交流により、1995年にできた演劇専用のホールで、名誉館長には仲代達矢氏が就任。

 

 

1953年、仲代氏は、奥さんとその母を連れて、家族旅行で能登を訪れ、知り合いを訪ね七尾市中島町に立ち寄る。波静かな湾の景色や、黒一色の瓦と、白壁の蔵が織りなす町並みに、ふと「能登本来の美しさを発見することが文化なんだね。こんなところで、無名塾の合宿ができたら」とつぶやいた。そして、「何もないのが能登の良さ」と話していたらしい。

訪れたときは、90歳の仲代達矢役者70周年記念作品「いのちぼうにふろう物語」(山本周五郎原作)を上演中。

 

 

90歳でも元気なことに驚く、それ以上に主役として舞台で演じる。そのエネルギーの源は何なのか。「演劇とか俳優」という、生きることでの役目を自覚しているのだろう。だから、「何もないのが・・・」と言い切れるのだろう。

自分の生活の中で、自分に与えられた役目を果たしていくことが、大切なのだろう。それが見つけられない人はどうすれば。「何もない」ことに、価値を見いだすことは理解できるが。

仲代氏のテレビ情報や、能登の話などから考えると思い至る。「目を凝らして見る」、「耳を澄ませて聞く」、「誠を持って話す」。気負うこともなく、真面目に、日々の生活を営むことが大切なようだ。「逆らわず いつもニコニコ マイペース」でgood。

 

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奥久慈大子 七福神巡り1

2022年08月28日 | 茶飯事

メダカ飼育の睡蓮鉢で、初めて咲いた姫スイレン。

 

8月25日(木)天気曇り。今年の夏は、コロナ騒動で家に巣ごもり。秋の気配も感じられるようになり、涼を求めドライブ。鮎釣りを横目に、久慈川に沿って一路大子町へ。

この地には、「奥久慈大子 七福神巡り」があり、「明日では遅い、今すぐ実行」の教えに従い、早速御朱印帳を持参して訪問。紅葉前の緑一色の山々、境内の木々も一見の価値。※お寺紹介は、大子町商工会作成「奥久慈大子 七福神巡り」より引用。

 

鮎下る里七福の古寺巡る

 

【高徳寺】1558年開山、本尊は釈迦如来。山門は、4本のケヤキの丸柱で組み立てられ、室町時代末期の建築様式。

「恵比寿(えびす)」を祀(まつ)る。左手の鯛はメデタイを表し、商売繁盛、無病息災、家内安全、交通安全など、すべてのめでたいことを授ける心を表現。

 

 

 

【慈雲寺】1152年開山、徳川家の加護を受け隆盛を誇り、弘法大師作といわれる千手観世音菩薩が本尊。

五穀豊穣の神「大黒天」を祀る。日本神話の大国主命と読みが同じであり、御神徳が似ていることから、慈悲深く高貴を授ける神様と信仰。

大黒天は、福袋と内出の小槌(こづち)を持った姿で米俵に跨(また)がっているが、大子の大黒天は、「弁財天」、「毘沙門天」、「大黒天」の顔が三つあり、「三面大黒天」と呼ばれる。

 

 

【性徳寺】1490年、本堂を下野宮から移築、本尊は大日如来。観音堂には、運慶作で日光輪王寺にあったとされる観音像が祀られる。

勇気、商売繁盛の神「毘沙門天」が祀られる。左手に宝塔を持ち、右手に如意宝珠を持ち、厳しい顔で勇気を与え、笑顔と財宝とを授けてくれる。

 

 

【永源寺】1446年に創建。本尊は釈迦如来。1864年、天狗党の乱で寺の大半を焼失。1953年に再建、「もみじ寺」として著名で、以前訪れている。

芸能の神「弁財天」を祀る。もとは水の神、日本に伝来してから弁舌や音楽を司る芸能の神として信仰。弁舌の神であるため、知恵や学問は福財をもたらしてくれることから、財宝を与えてくれる神として信仰。そして、「弁才天」が「弁財天」となり福の神となった。

大子の弁財天は、手が八臂(はっぴ)あるので、「八臂弁財天」とも呼ばれる。「臂」は「ひじ」のこと。

 

 

今回は、四福神のお寺参りができた。次回は、三福神の徳にもあやかれるよう、お参りしたい。風光明媚に加えて、果物や農産物などおいしいものが豊富な町なので、楽しみに再訪したい。

 

お昼は、懐かしい「味噌ラーメン」専門店で、信州味噌を使ったラーメンを頂いた。食が細くなり、一杯のラーメンも完食が難しいときがあるが、スープまで完食できた。炙(あぶ)ったチャーシューが絶妙。

 

【GONBEEの一言】

お寺の掲示、「追いあげ 追いつけ 追いこすな」。高齢者としては理解できる。しかし、「追いこすな」の意味が深い。

努力の最終目的は、どこに設定するのか。相手に追いつけば、相手は追い越されまいと努力する。そうなると、追い上げからまた始まる。そのような互いの努力が、相乗効果として前向きにさせるのでは。

いくつになっても、自分の趣味や興味関心、やりたいことなどに励んでこそ、生きることに日々の価値が見い出せる。ゴルフ、ジョギング、陶芸、釣り、ドライブ、家庭菜園、盆栽、例をあげれば・・・。

それぞれの領域で、思うようにならず迷走しながら、自分の極みを求め続ける。そこにあるのは、相手との比較ではなく、自分としての究極の納得と考えれば、理解できる。

追いあげ、追いつけは、相手の存在を意識しての切磋琢磨。最終的な着地点は、自分の決断が大切ということだろう。

後期高齢の漫画家が、人は人、自分は自分でいいじゃないかと、「逆らわず、いつもニコニコ、従わず」という、お医者さんの言葉を紹介。

「従わず」は厳しい、感謝の気持ちと笑顔で人に接するためには。「逆らわず いつもニコニコ マイペース」くらいかな。自己責任で。

 

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日々好実

2022年07月14日 | 三楽菜園

家内が面倒見ている「三楽菜園」は、夏野菜実り真っ最中。収穫の喜びと美味しさで、管理の大変さを忘れる瞬間。

夕立あと庭の野菜でサラダかな

 

ミニトマト 

シュガープラム、薄皮ピンキー

  

 

シソ餅

親が好きだったので毎年恒例

 

 

白なす

今年初めてのトライ

 

 

白長なす

柔らかくとても美味しく、差し上げても好評

 

 

茶豆

四回ほどに分けて植栽

 

 

落花生

今年は大まさりでなく、普通の豆にチャレンジ

 

 

小玉スイカ

2種類(赤・黄)植栽、孫専用

 

 

黄桃

今年初めてチャレンジ、2個結実

 

ブルーベリー

間もなく収穫、孫たちはしゃぎはしゃぎ

 

 

シナノゴールド・秋映え二種

「アルプスの乙女」も順調

 

 

ポーチュラカ

土を入れ替えたので花数多し

 

 

ケープタウン

植える場所を変えたので最盛期が楽しみ

 

 

アフリカハマユウ

 

 

【お ま け】

退職時より、15㎏ほど痩せた。ジムに通っているわけではないが、適度に身体は動かすようにしている。感情的になることも少なくなった。なったとしても、6秒待てば感情は収まるらしい。

 

ジャガイモ

例年よりも大きなものが収穫

 

そこで「なるほどなあ」と思うようにしている。また、「D言葉」(どうせ・だって・だから・でも・だけど)で、すぐに反応しないように意識している。

 

タマネギ

例年と比較すると小ぶり

 

効果は定かではないが、「何事も必然」とか、「ちょうど良い」と思えるようにはなった気がする。

 

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鎌倉・房州の旅

2022年06月19日 | 探訪記

 

「マンボウ」(まん延防止等重点措置)の合間を縫って、6月6日(月)、鎌倉散策。3回のワクチン接種をして、自宅での日々。何の因果か、晴耕雨読。

久しぶりの外出に、童心に戻り、一ヶ月前の天気予報に心弾ませ、一週間前になり、そして当日。よもやの関東甲信越の「梅雨入り」発表。

夫婦ともに、半世紀近く昔の記憶をたどりながら、雨がそぼ降る「鶴岡八幡宮」へ。お参りの後は、「小町通り」散策。

 

 

まん防明け車窓の古寺や梅雨に入る

 

「ラッキー」 雨も小降りになった小町通り。

 

 

昼食は、漁師料理「よこすか」で「三崎まぐろ海鮮丼」。美味しくマグロを頂きました。

 

 

お店すぐ横の東京湾フェリー「久里浜港」

 

 

 

雨に煙る東京湾横断し、千葉県金谷港

 

房州ビワ食べ放題に挑戦のため富浦へ。今までに数個しか食べた記憶のないビワ。今回はよく食べました。献上ビワも頂き、「当分はいいかな」夫婦の感想。

 

 

450㎞ほどの旅行、一日中雨でしたが、久しぶりのお出かけなので、そこそこ満足の旅でした。

 

【GONBEEの一言】

 

昨日は、孫たちが来宅して、誕生日と「父の日」のお祝いを催す。「免許更新」で「高齢者講習」を受講したり、シニアカードなどの発行を促されると、日々の過ごし方について、「高齢者」はどうすればと考える。

 

 

夏野菜収穫前の家庭菜園

 

『to do good(よきことをやる)を考える前に、to be good(よき人間であること)を目指しなさい』と言った人がいた。

『to be good』のためにはどうすれば良いのか。今までは、「父の日」には、家内が母親として、安心して務められるように協力しなければと思ってきた。

子どもたちも自立し、お互いに年金生活の日々になると、家事や育児のサポートよりも、「妻の笑顔」が一番かな?

 

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初市

2022年01月19日 | 茶飯事

今年の干支は「寅」。「騎虎(きこ)の勢い」で、虎に乗って走り出してしまったら、もう下りることはできなくなってしまうので要注意。「危うきこと虎の尾を踏むが如し」で、この上もない危険も避けたい。せいぜい「虎視眈々(たんたん)」と機会を待つくらいの、1年にトラ(寅)イ。

例年のごとく、家内はクリスマスが終わると台所に籠もる。出かけた際は、食材探しに奔走。今年も恒例のおせち、刺身など生ものは別皿。

 

外回りは、お飾りと寄せ植えを作る。南天やクマザサ等を使い、氏神様を迎える準備に余念がない。

 

今年も愛宕神社に参拝。時節がらか参拝客は少ない。

 

三日は那珂町にある一乗院の毘沙門天だるま市。ここ数年、この青空をバックに写真撮影。

 

ダルマの他に、御朱印や干支人形、孫のお守りなど授かる。願掛けは今年も「無病息災」、「家内安全」の二つ。

 

初市やダルマに入れし目光りたり

 

 

五日の日は、今年初の家内と長姉の珍道中。「常陸出雲大社」へ。参拝客は多かったとのこと。

 

 

六日の家庭菜園『三楽菜園』雪景色。

 

【GONBEEの一言】

 

第20代内閣総理大臣高橋 是清(これきよ)は、大蔵大臣としての評価が高い。「二・二六事件」で、自宅で青年将校らに銃撃され暗殺。幕末、渡米し、牧童や葡萄園で、本人は気づかず奴隷として扱われていた。いくつかの家を転々とし苦労を重ね、明治元年帰国する。政治家・官僚としては、見本となる人物。

 

 

波瀾万丈の人生を歩んだ人に学ぶ。「機会は決して作るべからず、来るを捉えよ」と言っている。余生幾ばくと思えば、これからは「来るを捉えよ」が安全かもしれない。

また、「真実の楽天的境地というものは、人事を尽した後でなければ得られるものではない。即ち、事成ればもとより快(かい)、成らずともなお快たるを失わない。ここに至って初めて天を楽しむことができる」と思う。「成らずともなお快たるを失わない」と思うことが息災となりそう。

 

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